NewsPicksの新ミッションと、盛りだくさんの取り組み

2023年4月5日
全体に公開

こんにちは〜。

NewsPicksとユーザベースのCo-CEOの佐久間です。
(ユーザベースはNewsPicksの親会社)

昨年11月、ユーザベースのTOB(株式公開買い付け)のタイミング以来の投稿になります。中々記事を書けずすいません!

TOBの成功を経て、2月にユーザベースは非上場化しました。

「経済情報の力で、誰もがビジネスを楽しめる世界をつくる」

というパーパスを掲げるユーザベースの中で、NewsPicksは引き続き運営していきます。

NewsPicksの前任CEOの坂本が退任しましたが、彼自身がトピックスで書いている通り、TOBとは関係ありません。

TOB発表から5ヶ月、非上場化から2ヶ月経ちましたが、社内に大きな混乱はなく、むしろ、リアルな価値づくりに腰を据えて取り組めるわくわく感が広がっていっている気がします。

4月からは、広告事業担当の奥野、CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)の菊地、という2人の新たな役員も誕生しています。大好きな2人が大きなチャレンジを担うこと、めっちゃ楽しみです!

NewsPicksの新ミッション

非上場化のタイミング前後から、今後のNewsPicksについて、HORIE ONE、日経ビジネス、東洋経済などで発信する機会をいただきました。

それぞれリンク貼りますね。こちら以外に、東洋経済では4月号の本誌にもインタビューを掲載いただきました。

これらの中でも部分的にお伝えしていますが、今後NewsPicksが目指すのは、原点回帰、3つのC(コンテンツ、コメント、キュレーション)を融合させたユーザー価値をつくり、新ミッションである

「新しい視点を集めて、経済の未来をひらく」

を実現することです。いやーこのミッション、大好きです!

ユーザベース全体には先程述べたパーパスがあります。そのパーパスを実現するために、一事業であるNewsPicksがやること、目指すこと、ミッション。CXOの池田の記事もぜひご覧いただければ。

2021年11月に、NewsPicksが、稲垣、佐久間の共同代表体制に変わった時に、こちらの記事を書きました。

私はニュースが好きです。ニュースについて語り合うことがもっと好きです。

NewsPicksの最大の価値は「人」です。ご利用いただいているみなさん一人一人と共につくる価値です。コメントする、ニュースをPickする、学びがあるコメントにいいねをする。そして、時にニュースと人の化学反応が生まれ、深い学びや行動する勇気につながる。

この記事で書いた通り、私にとってNewsPicksが目指す世界は、「分断ではなくつながり」、「固定ではなく変化」、「行動する勇気」が多くの方に生まれること。

そのために決定的に重要なことは「新しい視点」との出会いです。

新しい視点を集めて、経済の未来をひらく
誰かの視点は、他の誰かにとって常に新しい。自分にはなかった視点に出会うことで、小さな興味が生まれ、好奇心が育ち、活力が湧く。その活力はやがて経済の未来を形作っていきます。
私たちは、世界中から多様な視点が集まり、一人ひとりに未来のきっかけが生まれる場をつくります。

このミッションは、パブリックコメントを社内で集め、NewsPicks内部のメンバーで繰り返し協議し、修正を繰り返し、たどり着いた、最高の表現だと考えています。

ユーザーのみなさんと一緒に、このミッションの実現を目指していきます!

ミッションをどう実現するか。盛りだくさんの取り組み

ミッション実現のために、原点回帰、3つのCを融合させたユーザー価値をつくります。

3つのCとは、Content(コンテンツ)、Comment(コメント)、Curation(キュレーション)です。順番に書いていきますねー。盛りだくさんです!

新しい視点を届けるオリジナルコンテンツ

オリジナルコンテンツは言わずもがな、NewsPicksの大きな価値です。

グリーンビジネス、先端テクノロジー、スタートアップ、既存業界の再編など、経済の新しい流れをつかむ視点。「人」にフォーカスし、一般論を超えたリアルなストーリーで、心が揺さぶられる体験。

