ホーム
0フォロー
10フォロワー
英EU、北アイルランド物流規則巡り合意 スナク氏「新章の始まり」
Reuters
柿添 紘光Cells Drive ドイツ在住ジャーナリスト
北アイルランドを巡る英国とアイルランドの対立は、壮絶な内戦状態・戦争状態であった過去があります。1998年にようやく和平が成立しました。最終的にはアイルランドの主張が取り下げられ、英国との国境が確定したわけですが、同時にアイルランド・北アイルランド間の国境設備は一掃されました。紛争回避のため・地域の一体感醸成のため、英国が譲歩したのです。 このことが、突如問題になったのがブレグジット=英国のEU離脱です。開かれた国境であった英国アイルランド国境にEUの境界が置かれることとなってしまいました。EUからの離脱は、とりも直さずそれまで制限があまりかけられていなかったヒト・モノ・カネの移動に、著しい制限をかけることを意味します。 武力衝突を経て、ようやく和平が成立した地に再度強固な国境を設けるのか否か、議論は紛糾しました。結果的に初回合意では英国本土と「アイルランド島」のあいだに通商ラインを引き、本土側で通商手続きを行うことで合意しました。しかしこれは「国境の自由」のために北アイルランドを見捨てているとして、国内でも反対意見が多く残っていました。 今回の合意は、アイルランド島に渡るモノに関し、「北アイルランドに残るもの」と「アイルランドへ渡り、EU領域に入るもの」の2種類に分けられます。前者に関しては物流に関する手続きが大幅に削減されるとのことです。 これによって本土と北アイルランドとの間の「ライン」は消え、英国は領土の一体感を再び演出できるでしょうか。歴史に翻弄されてきた北アイルランドの地が平和であり続けるためには、一筋縄ではいかない駆け引きや決断がこれからも求めら続けると感じます。
140Picks
「愛着」もあったロシアに向き合い続け…軍事研究家・小泉悠が抱くむなしさ #ウクライナ侵攻1年
Yahoo!ニュース
柿添 紘光Cells Drive ドイツ在住ジャーナリスト
小泉氏は、著名なロシアそして軍事専門の研究家です。記事冒頭でも書かれていますが、ウクライナ危機勃発以降、この方の顔を見ない日はないと言うほど、多方面で引っ張りだこです。 第二次大戦以降、戦争に対する経済的なメリットを見いだせないことが、世界大戦の再来を防いできたという論調があります。 もちろん、アメリカやソ連が介入した地域紛争は数多くありますし、平和への努力としてEUの萌芽である欧州鉄鉱石炭同盟など政治家の不断の努力がありました。 ただ、やはり、先進国において国の存在が傾くほどの労力を割いてまで軍事に注力する・戦争をするということはありませんでした。そこまでするメリットがやはりなかったということでしょう。 小泉氏の言う「ロシアの行動原理がわからない」これこそが、今回の危機を長引かせている根本原因ではないでしょうか。ロシア研究はこれまで以上に重要となってきていますし、プーチン大統領を嫌うからと言ってロシア文化までも否定することは愚の骨頂です。 各国がこの危機の落とし所を模索している一方で、冬が明けた後の総攻撃を双方は準備しています。ロシアの行動原理、ウクライナの行動原理を冷静に分析しアプローチしていくことが、2023年においても重要と考えます。
25Picks
NORMAL