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日本企業で問題化する「なんちゃってMBA」
東洋経済オンライン
清水 たくみ早稲田大学ビジネススクール 准教授
現在マギルでミンツバーグが担当する博士課程セミナーを受けていて、ちょうど一昨日は経営教育に関するトピックでした。(ちなみに遠藤さんは古巣の会長ですが個人的面識はほぼなし) 私はMBAを持っておらず、日本のビジネススクールのことは何一つコメントできる立場にありませんが、琴坂さんの言うとおり、私の知る限り北米のビジネススクールでも徐々にではありますがカリキュラム変革が試みられています。マギルでも、ミンツバーグが主導してIMPM (International Masters Program for Managers)というプログラムを軸に色々実験して、そのうちいくつかの取り組みをMBAプログラムにフィードバックしています。 彼の持論は、「ビジネスの各ファンクションを教えることはできるが、経営自体はスキルやプロフェッションではなくプラクティスなので、教えることはできない」というものです。その考えをもとに、IMPMでは既にManagerポジション(middleからtopまで)についている人を受講対象にして、そこで得た自身の経験や課題をクラスに持ち込み、経験の内省+理論的理解の補足でプログラムをまわしているようです。何かを教えるというよりは、マネージャーたちが(相互に)学ぶ環境を提供することを目指しています。一方で、主にマネージャー手前を対象にすることが多いMBAでは、ミンツバーグは「誇大広告すべきでない。ビジネススクールは正直であるべき」と言っています。つまり、MBAで伝えられるのは各ファンクションであってマネジメントではないから(マネジメントはプラクティスを通してしか学べないから)、MBAに来たらマネジメントができるようになりますよとうたうのは不誠実だと。もちろんMBA自体には価値があると思いますが(箔、ネットワーク、知識、etc.)、その価値を正しく伝えることは大事かと思います。そして、特にトップ校であればあるほど教育よりも研究を重視する傾向が強いので(北米は特に)、記事にもある通り「なんちゃって」をなくすためのカリキュラム革新の余地が大きいことも事実と思います。
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