個人的には、認知症や発達障害など、他メディアの取り扱いが少ない話題を取り上げていることにも、とても誇りを感じています。

オリジナルコンテンツでは、動画を通して新しい視点を得る体験を強化しています。

例えば、NewsPicksの記者が日々の注目ニュースをYouTubeで解説する取り組みを試験的に始めています。

また、3月25日から、新番組「MKTLAB.」(マーケティングラボ)をスタートしました。

MEGUMIさんと、ビジネス統計学の専門家のサトマイさんが、統計・マーケティングの力を使い、ビジネスパーソンの悩みを解決していく。

初回はMEGUMIさんが経営する「Cafeたもん」について。難しい数値分析というより、マーケティングの重要なことが分かりやすく、楽しく学べる番組です!弊社木嵜の想いも詰まっています。

オリジナルコンテンツの価値を向上させていくには、クリエイター投資を持続的に拡大し、「自由に創造性を発揮できる」環境をつくること。特に、動画制作には大きなコストがかかるので、コンテンツ制作への投資効率性を向上させる必要があります。

そのために、NewsPicksの法人展開に注力していきます。

ユーザベースには、NewsPicks Enterprise、SPEEDA、FORCAS、INITIAL等様々な法人向けのプロダクトがあります。実は、これら全てのプロダクトがNewsPicksのオリジナルコンテンツとセットで価値を提供していく形に、直近1年半くらいで進化してきました。

NewsPicksのオリジナルコンテンツの価値が、法人ユーザーにも届き、法人向けのプロダクトの利用頻度が増える。法人ユーザーが増えれば、NewsPicksのオリジナルコンテンツへの投資余力が増える。

その「正」の状態を実現します!

新しい視点を集めるキュレーション

多数のメディアが、サブスクリプションや会員登録に大きく舵を切っています。

この状況下、世の中の記事をキュレーションする価値は逓減しています。なぜなら、リンク先の記事は、いきなり会員登録を求められるかもしれないし、有料課金をしないとほぼ見れなかったりするからです。

この流れの中、どう新たなキュレーションの形をつくるか。

例えば、Instagramの創業者がつくっているニュースアプリ、Artifactでは、ユーザーにサブスクしているメディアを選択させ、それらのメディアの記事が優先表示されます。

米国のニュースアプリDLランキング、1位常連のNewsBreakでは、地域に根ざしたローカルなニュースを届けるという価値を起点に、NYTなど多数の大手メディアとパートナーシップを築いています。

NewsPicksにおいても、メディア・パートナーシップのコンセプトを再定義し、多数のメディアの方々と相互に持続的な共創関係を築き、「新しい視点を集めて」いきたいと考えています!

4月3日から、オリジナルコンテンツとキュレーションを組み合わせた取り組みがスタートしました。

この連載は、日本ではまだ深く知られていない世界の最先端のトピックを、月〜日まで週7日毎日、テーマ毎にディープかつ分かりやすくお届けするものです。(記事本文より)

NewsPicksは、海外のトップメディアとパートナーシップを結んでいます。WSJ、NYT、SCMP、Guardian、TechCrunch、Quartz。これらのメディアのコンテンツを編集部が厳選し、週7日、毎日グローバルで新しい視点を届けます!

新しい視点を学べるコメント

Chat GPT、LLM(大規模言語モデル)が急速に興隆する今、逆に、オープンデータではない人の知見の価値は向上していくと考えています。今こそコメント。

プロピッカーを「知見を共有し、次世代に貢献するプロフェッショナル」と再定義し、公募しました。結果、900名以上の方に応募していただき、50名の方を選出させていただきました。

新プロピッカーの方々には、5つの立場からコメント発信をしていただきます!

1. 未来をつくるエキスパート
2. 世界に挑戦する越境者
3. 最前線をゆくミドルマネージャー
4. 次世代をデザインするホープ
5.  「あたらしい働き方」の実践者

また、新たに21名の方にStudent Pickerに就任いただきました。

初めて、中高生の方にも参加いただいています。ぜひ、世代を超えた視点を広げていきたいです。

そして、社内で検討を進めているのが「匿名コメント」の取り扱いの変更です。

ユーザベースの法人プロダクトSPEEDAにおいて、FLASH Opinionという、Yahoo知恵袋のプロ版の様なサービスを展開しています。

専門的なリサーチに関する質問を書くと、数時間程度で、専門家からたくさんのテキスト回答が集まるというサービスです。NewsPicksのコメントに似ていますね。

ポイントは、このサービスでは多くの専門家の方(エキスパート)に匿名で回答いただいているということです。

もちろん、我々サービス運営者はエキスパートのバックグラウンドを確認していますし、専門的な知識を有しているかについてもチェックしています。サービス運営者の我々は回答者について十分に把握している前提で、回答については匿名、ニックネームでもOKとしています。

これと同じ仕組みをNewsPicksのコメントでも出来ないか?

