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新興・途上国債務6000兆円=「過去50年で最も深刻」―世銀
杉山 智行クラウドクレジット Founder CEO
なにか新しい計数でもでたのかと思い原文を読んだところ、国際機関としては稀にみる事故的なリリースでした。
55兆ドルのうちだいたい40兆ドルは中国のもの、もちろん2010年代の増加分のほとんども中国のもので、リリースもそこに触れてはいますが、なぜか無駄に新興国全体でも、という点にこだわり続けています。(もちろんロジックはいいかげんです。)
ラ米の債務危機は1980年代ですが70年代としているなど基本的な誤りもみられ、若い職員さんが書いてしまったのだとは思いますが、組織としての品質管理に疑問が残ります。
世界銀行は与信機関なので、IMFや各国中銀のレベルのマクロプルーデンスのノウハウがたまらないことに不思議はありませんが、国際与信機関としてのトップダウンアプローチの能力が心配になる内容です。
【衝撃】アフリカで「超リープフロッグ」を掴む東大ベンチャー
杉山 智行クラウドクレジット Founder CEO
私はWASSHA秋田さんと2016年にOrange Fabというインキュベーション・プログラムで出会い、その事業のすばらしさに衝撃を受けました。
WASSHAさんが日本発のベンチャー企業であるように、この事業モデルは一定以上のマネジメント・ガバナンスの水準が求められることから、顧客はアフリカ現地の方でも、事業者は(少なくとも主要経営者は)欧米のベンチャー企業が多いです。
資本の観点からは完全にパワープレー化しており、各社が数十億円のエクイティと数十億円のデットをそれぞれ毎年調達して事業を急拡大しています。
欧米のベンチャー企業は、母国またはエコシステムの近い隣国のVCや大手電力会社(、そして日本の商社)からどしどし資金調達を行っています。
私はWASSHAさんの資本政策の方針を知る由もありませんが、個人的には日本のエクイティ・デット双方の投資家が欧米と同様にWASSHAさんに毎年数十億円を供給し続けるくらいになると、さらに盛り上がるような気も・・!
新興国に埋もれた人的資本の解放
杉山 智行クラウドクレジット Founder CEO
スイスに本拠を置く金融グループのピクテの方が、新興国の人的資本の開発についてまとめられています。
もちろん一歩一歩ではありますが、新興国のInvestableなゾーンは各大陸の各セグメントで拡大を続けており、各国の運用会社による様々な面からの考察も年々深まっていっています。
お金を届ける価値があるから投資する。投資にはリスクが伴うので、そのリスクを管理するための技術、体制、考察が深まっていく。
根本原則は古今東西変わらないものの、時代時代によって社会背景によりニーズが強まったり、テクノロジーの進歩で行えることが増えたりして、次々に新たな投資スタイルが深まっていくのが運用業の醍醐味です!
社会的インパクト投資レポートvol.4:「メキシコ省エネ事業支援ファンド」シリーズ
杉山 智行クラウドクレジット Founder CEO
SDGの「7」は、エネルギーを「みんなに」、そして「クリーンに」という2つに分かれます。
「みんなに」というのは世界の未電化地域をなくしていこうということだと思いますが、「クリーンに」という部分は私たち日本人にもより馴染みのある、クリーン・エネルギーの比率拡大により地球環境の破壊や温暖化の進行を食い止めようとする方向性かと思います。
世界が今の日本のように人口減少期にはいるのは22世紀にはいってからになるとみられており、21世紀は引き続き世界の人口増加、エネルギー消費の増加が予想されます。そのため、クリーン・エネルギーの比率の向上が重要になっているのはご存じの方も多いかと思います。
国内のクリーン・エネルギー投資は日本の地形の関係からすでに安定期にはいったといわれますが、エネルギー消費・地球環境の問題に国境をつくる必要もないと思うので、クリーン・エネルギーへの投資もグローバルに行うのでよいと思います!
