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【富山県・井波】行政に頼らない「民間自治」で100年後の源泉になる人材づくり
山川 智嗣Re:gion Picker / 株式会社コラレアルチザンジャパン 代表取締役
ジソウラボを取り上げていただきました!
井波のまちづくりはまだまだ道半ば(2合目ぐらい?)ですが、こうやって取り上げていただくのは大変ありがたいです。
実際に私たち、コラレアルチザンジャパンが運営している、まちやど「職人に弟子入りできる宿:Bed and Craft」は2016年の開業以来、まち全体がホテル、地域の日常を宿泊を通して感じて欲しいとの想いを大事にしてきました。
その活動を続けていくうちに気づいてきたこと、それは地域の日常の主体者である「住民の意識」です。
建物を活用したり、インスタでバズるような風景は、ある程度技術で解決できますが、暮らしの主体者の意識が上がらないと訪れる人や移住者の満足度が上がりません。
その為には私たち自身が率先して「主体者」となること。言うは易し行うは難しですが、これからも前例のないまちづくりに挑んでいきます!!
八尾発・企業が関わりたくなる「まちへの投資」という文脈づくり
山川 智嗣Re:gion Picker / 株式会社コラレアルチザンジャパン 代表取締役
まちのとの「関わりしろ」をつくる
八尾市のみせるばやおの活動はまさしくこの言葉に集約されているなと感じました。ほとんどの地方都市ではまちと関わらない(或いは関わり方がわからない)
「THEなにもしない人」
が多くいると思います。私は様々な地域で「人口減少で江戸時代(またはそれ以前)から続くお祭りが存続できない」と聞きます。しかし、冷静に考えてみると江戸時代の日本の総人口は約3000万人。人口減少と叫ばれている昨今でも当時の4倍の1億2000万人は存在しています。
ではなぜたった3000万人しかいなかった江戸時代で成り立っていたお祭りが現代で成り立たなくなったか。それはまさしく前述したコミュニティに属さない「THEなにもしない人」の存在です。
世田谷に暮らしながらまちの文化・風習を存続していきたいと思う方は何%いるでしょうか?それは東京に限ったことではなく、地方にも大多数いるのです。
地方創生は移住促進や関係人口の増加を声高く叫ばれていますが、まずは八尾市のような地域の人々に地域を理解してもらうことが大事だと思います。
渋谷は「おじさんの街」化、新大久保は10代が溢れる若者の街に予期せぬ社会的背景
山川 智嗣Re:gion Picker / 株式会社コラレアルチザンジャパン 代表取締役
都市の富裕化現象(ジェントリフィケーション)の歴史は繰り返す。
これは、今に始まったことではなく世界的に見ても、ジェントリフィケーション(gentrification)と呼ばれる、都市の高級化や浄化を人為的に行ってきた。
有名な例として、ニューヨークのソーホー地区があげられる。もともとはマンハッタン島の中でも黒人の農地だったという歴史性から家賃が安く、広いスペースを求めていたアーティスト達が1960年代から住み始めたのがきっかけで文化の発信エリアとして変化、その後ウォール街に勤めているような富裕者層がそれに目をつけて多くの資金を投入することにより、今ではセレブ為のブティック街に変貌していった。
メリットとしては、街自体が浄化されて治安が良くなったり地域活性化にも繋がるとされているが、一方でその文化を形成してきた人種(=アーティスト)にとっては家賃が安いというインセンティブを受けられなくなり、結果追い出されて中身のない街になってしまうこと。
下北沢では線路の地下化によってできた空地を「下北線路街」と名づけ、そこに入居するカフェや雑貨店の若手起業家には安い賃貸で入居できるような取り組みをしているが、おそらくその背景には音楽や演劇のアートの街として文化を醸成してきた下北沢のまちづくりのコアの部分を失わずに、どうジェントリフィケーションを起こすかという背景が読み取れる。
記事にもある様に、やはり共通して言えるのは文化を生み出す「余白」をつくりだすことができるか、さらに言うとその余白に絵を描く為の「筆」を安価で手に入りやすい環境を提供できるかだと思う。単純な経済原理だけでなく、文化に間接投資する不動産オーナー達のリテラシー向上が益々重要になってくるだろうと思う。
参考:Aspects of change/ルース・ダグラス(社会学者)
なぜ、新卒の応募者数が数倍に? 熱海の老舗旅館が本気で取り組んだDXの全貌
山川 智嗣Re:gion Picker / 株式会社コラレアルチザンジャパン 代表取締役
コロナ禍の出口が見えたいま、未だに外部環境を言い訳にして資産を食い潰して閉じこもっている地方の旅館経営者は多いと感じています。
