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【9割が外国人】住宅屋がつくった「常識破りのホテル」が大ヒット
NewsPicks編集部
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
これは知りませんでした!今までも何度となく日本へ旅行へ行かれる4人以上のブラジル人ご家族の方々から、日本でオススメの広い宿はないかと聞かれてきましたが、Airbnbでも数が圧倒的に少なくて苦労していました。一定以上の富裕層はラグジュアリーホテルのスイートなどに宿泊されますが、そこまで出せないよという方々(むしろそっちの方がパイは大きい)にドンピシャでハマる事業展開ですね。これからはMIMARUも紹介したいと思います。 ところでブラジルですが、そもそも1年のうち30日間は有給休暇を取得する義務があるため、他の国と同様に家族全員で旅行をするというのが当たり前の習慣です。それに伴ったAirbnb以外の代替オプションは山程あります。 一般的なホテルのような図体の大きな事業をするのではなく、まさにMIMARUがやられているような必要最低限のサービスを提供してコストを下げる運営会社がここ5年ほどで相当増えており、むしろその点では日本よりも相当進んでいるというのが実感です。 グローバルホテルチェーンのいくつかの部屋をタイムシェアして貸し出すなどは以前からありましたが、最近では、各部屋でテーマを決めてインテリアをデザインし、意匠的にも優れた部屋を敢えて作りデザインにうるさいブラジル人へ訴求したり、多様なオプションが出て来ています。空間の作り手としては、こんな家具や仕上げをここに使っていいの?というほど贅沢なんですが価格はそこまで高くない、という中々謎なビジネスモデルではあります。^ ^いずれにしても次にどんな宿泊施設が出てくるか楽しみです。
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オレンジジュースが消えた… ブラジル猛暑で不作、調達難で販売休止に
日経ビジネス
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
ブラジルが世界一の加工用オレンジ生産国であることは有名な話だと思いますが、全世界における生産の7割もシェアがあったとは知りませんでした。 この国はオレンジの他にも大豆やトウモロコシ、サトウキビ、コーヒーなどの生産量は世界一ですし、ブラジル国内の農業はアグリテックという単語が生まれるだいぶ前から同じ大陸のアメリカという大国の影に隠れながら大規模農業を地道に推し進めて来た経緯があります。そしてその発展は、1970年代の日本の支援によるセラード開発という今や伝説となっている土壌改良がベースになっています。 日本の23倍の国土、温暖な気候、豊富な水資源、7割が水力発電などの再生可能エネルギー源があることも農産業爆進に大きく貢献していると言えるでしょう。 最近では特に巨大な大豆の穀倉地帯があるマットグロッソ州、ゴイアス州などの中西部はまさにアグリテックの中心地であり、ゴイアス州の州都ゴイアニアにあるショッピングモールにはヴィトンやグッチなど世界のラグジュアリーブランドがこぞって店舗をオープンさせています。それもそのはずで、モール関係者の話によればラグジュアリーブランドが中南米で最も売上げをあげているのがこの地方のモールだからだそうです。モールを歩いている着飾った人々を見るとそれも大きく頷けます。 今年3月にBTG Pactual銀行が発表したレポートによると、ブラジルは世界の穀倉地帯として、世界人口の11%にあたる9億人分のカロリー必要量に相当する食料を生産しているとのことで、国内も農業分野の勢いは止まることがありません。日本のアグリテック系企業の方々も今からでも決して遅くはありません。ブラジルマーケットのダイナミズムを肌で感じられることをオススメします。
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和太鼓響き「日本祭り」 世界最大規模、開幕―ブラジル
時事通信社
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
リオのように美味しい日本食屋さんがないところに住んでいるとサンパウロ、特にこのイベントが恋しくなります。というわけで初日に行ってきました。サンパウロに住んでいた時はほぼ毎年行っていましたが、もう25回目だとは知りませんでした。毎年3日間で20万人もの来館者がありますが、世界中を見渡してもこれだけ集客力のある日本カルチャー系のイベントは珍しいのではないでしょうか。 もはや和食もアニメも漫画もブームではなく一つの文化としてブラジル人の皆さんに定着しているサンパウロだからこそだと思いますが、もはやこの日本祭りはアジアンカルチャー系のイベントの元祖となっており、サンパウロだけではなく各地で類似イベントが数多く作られていることも特筆に値します。 特に今週末行われるAnime Friendsもラテンアメリカ最大のアニメ、マンガ系のイベントとして今年で21回目を迎え、4日間で12万人の集客が見込まれているビッグイベントで毎年日本や韓国からもアーティストを招聘しています。 先見の明があるアーティストの方々は早いうちにぜひ日本の反対側にいらっしゃることをオススメします。^ ^
