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想定外だったフランス総選挙、左派連合が躍進したフランスに忍び寄る財政危機の足音 【土田陽介のユーラシアモニター】議会第三勢力にとどまった右派政党・国民連合
JBpress(日本ビジネスプレス) JBpress 最新記事
林 徹(株)商工組合中央金庫 職員
大統領制が機能するかが焦点かな…という感じ。 マスコミでは「マクロン敗北」という論調が強そうだが、私は評価するには少し早いと感じている。何故ならマクロンの大統領任期はあと3年あり、フランスの大統領制は権限が非常に強い。表現が古いが「国政の総覧者」的な感じがある。 一方で議会の解散は制限されて、後1年は解散できない。この1年、どう政権運営するかが正念場ではなかろうか。 今回の議会の解散には驚いたが、もし解散せずに時期を待ったとしてもRNの勢力伸長が収まった保証はない。むしろ拡大し続けて、気が付いたら手遅れ、という可能性さえあった。それを考えれば機先を制して、一先ず拡大を抑えるきっかけを作った、とは言える。 マクロン自身、金融畑の投資銀行出身なので、財政の破綻がどういう結果を齎すかはよく知っているはず。実際、ドイツの財相が釘を刺す一面があり、市場の危機感は高まっている。 その一方でマクロン個人に対する不満も高まっていて、曰く「傲慢、挑発的、独断専行」(苦笑)。これらはフランスという国に対するネガティブイメージという感もあるが、マクロン自身、敢えて挑発して引っ掻き回し、停滞した状況を壊してガラガラポンするようなところがあるのだろう。今回の解散劇はその真骨頂だったのかもしれない。 問題はこのまま状況を引っ掻き回しただけでは次に繋がらない、ということだ。年金支払の高年齢化や行政のスリム化で多くの国民が「取り残され感」を感じているという。 その一方で、今回の投票結果は、フランス国民がそうは言っても短絡的な選択肢に飛びつきはしなかった、と言うところが重要な点ではないか。 「生活キツイけど、極右に行くのはやっぱりちょっとヤダ」 というのが今回出た答えだったのではないか。 その一方でマクロンに対しては「もっと国民に歩み寄れ」という声が大きい。 フランスはルソー的な一般意志の本場だが、一般的な原則で処理されるにはキツイ、という状況に直面しているのかもしれない。 一般意志は法律という一般原則で処理することを求めるが、近くにあった役場が閉鎖されて取り残される、というのは具体的な感覚だから。 Fraternite って感覚かなぁ… 後1年、マクロンが国民への歩み寄りと健全財政のナローパスを通り抜けられなければ、フランス国民は今度こそ右旋回してしまうかもしれない。
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ソシエテ会長、独財務相を批判-ECB巡り「ショッキング」な発言
Bloomberg.com
林 徹(株)商工組合中央金庫 職員
要するにフランスの右派伸長により、フランス政府がバラマキに走り、それによるフランス財政の悪化を、ECBが危機対応プログラムでフランス国債買い入れによってフォロー(尻拭い)する羽目になりかねないのを、ドイツ財務相が先手を撃って牽制した(フランスの尻拭いをして、最終的に負担を被るのはドイツの納税者なんだぞ!)のに対して、フランスの銀行家が苦言を呈した、という構図。 フランスの政局がどう転ぶか、分からないが、マクロン派が退いて左派と結ぶ可能性もあり(つまり左派が極右政権よりマシとマクロン派と妥協する)、またマクロンが「RNが政権を担当したとしても、コケる」と踏んでいる可能性もある。 もし後者の事態が発生(財政懸念からフランス国債が暴落し、ECBが買入を余儀なくされる状況)した場合、フランスはギリシャのような状況になり、経済政策に失敗したRNの首相のクビを落として、マクロンは経済再建の政府を新たに組閣し、フランスの財政再建のため、ドイツを主とするEU各国は支援プログラムを余儀なくされる(それを行わなければ、ユーロは暴落し続け、ユーロ圏は崩壊しかねない…)。ギリシャ危機のもっとひどいバージョンとして起こってくる。ドイツからすると勘弁してくれ、という状況。 もう既にそういう状況を見越して、机の下で足の蹴り合いが始まっているということか…
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