FRB、インフレの進展停滞と金利据え置き長期化を懸念=議事要旨
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- 1FRBが3月19─20日のFOMC議事要旨で、インフレ面での進展が停滞し、金利をより長期間現行水準で据え置く必要がある可能性を懸念していたことが分かった
- 2一部のFRB当局者は、金融政策が制約的でなくなることで総需要に勢いが増し、インフレに上昇圧力がかかるリスクがあると指摘した
- 3FOMCは4月30日─5月1日に次回開催される
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今回の議事要旨のうち、物価に関する議論では、本年入り後の基調的物価の高止まりに懸念が示された一方で、記事が取り上げた移民の効果も含めて労働市場の需要超過が改善ししていることを確認したほか、季節調整の歪みの影響も示唆されるなど、比較的バランスの取れた内容になっていた印象を受けました。
むしろ興味深かったのは、個人消費の底堅さを確認しただけでなく、企業もセンチメントが改善し、設備投資の回復の兆しを指摘する意見が見られた点です。このような見方は、記事が取り上げたように、一部のFOMCメンバーが既往の利上げによる金融環境のタイト化が不十分との意見を表明したことと整合的です。
これらを全体としてみれば、FOMCが利下げ開始を急がない理由が、単に物価基調の高止まりだけでなく、景気も底堅く、従ってFRBの金融政策を取り巻くトレードオフが好転しているとの見方にも依存していることを示唆しています。