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「大麻」の個人使用、ブラジルで解禁へ 最高裁がその判決を下した理由 | 使用者か密売人かの微妙な線引き
クーリエ・ジャポン
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
記事にもありますが、今回のブラジル最高裁の決定により、国民が大麻を40グラムまで(大麻たばこ約80本分)所持しても罰せられず、また個人使用のためであれば6株までの自家栽培が可能と裁定されたことで、個人使用の大麻を解禁し、同様の措置を講じた国々の中でブラジルが世界最大の国となりました。 国連の「世界薬物報告書2021」によると、大麻は世界で最も広く消費されている違法薬物で、使用者は約2億1900万人、世界の成人人口の4.3%に相当するそうで、ブラジル全国薬物使用実態調査によると、ブラジルでは毎日約150万人が大麻を使用しているというデータがあります。 欧米諸国同様にブラジル国内ではマリファナ(大麻)は普通に一般に浸透しすぎていて、吸ったことがない人の方が少ないのではないかというのが一生活者の感覚だったので、今回の大麻の一部合法化はむしろ遅すぎたのでは?というのが一生活者の感覚です。 そもそもブラジルにおける大麻の歴史は古く、外務省による公式文書によれば1549年にはすでにアフリカからの黒人奴隷によってブラジルに「上陸」していたという話があります。 その後、大麻の生産はむしろ政府によってインセンティブを与えられていたほどでしたが、19世紀に入り他国同様に過剰摂取をした人々が犯罪を起こすようになりブラジルの各州も一転して取り締まりを強化し始め、1938年には法律で大麻の栽培が、そして遂に1976年には大麻の所持が禁止されることになりました。 それから現在に至るまで、大麻所持の取締は警察が社会的弱者、貧困層やスラムに住む人々を麻薬密売人と見做し必要以上に容易く逮捕する絶好の手段と化していました。それが結果的に警察と麻薬密売組織の癒着やミリーシア(元警官による民兵組織)の凶悪化に繋がっていたわけです。 大麻はブラジルの都市問題、社会問題に大きく関わりがあるため、今回の大麻一部合法化が副次的にどのような結果をもたらしていくのか注視していこうと思います。
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ブラジルの巨星、16年ぶりの来日公演! Gilberto Gil “Aquele Abraço Japan Tour 2024”(ジルベルト・ジル“アケリ・アブラッソ・ジャパン・ツアー2024)
PR TIMES
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
「日本のカフェって何であんなにボサノヴァが流れているの?」 そんな質問を今まで何人のブラジル人にされたでしょうか。ボサノヴァ発祥の地出身のブラジル人でさえビックリなんです。 というくらい、日本においてボサノヴァという音楽ジャンルは確固たる知名度を築いていますが、それをもっと広げてブラジル音楽というマクロな視点で見ると、ボサノヴァほど知名度はまだありませんが、この国に住む多様なダイバーシティ同様にブラジル音楽の多様性にはいつも脳天を突き破られます。 私の中ではジルベルト・ジルほどキング👑という名前が似合う人はいないのではないかと思います。81歳となった今でも現役でバリバリ活動されていて、毎回出すアルバムが斬新すぎるのは今でも変わらずで、その変態的に心地の良い歌声は全く衰えることがありません。 それは天才的な才能がありながらも、新しいものを生み出そうとする飽くなき探究心があるからこそ、人間業とは思えないあのジル音楽を作り出せるんだと思います。 日本にいたならば何があってもマストで見に行くライブです。彼のライブに行くと、音楽って音を楽しむって書くんだよな、と思い知らされます。 日本の皆さんはこの機会に是非行ってみて下さい。
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ブラジル大規模洪水 日系人が多く暮らす地域でも影響が長期化
NHKニュース
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
