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AI向け省エネ半導体の開発促進 経産省、データ拠点を地方分散
津田 建二News & Chips 国際技術ジャーナリスト
AIチップと言っても学習用と推論用があり、日本企業は推論用ばかり開発しています。この方が簡単で消費電力が少ないからです。学習用は、NvidiaのGPUに任せています。クラウドから、学習済みのデータを持ってきて、少し学習させて推論させます。しかし学習データは日本にありません。もちろん生成AIで学習させる大規模言語モデルも今のところ借り物です。日本が本気でAIに取り組むなら、難しいL LMや学習させるために必要なAIチップの開発を国が支援すべきだと思います。
難しい技術を開発しておけば日本がリードできますが、簡単な推論用のAIチップに補助金を出しても技術立国にはなり得ません。
エヌビディアCEO、AIに精通しなければ時代に取り残される
津田 建二News & Chips 国際技術ジャーナリスト
NvidiaのCEOの言うとおりだと思います。AIを恐れたり、嫌ったりするのではなく、きちんと正確に理解し、AIで出来ることと出来ないことを理解して初めて、AIに対して注意すべきことがわかります。むやみに恐れて嫌うだけでは、社会に大きく遅れてしまいます。ヒステリックにAIは仕事を奪う、だけではなく、仕事を新たに作り出してもくれます。例えば機械学習の前処理と後処理は人間がやっています。どのようなモデルで機械に学習させるかを考える創造的な仕事も人間です。生成AIのように汎用AIを目指す努力は、AIの限界を知ることができますので、AIを知ることは社会的にも必要になります。
AIブームで時価総額1兆ドル狙うエヌビディア創業者の先見性
津田 建二News & Chips 国際技術ジャーナリスト
Nvidiaがゲーム用グラフィックスチップを開発するために創業した当時、カナダのGPUメーカーATIと競合していました。その後、GPUの持つ特長、すなわちレンダリング回路が大量の積和演算器で構成されていることから、高性能コンピューティングの演算専用エンジンとしてGPUがスパコンや高性能コンピュータに使われました。すべての自然現象を数学的に収束できる数式で表現できれば、級数展開の数値演算という形で計算できます。これも積和演算です。そしてAIで使うニューラルネットワークモデルの計算も積和演算です。つまり、ジェンスン・ファンCEOが高性能コンピューティングとAIに力を入れるということは、同じGPUが使えるということに他なりません。
さらにNvidiaはGPUで計算しやすくするためのソフトウエア開発ツールのCUDAも提供しています。さらに各種のAIライブラリも提供しています。AI開発に必要なハード・ソフトのツールを全て揃えています。
一方で、AIはこれまでなかなかビジネスになりにくい専用AIから生成AIのような巨大なソフトウエアが必要になる汎用AIに向かっていますので、Nvidiaのこれからの高性能コンピューティングとAIと同じ方向を向いています。さらなる成長が期待できます。
エヌビディア株急伸、売上高見通しが市場予想上回る-AI追い風
津田 建二News & Chips 国際技術ジャーナリスト
Nvidiaは、PCゲーム用のGPUを開発してきましたが、そのGPUの内部は、レンダリング用の積和演算器が大量に集積されています。この積和演算器は、ニューラルネットワークのモデルとも共通します。機械学習に使われるニューラルネットワークでは、超並列演算が必要です。だから、Nvidiaは、ゲームからAIへと簡単にシフトできたのです。
加えて、AI用のソフトウェアも揃えています。ゲームPC需要が落ち込んだ時、同社の株価が下がったことは納得できませんでした。チャットGPTのようにGPUそのものが大量に必要な生成AIが出てくると、Nvidiaの優位性はますます高まります。
経産省、高性能の半導体製造装置を輸出管理対象に 7月23日施行
津田 建二News & Chips 国際技術ジャーナリスト
高性能なSoC半導体(CPUを集積したプロセッサやアクセラレータチップ)は、敵のミサイルを追尾計算したり、その結果に基づいて迎撃したりできます。IntelのPC用チップでさえ、ミサイル迎撃などのソフトウエアアルゴリズムをチップに組み込めば軍事転用できます。つまり高度な半導体は民需にも軍事にも使えるのです。製造装置でさえ同様で、微細化寸法が完全に飽和してしまっている現在、先端的な製造装置と先端ではない製造装置を区別することが難しくなっています。規制が厳しすぎると、企業側は売り上げが低下します。緩すぎると中国ロシアの軍事力を強めます。
また、製造装置にも今やAIを使って歩留まり低下や生産力低下を予知し、歩留まりを低下させないようにしています。
経産省がむやみやたらと規制を強化すると、TELやSCREENなどは業績が悪化し、日本経済を傷つけます。政治的にうまくやっていただきたいものです。
ルネサス、SiCパワー半導体投資を開始 25年に量産化
津田 建二News & Chips 国際技術ジャーナリスト
ルネサスは、IGBTやSiCなどの最新パワー半導体ではレイトカマーですが、十分勝機があります。パワー半導体といってもパワー半導体を駆動するためのドライバIC、さらにドライバICに指令を送るためのマイコンが最低限必要です。また自動運転や自動ブレーキなどで、障害物があったときにブレーキやハンドルで回避するための動作は小さなパワー半導体で行います。その場合でもドライバICやマイコンが必要です。つまり、ルネサスはドライバICもマイコンも持っており、パワー半導体だけを揃えれば、ユーザーはワンストップで自動運転やロボットなどの制御システムを設計できます。これまでパワー半導体を手掛けているメーカーはの中にはドライバICやマイコンを外部から買ってこなければなりませんでした。ドライバICだけは自分で作るメーカーもありますが。
さらにマイコンに指令を出すのは、センサとその電気信号を扱うアナログ半導体です。これもルネサスは揃えています。つまりワンストップでクルマの制御システムを作るための半導体製品を揃えているのがルネサスの最大の強みです。だから、レイトカマーでも柴田さんは自信を持っているのです。自動車部門のトップであるVivek Bahnさんに質問してみましたが、ルネサスはさらにその先のEVに必要なトラクションインバータやオンボードチャージャー、DC-DCコンバータ、バッテリ管理システムと言う4つのキー回路を一つのモジュールに収めるシステムを提案していました。SiCはシリコンとは全く違う製造装置が必要ですが、ルネサスはうまくやるでしょう。開発する高崎工場にはタレント人材がいますので。

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