資金循環 ゆがみ拡大 借金、政府に偏在 日米欧企業カネ余り
杉山 智行クラウドクレジット Founder CEO
日本の場合、家計はともかく企業部門についてはこの20年間(ともちろんこれからも)、資金をゼロ金利で留保しておくのではなく新興国に直接投資を行うのが正解でしたが、企業経営者はかなり慎重だったのではないでしょうか。
慎重だった理由は仕方ない面もあり、新興国暗黒の20年間と呼ばれる1980年代~90年代の光景があまりに悲惨なものだったからです。
1970年代まではそれなりの経済成長を謳歌していたラテンアメリカ諸国が80年代に経済破綻し、それによる社会不安とテロリストとの内戦は90年代も続き、とても日本企業が投資を続けられる状況ではありませんでした。
アフリカに至っては、何十年もどれだけの量の寄付を投入しても改善の兆しがみられず、当時投資の対象として考えた人はほとんどいなかったと思います。
そして唯一の希望の光であったアジア(特に東南アジア)に投資資金が集中したところ1997年のアジア危機でがたがたになった、という悲惨な事象で新興国暗黒の20年は幕を閉じ、現在40~60代の方は今でも「必ずまた破綻する、死ぬまで新興国は絶対に信用せん」という方が少なくないのではないかと思います。
皮肉なことに日本企業の多くが新興国から撤退を終えた2000年代にはいると、2002年の小さなショックを最後に中国経済の拡大にけん引されてアジア経済は回復以上の成長をとげ、ラテンアメリカでも暗黒の20年間に心折れず構造改革を断行したいくつかの国は再び成長軌道にのり、暗黒大陸と思われたアフリカもついにInvestableな国が少しずつ現れるということになりました。
新興国暗黒の20年間に新興国での事業に関わった方のお話を聞くと「飛んでいる銃弾をみたことがある」という方が少なくなく、気持ちはわかるのですが、ファクトフルネスの罠にはまることなく2020年代は社会保障費をファイナンスする資金以外はぜひ成長国への直接投資にまわるとよいなと思います。
マイナス金利、欧州で懐疑論広がる-深掘りに言及の日銀総裁と逆行
杉山 智行クラウドクレジット Founder CEO
デジタル通貨がまだ普及していない現在の日本や欧州のマイナス金利というのは、政策金利がほんの少し0%より低いというだけで、ゼロ金利や低金利とほとんど変わりありません。
低金利、ゼロ金利が長引くとかえって経済成長や雇用にマイナスの影響があるのでは、という見解が近年優勢になってきています。
そのため、ある国の経済をショックが襲った時は、デジタル通貨を基軸とした一国二通貨制度(もう1通貨は今のキャッシュ通貨)のもとで一時的に一気に政策金利をマイナス数%くらいにまでカットして短期間でデフレから脱して恒常的に低金利下で経済が停滞する状況になるのを避けよう、という手法が注目を浴びてきています。
もちろん、テクノロジーの力で金融政策の幅が広がるからといってそれは魔法の杖ではなく、先進国の産業力の強化にはあくまで新しい付加価値を生み出すノウハウが蓄積されるベンチャー・エコシステムと、それをファイナンスの面からサポートするVCのエコシステムがセットで成長していくことが不可欠だと思っています。
日銀、マイナス金利拡大も 可能性を明記、政策は維持
杉山 智行クラウドクレジット Founder CEO
総裁がマイナス金利深堀りの可能性があることを明言しているので、日本銀行はデジタル円を導入してマイナス金利圏において金融政策の実効性を大幅に向上させる仕組みの研究をすでに行っていると考えてもよさそうです。
デジタル円の導入によってマイナス金利圏における金融政策の実効性が大幅に向上しても、それでいきなりGAFAのような企業が生まれるわけではないので、平時はその恩恵を感じにくいと思います。
一方で、なんらかのショックが日本経済におきた時に、日本銀行が短期間に政策金利を数%カットするようなことを1990年代までのようにまたできるようになるため、ショック時の金融政策オプションが再び増え、リーマンショック後のように割高になってしまった円をぽかーんと見るだけのようなことも減るかもしれません。
社会的インパクト投資レポートvol.3:「ペルーマイクロファイナンス支援ファンド」シリーズ
杉山 智行クラウドクレジット Founder CEO
SDGsも日本で、とくに大企業社会ではバズワード化してきていると思いますが、実際には日本国内で何をどうするのかというと、女性の(一層の)社会進出とクリーン・エネルギー(と気候変動)くらいしか変えていくべき点を思いつかない、という方がほとんどではないでしょうか。
日本においては(上記を除くと)、国連が策定したものよりも、高齢化・人口減少に対する移民政策、(輸出)産業競争力の維持、溢れかえる資金のマクロ・レベルでのアロケーション、3.11後のエネルギー政策などが国内の社会・経済のサステイナビリティとして年々注目度が高まることが予想されます。
一方で世界では、誰がみてもだいたい、まさに国連が策定した17項目あたりが社会課題として浮かび上がってきます。
民間企業も政策当局もバズワードに踊らされずに、自分で日本と世界で必要とされていることを見極めてアクションをとるのがよいかと思います!
社会的インパクト投資レポート<番外編>:マイクロファイナンスとは
杉山 智行クラウドクレジット Founder CEO
SDGsの中でもマイクロファイナンス(SDGs1番の貧困削減)は歴史が長く、確固たる認知度を得ている分野かと思います。(もちろん、市場の伸びしろはまだまだ大きく、ミクロでみても地域によっては毎年新しい有望プレーヤーがでてきており、クラウドクレジットでも投資先のソーシングに全く困りません。)
次点はPAYGオフグリッド・ソーラーかと思いますが、その次にInvestable(投資可能)になりそうな分野があるかというと、各分野なかなかエコシステムの醸成に苦労をしているイメージです。
Investableなセグメントへの資金供給はプレーヤーがもっと民間にシフトして、政府系の開発機関には、まだ民間が十分資金供給できない分野(アフリカのWASH、教育やヘルスケアなど)により重点をシフトしていただけると、マイクロファイナンスやPAYGオフグリッド・ソーラーのように事業者と投資家のエコシステムが広がる分野が増えていくのではないかと思います!
NORMAL
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