ブラジル南部ポルト・アレグレ市内をはじめ、今回の洪水で被害を受けた多くの地域の水位が下がるにつれ、リオグランデ・ド・スル州全域で発生した大雨による被害の大きさが次第に明らかになってきています。 以前の記事にも書きましたが、進行中プロジェクトの建具や造作家具を依頼しているブラジル随一の内装業者の工場は、今回の洪水で1階部分が全て冠水してしまいましたが、40代社長の一刻も早く復旧させるという強い気持ちのもと300人以上の社員に犠牲者を出すことなく、被害が少なかった同業他社の木工工場を夜間だけ借り上げ社員の雇用を維持しつつ生産を続け、他の都市の支店工場へ人員を送るなどしてなんとか生き延びています。 日本の多くのメディアでは避難中の強奪など悲惨な状況を煽る報道がされていますが、現地では彼らのように必死に復興を試みている方々もたくさんいることも事実です。 全国自治体連合(CNM)の推計によると、ホームレスや避難民は58万1000人以上、亡くなられた方は171人で行方不明者は43人、損失額はすでに104億レアル(約3100億円)を超えていると言われています。 日本政府は洪水発生後約1ヶ月後の5月25日、公式救援物資として浄水器75個をJICAからブラジル政府へ送り、現地へ支給されました。インフラが遮断された状況下、浄水器という選択は良いと思いますが、たった75個ですか?というのが正直な印象です。 日本とブラジルの長い歴史と、先日の岸田首相ブラジル訪問の際に同胞と言った日系ブラジル人の方々も被害を受けていることを考えると、より多くの救援物資が求められますし、何よりも災害大国として復興と防災の知恵と経験をブラジル政府へシェアすることこそ短中期的に求められていることだと思います。
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ブラジル唯一の邦字紙、生き残り手探り 文化的役割掲げ「サポーター」募集
Jiji Press
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
世界には20紙ほどの邦字紙があると言われていますが、ブラジルに唯一存在する邦字紙がブラジル日報です。270万人という世界最大の日系人コミュニティがあるブラジルにはかつてサンパウロ新聞や、パウリスタ新聞、日伯毎日新聞など複数の邦字紙がありましたが、日本語を読める日系1世や2世の方々の数が減少するのと比例して邦字新聞の発行部数は減少。今日ではブラジル日報がブラジル唯一の邦字紙として生き残っていますが、この記事にもあるように風前の灯の状態です。 日本語が読める読者の増加というのはもう期待できないので、紙媒体の発行を週5回から減らしてメインをオンラインにするというのはもう既にやられようとしていますが、企業広告などももう限界があります。 来年で日伯外交関係樹立130年を迎えますが、その長い日系社会を記録してきた歴史がブラジルの邦字紙にはあるわけで、そのデータベースこそ唯一無二な財産だと思うんです。その情報のデータベースがどこまで体系化されているか分かりませんが、個人的にこれがあったらいいなと思うのは、正にそのデータベースの検索と閲覧ですね。 あとは世界中に存在する他の邦字紙との連携でしょうか。ブラジルだけではなく日本を飛び出した日本人の足跡を主に綴ってこられた邦字紙の歴史とデータベースは、今後ますます内需が縮小していき海外に出ていかざるを得ない個人や企業が増えていく日本にとっても大きなリファレンスになると思います。壮絶な苦労をされて開拓をされた先人の方々の歴史から学ぶことは今後ますます多くなるでしょう。 個人的にも取材して頂いたり、友人や後輩が記者として働いていたり、何かとお世話になっているので何とか継続の方法はないかと思っています。皆さんも何かアイデアがあればシェアして下さい🙏👍
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ブラジル南部 洪水で被害拡大 屋根に取り残された「馬」が救出され、人々に希望与える
TBS NEWS DIG
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
ブラジル国内でもほぼ全ての報道がこの大洪水に時間を割いていますが、まずは亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。と同時に未だ行方不明の方のうち少しでも多くの方々が発見されることを願っております。 ブラジルは地震や台風などの天災がなく、強盗や窃盗などの人災しかない、と言われていたのはもう過去の話と言わざるを得ません。 実際、私がプロジェクトで造作家具の製作を依頼しているブラジル国内トップランクの内装業者さんは甚大な被害を受けた地域に本社工場があり、すべての建物の一階部分はほぼ全浸水してしまいました。 ブラジル国内では政府をはじめ各企業や団体が救援物資を募り現地へ送っています。私がお世話になっているブラジル企業も大々的に支援物資キャンペーンを開始し、これからどんどん気温が低下するブラジル南部へ毛布や防寒着などの物資を送っています。 一方で、現地では商店や空き家に侵入し物資を略奪する輩が後をたたないようで、本当に悲しくなります。こういう有事の際こそ国民の民度が問われます。 国内の論調としては、今回の大洪水について多くの識者が温暖化による気候変動を理由にしていますが、個人的にはそれちょっとズレてない?