映画コミュニティ作ったら映画が好きになった話

2024年2月23日
全体に公開

皆さん、はじめまして。第5期Student Pickerの谷本 剛志(たにもと たけし)です。 今週から毎週金曜日はStudent Pickerが投稿を担当します。

Student Pickerのみんなの偏愛が詰まった記事をお楽しみに!

さて、前回は上野さんが「運転免許証」についてお話してくれました。

マイナンバーがありますし、身分証明書として運転免許証を取得するのは確かに割に合わないかもしれませんね・・・

せっかく時間とお金を投じるものなので、必要性を自ら考えて行動していくことが重要ですね!

今回私が書くのは、コロナ禍に映画コミュニティを作ってから映画が好きになった話です。私は大学3年生の時から映画コミュニティを運営しています。

設立前まではそこまで映画が大好きではなかった自分がなぜ映画コミュニティを作ったのか。コミュニティを作ってみて気づいた映画の面白さなどをお話します。

🏠|始まりの「おうち時間」

コロナ禍真っ盛りの2020年冬。当時大学3年生だった私はあることで悩んでいました。

暇すぎる。

周囲の友人とは異なり、大学院の進学を決めていた私はろくに就活もせず余暇を持て余していました。そんなある日Amazon Prime Videoにウォッチパーティーという機能があると知りました。

どうやら遠くの人と同じ映画を同時視聴できる機能だそうです。これは面白い。

映画あんまり詳しくないけど、家でおうち時間を過ごしている人たちと映画観れる空間作ったら面白そうじゃん!

映画を趣味にしたかったけど、一人じゃ習慣化できないし、せっかくならみんなで見たら良いじゃん!と暇人だった私は意気揚々と思い立ち、Discordで映画コミュニティを作るに至りました。

【Discordについて】

Discordは、主にゲームでのボイスチャットや情報共有を行うためのツールの1種です。使いやすさやカスタマイズの幅の広さから、カジュアルなオンラインコミュニティを作る際のプラットフォームとして支持されています。使用感が似ていることからSlackとよく比較されています。

(写真:AbsolutVision/Unsplash)

🙋|簡単に作れた、人集まった

インターネットには、Discordサーバーへの参加者を募るサイトがあり、募集をかけるとありがたいことにいろんな人が来てくれます。

募集画像作ったりなんなりと色々やっていくうちに、映画をみんなで楽しむ環境が少しずつ形になっていきました。

幸いなことに世の中にはとんでもなく映画に詳しい人が沢山います。その道の先駆者に映画を教えてもらい、初心者として一緒に楽しんで、視聴後に感想を言い合う。そんなことを毎週やっていく日々が続きました。

(写真:Priscilla Du Preez 🇨🇦/Unsplash)

💬|感情のゆらぎを言語化する

映画を観ていく中で一つ気づいたことがあります。それは「感情を言語化することはとてもむずかしいがむちゃくちゃ楽しい」ということ。

なぜその映画が面白いのか、なぜ主人公の選択に同意できないのか、自分の心が動く瞬間を捉えて言葉にする──。そんなことを繰り返していくうちにメタ認知が進み、自分の視野が広がっていく実感はとても新鮮でした。

映画は数あるエンタメの中でも、短時間で得られる情報量の密度が濃いジャンルです。永遠に語り継がれるような名セリフから、何気ない小道具の置き方、構図などなど。映像の中に存在するすべての要素に作り手側の意思が宿り、観客の心を揺り動かします。

みんなが同じところを意識して観ているわけではないので、感動したポイントも当然違ってきます。脚本構成に感動する人もいれば、ライティング(照明)の美しさに感動する人もいます。

最初は上手くまとまってなくても、それぞれの感情のゆらぎを言語化して交流し合うことで、自分の中に無かった視点を増やす楽しさ、それをダイレクトに伝え合う空間ってめっちゃいいじゃん!と作ってから痛感しました。

(写真:Priscilla Du Preez 🇨🇦/Unsplash)

何より、自分の作った場所でそんな素敵なことが行われて参加者から直に感謝される空間作れて超嬉しいな!としみじみ思います。決して大きなコミュニティではないですが、誰かにとっての居場所になっている実感は何事にも変え難いやりがいです。

真面目に映画を観るのはカロリーが必要。だけど、とっても楽しい。そんなことをコミュニティ運営を始めてから気づきました。

🤔|誤読する自由を楽しむ

SNSの普及やインターネットの拡大により、答えにたどり着ける速さは凄まじい発展を遂げてきました。わからないことがあっても、ググればでてくるし、AIに聞けば大体は答えてくれる時代です。

エンジニアを志す身として、素晴らしい時代だなと思う反面、あらゆる物事に対して「わかりやすさ」を求めすぎていないか?とふと思うときもあります。

先述したように、映画は短時間で得られる情報量が多く、観点も多種多様なため、観客がたどり着く解釈も様々です。もちろんそれらの中には、作り手側が意図していない方向の結論になっていたり、ズレている可能性は大いにあります。

しかし最近は、作品をそのまま楽しんで終わりだけでなくて、そこから踏み込んで自分なりの解釈を導こうとする過程を楽しむのも案外悪くないなと思います。

自分なりの解釈を持ち寄って、同じ作品を観た人とあーでもないこーでもないと言葉を紡いでこねくりまわす余地があるのが映画の素晴らしさだと思いますし、色んな人と映画を観る本質的な価値の一つだと思っています。

正解(らしきもの)にたどり着きやすい時代だからこそ、自分なりの誤読をじっくり楽しむ余裕を心の隅っこに持ちたいですし、そういった楽しさを一人でも多くの人に広めるためにこれからもひっそり活動していきたいです。

(写真:Álvaro Serrano/Unsplash)

🎬|ぜひみなさんも映画を

いかがでしたでしょうか?誤解の無いように言っておくと、映画をシンプルに楽しむのも私は大好きです。

みんなと笑いながらワイワイ観るホラー映画は最高ですし、作業しながらまったり観るのも最高です。

難解な映画の考察動画をYouTubeで観てなるほどな〜ってなるのも楽しい。

今の時代は、どれだけニッチな作品でも検索すれば見知らぬ誰かの感想に辿り着けて、共感できる素敵な時代であることは間違いありません。

それぞれのスタイルがあって、人によって楽しみ方に幅が出せるのもこれまた映画の魅力の一つです。それでも、読んでくれた皆さんが映画を観るときの一つの楽しみ方として私の経験が少しでも参考になれば幸いです。

「たまにはじっくり真面目に映画を観るのも悪くないかもな・・・」と思ってもらえたらこの上なく嬉しいです。ここまで読んで頂きありがとうございました。

ピックやコメント欄でぜひみなさまの「心に残っている映画」を教えてほしいです!

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