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ECBが指針変更、物価の一時的上振れ容認 総裁「デルタ株懸念」
Reuters
井上 哲也野村総合研究所 金融イノベーション研究部 主席研究員
記事はざっくり整理していますが、新たなフォワードガイダンスは、3つの条件から構成されており、かなり込み入った内容になっています。 具体的には、理事会として、1)インフレ率が見通し期間の相当早い段階で2%に達すると予想する、2)そうした状態が見通し期間を通じて継続すると予想する、3)インフレの基調が中期に2%という目標の達成に整合的な形で相当に前進したと評価するという条件を満たすまで、政策金利を現在またはより低い水準に維持するものです。 3)にはバックワードな視点が込められており、従って、声明文も明記するように一時的なオーバーシュートの容認につながる点で、これが今回の柱であり、個人的にはこれだけでも良かったようにも思います。 一方で1)と2)はフォワードルッキングな内容であり、「平時」の中央銀行にとって常識的な内容ですが、ECBの新しい「状態依存型」の物価目標-つまり、低インフレの状況では強力かつ忍耐強い緩和を続ける-に対して整合的か?という疑問は残ります。 こうした複雑なフォワードガイダンスの採用は、理事会での妥協の産物だったのかもしれませんが、いずれにせよ、金融政策の戦略見直しの柱であった「わかりやすい説明」は相容れないように思います。
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