と思っています。ゲリラ豪雨のようなものはここ10年くらいで増えているとは思いますが、その度に政治家をはじめ行政関係者やデベロッパーは何かして来たでしょうか。言ってしまえば、今回の大洪水もここまで被害が大きくなったのは人災と言っても過言ではないでしょう。 そもそも、今回被害を受けている人口130万人のブラジル南部の都市ポルト・アレグレのみでなく、サンパウロやリオなどのメガロポリスでさえも、スコールが30分も降れば幹線道路さえも川になってしまうほど排水設備は脆弱です。 言うのは簡単ですが、今回の大惨事を教訓にして、国全体で都市の排水や治水インフラを大幅に見直すきっかけにしなければいけないと思います。 そして今こそ災害大国である日本の知恵や叡智が生かされる時です。
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歌手・マドンナさんがリオデジャネイロで公演 過去最大の観客が熱狂
TBS NEWS DIG
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
マドンナコンサートが開かれた日はちょうど出張中でリオにいませんでしたが、コンサートの2週間ほど前からコパカバーナビーチには巨大な仮設舞台が建設され、1週間前にはMadonna in RioというエコバッグやTシャツが路上で販売されるようになるなど、リオにしては珍しく準備周到なビッグイベントでした。 元々リオのビーチ、特に世界的にも有名でボサノヴァの歌の名前にもなっているコパカバーナビーチは、総距離4kmほどの海岸ですが、1970年代にきめの細かい白砂を他の場所から持ってきて人口的に海岸の奥行きを増やしたことで生まれた巨大なパブリックスペースでもあります。岩山と街が入り組んでできたリオの街並みではこうした公共空間を確保するのが難しいことから、コパカバーナ海岸はアーティストのコンサートやビーチバレーやビーチサッカーの世界大会、最近ではNetflix主催でワンピースのゴーイング・メリー号が展示されるなど、様々なイベントで使われています。特に夏場の12月、1月などは大物アーティストが無料でコンサートをやることが多く、その度にリオの街はカオスとなります^ ^。 今回のマドンナコンサートは今までのコンサートとは桁違いの160万人がコパカバーナビーチを埋めつくしたとのことで、そのカオスっぷりは相当だったと思いますが、現地に行った友人たちが投稿したインスタを見ている限りそこまで大混乱もなかったようで、さすがイベント開催慣れしたリオだなぁと感服しています。 最後に気になる今回のマドンナコンサートにかかったコストですが、総額で6000万レアル(約18億2千万円)で、そのうちマドンナのギャラが1700万レアル(約5億1500万円)だったようです。メインスポンサーはブラジル最大のItau銀行ですが、リオ州とリオ市からもそれぞれ1000万レアル(約3億円)の支援があったようです。 個人的にはリオに住む一住民として、行政として他にもっと設備投資することがあるんでないの?と思ってしまいますが、一方カリオカ(リオ出身の人々)のお祭りにかける執念や情熱に脱帽です。こういうところがカリオカの文化でもあり、新しいカルチャーが生まれていくんだろうなぁと思わせてくれたビッグイベントでした。
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「もっと投資を」 ブラジル大統領が呼びかけ、岸田首相苦笑い
毎日新聞
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
岸田首相とルーラ大統領の演説をブラジル国内メディアが全て放映していたので拝聴しました。 ルーラ大統領は日常会話のような話題とフレーズや単語を多用していましたが、それを日伯の親近感の現れと取ることもできますが、個人的にはポルトガル語のニュアンスからすると日本はもっと積極的にブラジルに投資しないとブラジルはさらに次のステージに行ってしまうけど、お宅さんはどうするの?的なニュアンスを受けました。 要は日本は2025年に国交130年を迎える国であるけれども、ブラジル国内のビジネスの世界で年々プレゼンスを失いかけているところで、今後投資が増えなければ折角の日伯の歴史を台無しにしてしまうくらいチャンスを失っちゃうんじゃないの?と言われている気がしてなりませんでした。 個人的には、ルーラ大統領が小泉元首相などとの具体的なエピソードを語っていたのに対し、岸田首相は原稿読み上げで表面的なことしか訴求できずで、もっとたくさん語れるエピソードはあっただろうに、、、という歯がゆさを感じながら見ていました。 今年はG20の開催地がリオで、来年のCOPもブラジルのアマゾン開催、そして来年にはルーラ大統領が来日することもアナウンスされたので日伯のトップ同士が顔を合わせる回数も多いでしょう。 この機会を最大限に活かしたいものですね。次回の演説ではルーラ大統領をギャフンと言わせて頂きたいところです!
