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民間とJAXA 共同で月面での資源開発を検討へ
袴田 武史株式会社ispace 代表取締役
久しぶりにコメントします。
今、始めることが重要
資源開発は時間がかかります。地上でも10年ぐらいはかかります。さらに、資源開発は、そこに到達できる技術を先行して持つところが一番発言権を持ちます。その意味では、今、宇宙資源開発の話が盛り上がってきましたが、まだドミナントなプレーヤーがいるわけではいので、まだまだグローバルでリーダーになれる可能性が十分にあります。今から始めてプラクティスを重ねることが重要で、数年遅れると手遅れになります。
本命は、月、小惑星、はたまた火星?
時間軸の問題だと考えています。資源埋蔵量やエネルギー的な行きやすさで言えば小惑星でしょう。ただし小惑星は行くだけでまだ数年かかってしまいます。莫大な資金があるのであれば耐えられるかもしれませんが、弊社は資金の限られているベンチャーですので、事業の時間軸から見て、短時間で繰り返し行ける月がまず最初のターゲットとして魅力的です。月は最終地点ではなく、マイルストーン的な立ち位置です。月で試された技術やシステムが小惑星資源開発などに数十年後には展開されて行くでしょうし、また、マスクが火星に行けば、火星での資源開発も起こるでしょう。
なぜ、JAXAと?
地上での資源開発と同様に、まずは科学的な探査が重要になるので、このような科学として宇宙開発を行なっている機関と組むことは価値があると考えています。さらに、今回の件は、今の宇宙開発の流れの中では、政府の宇宙機関が主体で民間ベンチャーと組むのではなく、民間ベンチャーが構想する枠組みに政府の宇宙機関”も”興味を持ち、組むという構造が重要なポイントだと思います。
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袴田 武史株式会社ispace 代表取締役
いくら新しい宇宙ビジネスが出てきても、国を中心とした宇宙開発の役割がなくなるわけではないと考えています。いままでは国がすべてやっていたが、分業が起こり、基盤になるインフラは政府で、アプリケーション側は民間でということになってくるだろう。自動車産業でいえば、道路や交通ルールは国が整備しているが、そのインフラを活用して自動車会社が事業をしているように。宇宙産業でいえば、宇宙港や通信などは政府が積極的に整備し、宇宙で動くロボットなどは民間が事業を通して行うといったようになるのではないか。
米国ではNASAも大企業もベンチャーの技術をうまく取り込んでいこうとしている。NASAのエンジニアも社内で開発するよりシリコンバレーなど外部のほうが技術開発の進捗が早く、そちらの技術をウォッチしており、うまく取り込もうとしているとも発言している。ULA(ボーイングとロッキードマーチンの合弁のロケット会社)もブルーオリジンが開発するエンジンを使う予定でいる。
米国のVCの話によると、まだしばらくは垂直統合の企業が強いかもしれないが、いずれ水平分業が行われていくと話している。
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袴田 武史株式会社ispace 代表取締役
中村さんは同い年で、とても意識しています笑
“これまで私は、技術者としてつくりたいものをつくっていました。しかし初めて、「相手のニーズを設計に落とし込む」経験ができました。当初は苦労しましたが、宇宙ビジネスに必要な考え方は、すべてウェザーニューズとの協業で学びました。”
この部分は、技術者が意思決定に力を持ってしまう宇宙産業にとても重要な観点。自分はアメリカの大学院に留学した際に、Systems Engineeringに基づく概念設計を研究し、設計の一番最初のステップは顧客ニーズの分析であるということを叩き込まれました。大学院の授業の旅客機設計プロジェクトの最初の中間発表で求められたのは、その旅客機、いまのマーケットで売れますか?という問いに答えることでした。アメリカの上位層のエンジニアはそうやって顧客を意識した設計をいやがおうにも叩き込まれます。一方日本のエンジニアは・・・・。
NORMAL
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