健全なコメントでも、実名でのコメントはハードルが高い。我々が回答者のバックグラウンドを把握した上で、その方の匿名のコメントも、実名のコメントと同様に表示することが、「新しい視点を集め」、より良いユーザー体験をつくることにつながるのではないか。

これは、コメント空間をより有益で、多様にするだけではなく、NewsPicksのコメントと、エキスパートの活動を地続きにし、コメントする方の金銭的なインセンティブやキャリアの機会を拡大する、持続的なエコシステムをつくることにもつながる可能性がある。

これは、ミッション実現のための大きな論点であると考えています。ぜひ、みなさんからもご意見いただきたいです。

また、コメントを発展させ、個人発信のプラットフォームづくりを目指して立ち上げたトピックスにおいて、4月から有料課金機能をリリースしました。ぜひ、トピックスで発信いただいている方への応援をお願いします!

3つのCが融合する価値

たくさんの取り組みを紹介してきました。長かったですね。ここまで読んでいただきありがとうございます!

最後の取り組みの紹介です。

昨年7月にCXO(Chief Experience Officer)に就任した、前編集長の池田が情熱を注いでいる「話題をまとめ読み」。

これまで一部ユーザーの方に先行適用し、改善を繰り返していたのですが、4月から全iPhoneユーザー向けにリリースしました!(Androidについても4月内リリース予定です)

その時に話題になっているニュースについて、過去のニュースやコメント含めて、「まとめて」確認できるという新機能です。

この機能は、以下のように、3つのCが融合し、NewsPicksだけにしか提供できない価値を実現しています。

・コンテンツ:関連するオリジナルコンテンツをピックアップ
・キュレーション:関連するニュースを時系列でピックアップ
・コメント:関連する過去のすばらしいコメントをピックアップ

特に、コメントはどうしても「流れて」しまうことが多かったので、過去のすばらしいコメントをピックアップし、コメントの「ストック価値」を実現することができたのはとてもうれしい。

毎日見ていて、とても学びがあります。ぜひ実際に見てみてください!

NewsPicksは、これまで、3つのCの中で特にコンテンツが強く、オリジナルコンテンツこそが、有料会員を伸ばしていく一番の源泉でした。なので、興味があるコンテンツを読むサービスとして、雑誌的側面が強かった。

今後は、オリジナルコンテンツをさらに強化しながら、3つのCを融合させた新しいニュースサービスとして、無料会員の方含め、毎日使ってもらえる価値をつくっていきます!

非上場化を経て

TOBの発表から5ヶ月、非上場化から2ヶ月が経ちました。

「本当に非上場化してよかったな」と日々実感しています。

上場が悪いとかではもちろん無いですが、今のユーザベースの事業ステージや、今の私の経営力においては、グローバルに向けて大きく成長する土台を、事業を深く理解してくれるパートナー(カーライル)と共にじっくりつくることが最善だと感じています。

非上場化に向けて、社内で何度もオープンな対話の場を持ちましたが、大きな混乱はなく、従業員エンゲージメントスコアも高位安定しています。「再上場」という明確な目的ができ、社内では未来に向けた議論がとても多くなりました。楽しい!

非上場化の1つの目的は、従業員が最大の株主になる未来をつくること。

3月末に社内で発表しましたが、今後、ユーザベースは全従業員にストックオプションを付与します。ストックオプション以外に、従業員持株制度や再出資制度(これは一度きり)も整備していきます。

ユーザベースは今年15周年。私は入社して11年目ですが、間違いなく、今が最もエキサイティングなタイミングだと思います!

「経済情報の力で、誰もがビジネスを楽しめる世界をつくる」

「新しい視点を集めて、経済の未来をひらく」

ユーザベースのパーパス、NewsPicksのミッションに共感してくださる方、ぜひ一緒に実現しましょう。実現の過程を、共に楽しみましょう。

ユーザーとして一緒に実現を目指すだけではなく、弊社に飛び込みたいと思っていただけた方、↓が採用情報のページです!

応援ありがとうございます!
いいねして著者を応援してみませんか



このトピックスについて
Kuo Johnnyさん、他2232人がフォローしています