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日ブラジル、脱炭素で包括協力 5月の首脳会談で合意へ - 日本経済新聞
日本経済新聞
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
今年1月のブラジル訪問がキャンセルになったことで、これは11月中旬のG20リオサミットまで延期かなと思っていましたが、GWを使って来て頂けるとはありがたいことです。 首都ブラジリアでルーラ大統領と首脳会談を行い、サンパウロでは中南米の外交スピーチを行う予定のようです。ブラジルに移住した一人の日本人としては、2016年に訪問された安倍首相がやられたように、ブラジル国内に270万人いると言われる日系ブラジル人コミュニティへも丁寧に訪問されることを切に願います。世界最大の日系人コミュニティを抱えるブラジルとの関係を考える上で、今後も彼らの存在は欠かせません。 特に今や6世と言われる若い日系ブラジル人世代をはじめ、非日系にも関わらず日本語を学ぶ学生や日本のカルチャーを愛してくれている、いわゆるジャパンファンの若年層に対して、心に残るメッセージを発せられれば今後の日伯関係も大きく変わっていくと思います。 エネルギーやアマゾンの環境保護ももちろん大事ですが、観光立国ニッポンを目指すのであればまずは日本に興味を持ってもらえるコンテンツアピールが大事ですしファンを熟成させていくことが大事だと思います。 余談ですが、2021年の統計によると、ブラジルからの日本への国費留学生の数は1983年以来合計で475人で全体のたった0.2%です。とはいえ、その留学生の留学後の進路を辿っていくとすごいキャリアを持った方々ばかりです。事実、私が知る国費留学出身者の友人たちはめちゃめちゃ優秀でブラジルや国際社会で活躍する人材ばかりですが、「なんか日本と関係はまだあるの?」と聞くと、週に1回日本食を食べにいくくらいだよという残念な回答がほとんど。 彼らのような人材も囲い込めるような魅力のあるメッセージを期待してます。
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ホンダ、1200億円投資 ブラジルでハイブリッド車投入へ
共同通信
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
ブラジル国内で、HONDAと言えばやはりバイクの方がまだまだ身近かなという印象です。それもそのはずで、HONDA製バイクの販売は年間で100万台を超え、アジアのバイク王国インド、ベトナム、タイなどに次いで最も販売台数が多い国の一つがブラジルです。 コロナ禍でデリバリーサービスが急増したことで配達員が爆増していることもバイクの売上高アップにつながっていることも間違いないでしょう。 (実は、この自由な時間に自分の裁量で働けるデリバリーサービスのような職業が急増していることで、旧態的な小売店や飲食店で働くスタッフが激減してしまっていることがサンパウロなどの大都市ではかなり深刻になっています。) HONDA=バイクというイメージが強いとは言え、HONDAが音速の貴公子ことF1のスーパースターであったブラジル人アイルトン・セナをスポンサーし世界チャンピオンに3度なったことは、ブラジル人であれば誰もが知る事実で、F1好きや車好きな人からは今もHONDA人気が根強く残っています。 今回、エタノールなどのアルコール燃料でも走れるフレックス燃料車のハイブリッド車(HV)を生産するという発表がされましたが、以前、トヨタが110億レアル(22億ドル)を今後数年間でブラジルに投資する計画を発表した際も書きましたが、EVがブラジル自動車マーケットの主流になっていくのはまだまだ先で、むしろフレックス燃料のハイブリッド車がどれだけ伸びていくか、がブラジル国内市場の焦点だと思います。 いずれにしても日本車メーカーさん、この調子でブラジルへの投資をガンガン増やして頂きたいものです。^ ^ ちなみに、2024年2月時点で以下のような自動車メーカーブラジル国内シェアとなっています。 FIAT: 15.98%, VW: 15.78%, GM: 11.56%, HYUNDAI: 10.92%, Toyota: 8.54%, JEEP: 6.88%, Renault: 5.72%, Honda: 4.44%, Nissan: 4.39%, BYD: 3.65% (出典:FENABRAVE(全国自動車流通連合))
