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プーチン大統領 F16戦闘機 出撃の飛行場「第三国でも攻撃対象に」 ウクライナへの供与で欧米側けん制
小泉 悠東京大学 先端科学技術研究センター 准教授
NATOから供与された航空機をウクライナ軍が受け取って運用するだけでなく、NATO加盟国の飛行場から出撃させるというプランは開戦直後にもありました。ただ、ロシアが激しい脅しをかけたので各国はそこまで踏み込めず、F-16戦闘機自体の供与にもこれだけ時間がかかりました。
今回のプーチン発言は「F-16はとうとう送るらしいけど、飛行場までは貸すんじゃねえぞ」ということでしょう。
また、これと合わせてプーチンは「NATOとは戦いたくない」とも言っていますが、もしそれでも実際にロシア=NATO戦争が起きた場合、ロシアは早期に戦術核を使うほかなくなると見られています。「そういうことにならないように、ウクライナ支援にも一線を引けよな」と言っているようにも見えますね。
4島返還発言にロシア行政罰 国後島民、日本の記事で
小泉 悠東京大学 先端科学技術研究センター 准教授
最近、日本のマスコミ特派員が北方領土問題についてロシア有識者の意見を聞こうとすると「その話をすること自体が憲法違反」と断られるケースがあると言います。
2020年の憲法改正で「領土割譲禁止」が盛り込まれた結果です。
ロシアが孤立する中で日本が多少甘くしてやれば感謝して北方領土を返す気になる、という意見もありますが、そのような期待はあまり持てないのではないでしょうか。一方、ロシアは伝統的に日本の「中立化」(=在日米軍撤退と日米安保破棄)を期待してきましたが、これもまた近いうちに実現するとは思われません。
ということで北方領土問題については多少気を長く、かつブレないようにやっていくしかないのだと思います。
北朝鮮「極超音速兵器」を実験 迎撃困難、脅威高まる
小泉 悠東京大学 先端科学技術研究センター 准教授
北朝鮮はやはりお勉強が好きというか、核戦略理論の方向性からはあんまり変なことはしないんですよね。
2010年代中に米本土攻撃能力を獲得して一応の最小限抑止(と見做せそうなもの)を構築したのち、核攻撃手段を多様化し、なおかつ分散・隠蔽によって残存性を高めようとする。
中国の核戦略に関してよく言われる確証報復(assured retaliation)戦略の小型版を忠実にやっている、という感じがします。とすると核弾頭も中国と同様、いくつかの基地の間で常にローテーションさせ、最初の一撃で全滅させないような施策が取られているのだろう、といったことも想像できそうです。
あとは核の指揮通信統制(NC3)がどうなっていて、今後どこまで進むかですね。
ウクライナ国外滞在者の動員案に波紋…1日6000人規模で出国の情報も
小泉 悠東京大学 先端科学技術研究センター 准教授
ミリタリー・バランス2023年度版のデータによると、今年初頭の時点でウクライナの地上兵力は全部ひっくるめて55万人くらい。このうちかなりの数の兵士が死傷し、生き残っている人たちも2年近く戦っているのだと考えると、大規模な動員はどうしても必要でしょう。これがゼレンシキー大統領が明かした「軍から45-50万人の動員について提案を受けている」という話だと思います。
ただ、動員自体はずっとやっていることではあります。開戦以来、ウクライナはこれまでに大小9波に動員を実施しており、現在は10波目の動員が行われています。国民の反発や忌避感はあるものの、それでこれまでの間、国が保たなくなったというわけでもないですから、今回の件もそこまで取り立てて騒ぐものではないように思います(戦争が後数年続くということになるとまた別ですが)。
北方領土から初のロシア本土便 択捉島から極東ウラジオストクに
小泉 悠東京大学 先端科学技術研究センター 准教授
ウラジオと択捉島が片道3000円というのはすごいですね。もちろん政府の助成があってこそ可能なわけですが、やはりロシアは北方領土の開発続行をまだ全く諦めていないということでしょう。
北方領土にはもう5年も行けておらず、現地のことはだんだんわからなくなっていくのですが、衛星画像や現地の報道で見るに、インフラ整備は着々と進んでいるようです。一時期よく聞かれた「ロシア化が進んでいる」という表現も、もはや聞かれなくなりました。「進んでいる」どころの話ではなくなったからでしょう。
北方領土問題の解決は願いながらも、こうした現実は踏まえておく必要があります。
ロシア極東の航空会社 ウラジオストクと北方領土・択捉島間で直行便運航へ 来月から週1往復ペースで
小泉 悠東京大学 先端科学技術研究センター 准教授
択捉島にようやく民間空港(ヤースヌィ空港)ができたのが2014年。それまでは船便か軍用機でしかアクセスできなかったのでこれでもずいぶん楽になったとは言われたのですが、定期便はサハリンにしか飛んでいませんでした。
それが今度はウラジオとも航空便で結ばれるとなると、現地住民やビジネス関係者にとってはありがたいことでしょう。日本人としては全く複雑な気持ちではありますが。
それからこれまでも日本人がサハリン経由で勝手に北方領土に入っているのではないかという疑惑はありました。今後はウラジオ経由でもこれが可能となると、実態把握がますます難しくなりそうですね。
ロシア 最新型の戦略原子力潜水艦から核搭載可能ミサイル「ブラバ」発射実験 “数千キロ離れた標的に命中”
小泉 悠東京大学 先端科学技術研究センター 准教授
インペラートル・アレクサンドルIIIはロシア海軍が調達中の最新鋭原潜955A型の1隻です。射程9300kmのブラワー潜水艦発射弾道ミサイル16基を搭載します。
現在、ロシア海軍の太平洋艦隊には2隻の955A型が配備されており、アレクサンドルIIIはその3隻目になると見られています。これまでのパターンでは、SLBM発射試験を完了すると戦闘態勢にありとの認定がなされ、配備基地に回航されますから、年末から年明け以降にもカムチャッカの潜水艦基地にやってくるのではないでしょうか。
これにより、太平洋艦隊の弾道ミサイル搭載原潜は計5隻(955型2隻、955A型3隻)ということになり、一時期のボロボロで痩せ細った状態からはずいぶんと回復してきました。
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