特にインバウンド観光客もコロナ前の6割とも報じられているが、その残り4割は中国大陸がまだ開いていないから。欧米豪の観光客は既にコロナ前を超えている地域も多いとのこと。
すでにコロナを経て世界中の観光客の価値観も変貌しているなか、旅館経営も変革していかなければいけません。
「変わらない為に変えていく」
伝統は革新の連続があるから残るものです。
ぜひ全国の旅館経営者に読んで欲しい記事ですね。
高村光太郎らAIで融合 有名彫刻家学ばせ作品制作―スウェーデン
山川 智嗣Re:gion Picker / 株式会社コラレアルチザンジャパン 代表取締役
ChatGPTをはじめ、画像生成AIが一般化している昨今、立体造形AIが出てくるのは時間の問題だなぁと感じていたが、そのスピードが本当に速い。
「見る人によっては芸術だが、そうではない人もいる」
とあるが、まさにその通りで技術の進歩と共に人類の倫理観や価値観の進化が試されているのだと思う。これは芸術ではないと非難することは簡単だが、では人間らしい精神性をもったAIが出現した際、それが作った作品は芸術ではないのか等考え続けることが重要で、思考を止めてしまうのは人類を辞めてしまうことと同義であると思う。
木彫刻の業界でも、職人のアノニマス(匿名性)的な仕事が評価されてきたが、立体造形AIの技術が進化すればするほど物質的価値が薄れ「誰が」作ったのかの価値に急激にシフトしていくだろう。
“ウェルビーイング”で地域経済は活性するのか?
山川 智嗣Re:gion Picker / 株式会社コラレアルチザンジャパン 代表取締役
登壇している前田大介さんは、私と同郷の富山出身で同じ経営者仲間であると同時に、尊敬する同志でもあります。記事には深く取り上げられていませんが、彼が製薬会社社長でありながら、なぜ地方創生にも取り組んでいるのか?
彼の想いを見ると、よりその視座が広まりますので下記記事もシェアしておきます。
https://storynews.jp/story/maedayakuhin/
トークの中で前田さんが「幸い私の周りではそうした揉めごとはなく良い関係性が築けていますが...」が仰っていますが、前田薬品工業の経営再建を行う際に社員全員とじっくり話合って、ひとりひとりに合った人事評価制度をつくりあげた経験からきているのだと感じました。
北川さんが仰っている、封建的な富山県は私自身も暮らしているからこそ感じてはいますが、それを「揉めごと」や「トラブル」のように定義しているのは自分自身で、実はそれ自体を自然と楽しめるような人が富山ではリーダーとして活躍し出しているように感じます。前田さんは、おそらく「息をする様に」普段からの課題を解決しているので「揉めごと」という意識がないのかも笑。
でもその意識は地方で活動する際に非常に重要で、地方の洗礼だとかと言っている間は地域で重用されることはないと思います。
空き家問題が都市部やマンションでも深刻化する理由、全国初「空き家税」の狙い
山川 智嗣Re:gion Picker / 株式会社コラレアルチザンジャパン 代表取締役
検査済証のない建築の利活用促進を!
都心部でも空き家が増えているという事実は、あまり多くは知られていませんが非常に的を得ている記事だと思います。
補足を付け加えると、空き家が活用されない理由として「検査済証がない」ということもあげられます。検査済証とは、建物が新築されるときに建築基準法で定められている建築確認と完了検査をクリアしている証明で、別の用途へ改築する場合に必須条件となります。
2019年の建築基準法改正に伴い、用途変更に係る確認申請が必要な面積基準が100平米から200平米に緩和されたこともあり、空き家の利活用が促進されてはいるものの、都心部には違反増築を繰り返し200平米を超えている検査済証がない物件(既存不適格建築物)が多数存在するということも意外に知られていません。
現行法では、検査済証の再取得には時間も費用もかなり要してしまうことと、再取得する手法が一般的ではなく、建築主事と呼ばれる各自治体に属している確認申請を判断する役職の専門家も手法を知らないケースが多いのが事実で、地方にいけばなおさらです。
古民家をはじめとする歴史的建築物を利活用する場合にも、職人の不足や材料の高騰により改修費がかかりすぎて利活用を断念してしまうケースも。空き家問題を解決するには、税制の改革だけでなく法制度の見直し、職人等の後継者の育成、歴史的建築物を利活用する際の金銭的インセンティブ等...さまざまな方面から包括的に議論していく必要があると思います。
木彫刻のまちを、文化でつなぎなおす
山川 智嗣Re:gion Picker / 株式会社コラレアルチザンジャパン 代表取締役
目指すはフェラーリに乗る彫刻師!
