神領 貢

マガジンx連載の小林記者のレポートです。慢性的な整備士不足のため、ディーラーでの法定点検は一カ月以上前に申し込まないとユーザー側の希望日が取れないことが多くあります。週末だと特に予約が難しいです。 最近はメンテパックでも平日入庫と週末入庫で金額が異なる設定もあります。 基盤収益が欲しい経営者と営業、そして保有客を増やしたいメーカーはメンテナンスパックを取りに来ます。サービスを引き受けるメカニックは薄給かつエアコンのない整備現場、長時間労働で離職者増、新人減の悲惨な状態になっています。離職者は自動車業界きら去る人も珍しくありません。 メーカー、サプライヤー、ディーラーの相次ぐ不適切事案もあります。自動車業界全体が就職先としての魅力が落ちていますね。

乗り合いにおける情報共有の多くは、損保各社の大型兼業代理店担当者同士とディーラー保険部の間で行われていたのですけどね。

先ごろ、ダイハツ関係者と話しました。一連の不正発覚で組織が崩れ、法規対応が間に合いませんでした。これについては挽回にそんなに時間はかからないと思います。 大きな問題は「開発者の大量流出」です。ダイハツに見切りをつけたエンジニアが昨年後半以降、大量に会社を辞めています。エンジニア引く手数多の中、わざわざ不祥事を起こした会社に転職しようというキャリアのある奇特な人はいませんね。 ダイハツには「トヨタグループの中で独自性を発揮し続けて欲しい」と話しましたが、実際には「トヨタ化」が進むのではないかと危惧しています。

旧ビッグモーターに象徴される大型兼業代理店との「癒着」。法人向け火災保険談合。 加入者を蔑ろにした大型兼業代理店との「金儲け至上主義」。こうした損保の悪しき企業体質を一掃しなければなりません。 業界再編は待ったなしだと思います。

トヨタとの関係がギクシャクしていた日経ですが、ここにに来て「関係改善を図っている」(事情通)ようです。 「EV失速」と前振るあたりに日経の気遣いを感じます。巨大市場である中国やアメリカの様子を見る限り、燃料電池がEV並みのシェアを取る可能性は低いと思いますが、次世代車の中で一定の役割を担うことはあるとおもいます。それこそがトヨタの標榜する「マルチパスウェイ」なのですから。

大口団体割引が本当に適切に運用されているのか。注視しなければなりませんね。

自動車保険加入者らの個人情報を長年、平気でやり取りしていたのが損保各社です。こんな非常識なやり方でお金儲けしていたのが、「世のため人のため」に保険を扱う損保会社だと思うと情けなくなります。

燃料電池は先で一定の役割を担うとは思いますが、次世代車の主力のひとつになるためには、やはり水素を自然由来で作ることができるようにならないといけません。 この報道はむしろトヨタとBMWの提携深化と受け止める内容だと思います。

ホンダ車のデンソー製燃料ポンプのリコール改修が遅れている。マガジンx9月号で報じた通り、全国の整備専業者にも手伝ってもらい、改修を急いでいるが、物流の問題等で二週間ほど整備入庫予約が後ろにずれ込みそうだ。 https://mag-x.jp/2024/08/29/26290/

小林さんは小栗一朗氏の訳あり退任後にトヨタ自動車から送り込まれた方です。名古屋トヨペットは「15億円詐欺に関与していない」立場ですが、本当に事件の存在を被害者から指摘されるまで知らなかったのか。小林さんは私との面着取材でも会社は「知らなかった」と説明されています。 被害者と加害者に直接取材した立場では、事件発覚以前に会社は知っていたのではないかと疑っています。

この際、損保の悪しき習慣を根こそぎやめさせなければなりませんね。

私がスクープした名古屋トヨペット社員による詐欺事件。会社は「本当に知らなかったのか」。この点が争点になりそうです。