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「ザボディショップ」のフランス事業もイギリスに続き破たん 世界中でリストラが進む
WWD JAPAN.com
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
THE BODY SHOPは2006年に世界最大の化粧品メーカーであるフランスのL'Oréal(ロレアル)社に買収され、その後2017年に世界第4位のブラジルの化粧品会社Natura(ナトゥーラ)社に買収された経緯があります。今年の1月末には売却してしまいましたが、Natura社が買収した当時はかなり話題になりました。 エネルギー関係以外に世界的に注目されるブラジルの会社はそこまでありませんが、Natura社は元々直販化粧品会社としてブラジル国内の化粧品業界のトップシェアとなり、グローバル戦略として今回のボディ・ショップの買収や、個性的な店舗デザインでも有名なイソップ (Aēsop) 社も傘下に抱えるなど、積極的に海外展開をすることで化粧品業界では名の知られた企業です。 自然派化粧品を提唱しSDGsにも訴求し、ブラジル国内では最も働きたい企業ランキングでも10年連続でトップに選出されるなど、イケてる企業として国内では確固たる存在感を持っていますが、グルーバル戦略がうまくいかなかったことは逃れようがありません。 友人のナトゥーラ社の元役員によると、グローバル市場での小売業界の経験が浅かったことが招いたことだと言っていましたが、ボディ・ショップだけで世界70ヶ国2500店舗を抱えることになったのはNatura社にとっては荷が重すぎたのか、時期尚早だったのか、ロレアルを超えるチャンスを持っていただけに残念です。 とはいえ、ナトゥーラ社の化粧品はクオリティは確かなので、是非日本の皆さんにもボディ・ショップやイソップではないナトゥーラ社の商品を体験して頂きたいものです。
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300棟以上の湾岸タワマンが傾き続けている…ブラジルで大量発生中の「傾きマンション」という厄介な問題
PRESIDENT Online
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
建築の専門家でなくても、この名物建築群を知らない人はいないのではないか、というほど一般にも知られているのが、この記事にあるサントスの海岸沿いにある一連の傾きマンション群です。 サンパウロ在住のフォトグラファー仁尾さんがフォトショップで加工したものでもなんでもなく、全く写真のまま、肉眼でも確認ができるほど傾いています。 ブラジルに15年近く住んでいると、これくらいの傾きや細過ぎる柱、薄過ぎる床スラブ、飛ばしすぎた柱スパンを見てももう驚かなくなってきているのが自分でも怖いところですが、体に感じる地震がほぼないこの国の国民にとっては、建物や地盤が揺れるという恐怖を感じたことがないからこそ、これらの建物に住み続けることができるのではないでしょうか。 そんなこの国でも、建築申請の際に構造計算が全く不要かというとそうではありません。各州や各市によって法規に若干の違いはありますが、基本的には大規模建築や用途によって構造計算書の提出が義務づけられています。要はそれに当てはまる建物が日本に比べて少ないということ、そして構造計算書を提出してもその適合性を判定するのが役所から委託された構造設計士次第ということもあるため、正直なところどこまで一元管理が出来ているのか怪しいところがあります。 こうした背景にあるのは、やはり構造の問題があった場合は建物所有者側の自己責任ですよ、という考えが根底にあるからだと思います。なので建物によっては、たとえばモールや複合施設のオーナー次第で役所が求める構造計算書よりももっと詳細なものを求められるケースもありますし様々です。 1964年にサンパウロ州郊外のピラシカーバ市で、市内初の15階建ての高層ビルで22,000㎡の商業施設COMURBA(コムルバ)が仕上げ工事中に崩落し、50人以上の犠牲者が出た大惨事がありましたが、それをきっかけに国としても構造計算の基準を厳格化し、今では国から認定をされた構造計算プログラムの使用が広く普及するようになりました。 とはいえ、未だに数年に一度の確率で高層ビルの崩落事故は後を絶たないですし、お隣りの国で地震があるコロンビアなどと比べると、構造に関する法整備や基準がまだまだ甘いというのが現場で働く一人としての見解ですね。(一方で、環境系の法規は明らかに日本よりも厳しい基準があるところが、また奥深いところです。)