記事には掲載されていませんが、そんな職人(彫刻師)が生まれたらいいなぁといつも妄想しています。
今回、かなり丁寧に取材をしていただき文章も素敵に仕上がっています。
私が、井波(地方)での活動を通していつも感じるのは、都市生活圏では気づくことのできない多彩な仕事が地方には沢山あるということ。
大多数の人はメディアがつくりだした「企業名」というブランド価値に引き寄せられて働いていますが「仕事名」で選択している人は非常に少ない。
そういう意味で地方は
自らの生業=仕事名=個人のアイデンティティ
が多い。
だからこそ、わかりやすい「フェラーリ」みたいなアイコンがあった方が次世代の、特に子供たちに憧れられる職業として認知されないかなぁと思っています。
もちろん、儲かる職人が生まれてフェラーリに乗るかというのは別問題ですが笑
マッチング理論で「都市一極化」は解決するのか?
山川 智嗣Re:gion Picker / 株式会社コラレアルチザンジャパン 代表取締役
地方でマッチングアルゴリズムを実装する場合は、地域が抱えている課題や情報の「鮮度」が重要だと感じています。
都市在住者は、マーケットとしてのマス(サービスを享受する集団)があるので「専業」としてのビジネスが成り立ちますが、地方の場合はそれだけでは生活が成り立たず「副業」としてのアクションになってしまい、物理的な時間と労力をかけづらい側面があります。それが結果的に地域の情報の更新性を鈍らせてしまい「鮮度」が落ちてしまう。
就職や入試等の、ライフステージの中である程度短期的なマッチングには、地方でも有効かと思いますが、地方移住となると即時性のある情報が求められているにも関わらず、刻一刻とかわる地域のニーズや情報をオンタイムで更新・取得できないことが結果的に「こんなはずじゃなかった」というミスマッチ移住を生んでしまっているのも事実です。
私が理事として活動している一般社団法人ジソウラボでは、地方自治体が移住施策として一般的に行なっている、住まいや教育のサポートではなく、生活しているからわかる「地域の課題」を明確化し、それを解決する移住人材を募集する移住起業伴走するプログラムを行なっています。地方で、自らのキャリアを活かしたい、自己実現したいという都市生活者がいる一方で、地方に行ってみたら受け入れてもらえなかった大事にされなかった等のミスマッチをなくす為です。
上記を実現する為には、
地域に解決したい課題があるかどうか
生業として成立するかどうか
同じ立場に置かれている仲間がいるかどうか
を丁寧に言語化して情報の「鮮度」をつねに新鮮にしておくことが重要で、地方生活者は都市に目を向けるのではなく、まずは自らが置かれている土地のコンテクスト(文脈)を読み解くところが「都市一極集中」を是正する第一歩目だと思います。
参考:一般社団法人ジソウラボの公式HP
https://jisolabo.com/
【第六弾】IT起業家、建築家、トップコンサル。新たなRe:gionピッカー3名が就任
山川 智嗣Re:gion Picker / 株式会社コラレアルチザンジャパン 代表取締役
みなさま、こんにちは!Re:gionピッカーに就任させていただきましたコラレアルチザンジャパンの山川智嗣(やまかわともつぐ)です。
現在、北陸・富山の地で、日本一の彫刻のまち・井波という場所を拠点に「お抱え職人文化を再興する」をビジョンに様々な職人さんとのコラボレーションを行なうデザイン事務所を主宰しています。
日本初の職人に弟子入りできる宿「Bed and Craft」を企画・運営もしており、単なる空間デザインや商品開発だけでなく、古より続く日本の職人たちの手仕事の美を活かし、「時代に争う」のではなく、DX等も活用し様々な角度から「時代と寄り添う」新たな関係性をつくりだす試みを日々行なっております。
また、23年度より日本まちやど協会の代表理事も務めさせていただいており、全国のまちやど会員さんと共に「暮らしと観光のあいだ・日常のツーリズム」をテーマに、まちを一つの宿と見立てた宿泊施設「まちやど」と地域の日常をネットワークさせ、まちぐるみで宿泊客をもてなすことで地域価値を向上する事業をおこなっております。
伝統工芸の業界は特に縮小・衰退が続いていますが、現状に悲観するだけでなく、様々な業界・地域や専門家と協業することで新たな価値を生み出す。そんな観点からコメントさせていただければと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
CORARE ARTISANS JAPAN, INC. /株式会社コラレアルチザンジャパン
https://corare.net/
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