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デング熱 ブラジルで700人以上死亡 一部の州で非常事態宣言
NHKニュース
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
元々デング熱は感染源であるネッタイシマカやヒトスジシマカと言われる種類の蚊が好む水たまり付近に多く発生し、給水・排水設備のインフラが脆弱な国で感染者数が多いと言われていますが、ブラジル国内でも特に地方都市や都市部でもファヴェーラと呼ばれるスラム地域での感染率が高い傾向でした。 この報道にあるように、今年の状況は明らかに例年とは違い、私が住むリオデジャネイロ市では今日(3/24)までの累計で今年の感染者数は7万5千件で、昨年1年間の感染者数約2万件をたった3ヶ月で大幅に上回っており、今年は国内全体で500万件に達するのではないかという試算があります。 そんな状況で投入されたのが、武田薬品工業のデング熱ワクチン「QDENGA(キューデンガ)」です。 昨年3月にブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)よりワクチンとして許可され、今年の2月より公共保健医療施設にて無料で予防接種が開始されました。年内に660万本を保健省に納品することを確約しているようで、2025年には900万本の供給を見通しているとのこと。 今まで行政は毎年感染防止のために水たまりに近づかない、水たまりを作らないという注意喚起をするか、感染数が多い地域に殺虫剤を撒くことしか策がありませんでしたが、このQDENGAの誕生によりなんと9割もの入院患者を減らすことが可能とされています。 日本の製薬会社はコロナワクチンの開発で大きな遅れを取りましたが、地球の反対側で接種が始まった武田薬品のデングワクチンはブラジルや東南アジアなど蚊が多い亜熱帯性気候の国々ばかりではなく、年々気候が上がり続ける全世界の国々にとっても希望のワクチンとなっていくかもしれません。 ブラジルのデング熱ワクチンの状況については、以下のサンパウロ在住フォトグラファー仁尾さんの記事が最も詳しく書かれてあるので是非どうぞ。 https://president.jp/articles/-/79363
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ジブリパーク、全面開業へ 「ディズニーランド並み」料金に困惑も
毎日新聞
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
ブラジル人の方が日本へ行かれる際によくオススメのスポットを教えてもらえない?と言われるのですが、「例えばどこに行こうとしているの?」と聞くとデフォルトでリストに入っているのが、この記事にあるジブリパークと三鷹のジブリ美術館です。 ほんの一例ですが、ジブリパークは多くの外国人の方にとって聖地巡礼化しています。 聖地巡礼のためにたった50ドル?というのが世界からの観光客の感覚でしょう。 今東京の寺田倉庫でやっているゴッホ展、以前サンパウロやリオでも同じ展覧会をやっていましたが、こちらの金額は約4500円で、日本では3000円でやっていると聞いて安っ!とビックリしました。 年始に日本へ一時帰国した際に豊洲のチームラボプラネッツ TOKYOに行きました。大人一人4200円でしたが、我々家族以外はほぼ99%外国からの観光客で物凄い熱気でした。あそこまで外国からの観光客がいるのに、駅から会場まで商店やカフェなどが全くなく、世界から人が集まるホットスポットであることを全く生かせていない好例だと思いました。ちなみにあそこもブラジル人の方は必ず行かれる必須スポットです。 こういう記事を見ると心までも貧しくなってしまいそうで途中で読むのを止めましたが、ジブリパークがここまで世界中から観光客を惹きつけるのであれば、それを街として、都市としてどう生かしていけるかを考えられるようなポジティブな記事を書いて頂きたいものです。
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