プロピッカー就任|テスラやポルシェでの経験と自動車業界の未来のために

2024年5月2日
全体に公開

こんにちは、トピックスオーナーの前田謙一郎です。

5月からNewspicksのプロピッカーに就任させていただくことになりました。自動車関連ニュースについてのコメントが主体になりますが、改めて自己紹介も兼ねて、これまでの経歴や自動車業界に対する想いなど、簡単に紹介させていただきたいと思っています。

2023年末から、外資系自動車メーカーでの電動化やマーケティング分野での経験を基に自動車業界でのコンサルティング、セミナー講演などをしながら、Newspicksのトピックス運営やメディアでの寄稿を行っています。以下は以前Newspicksで特集して頂いた記事です。

それまでは、外資系自動車メーカーを中心に自動車業界で20年以上働いてきました。元々アメリカの大学に留学していたこともあり、大学卒業後はオランダの現地企業でインターン、その後はベルギーにあるトヨタ系列メーカーに勤務、日本に帰国してからは外資自動車メーカーの商品企画やマーケティング&PRを渡り歩き、テスラ、ポルシェなどを経て現在に至ります。

テスラではModel Xの導入に始まり、日本でも待望であったModel 3や旗艦ストアの立上げを行いました。ポルシェでは同ブランド初のEVタイカン導入やポルシェ・エクスペリエンスセンター東京の運営、MLB大谷翔平選手とのアンバサダー契約締結まで、電動化やマーケティングで多くの仕事を経験してきました。

ポルシェ時代の思い出の一枚。LAのポルシェ・エクスペリエンスセンターにて

ご存じの通り、電動化、自動運転、AIなど、自動車業界は100年に一度の変革期を迎えています。世界ではテスラの躍進や中国EVメーカーの台頭など業界構造は大きく変わりつつあり、変革する自動車産業のニュースは毎日のように目にするようになりました。

そのような中、新旧双方のメーカーで電動化やEVのプロモーションに関わった経験、ヨーロッパやアメリカ、日本で働いて来た経験を幅広く共有することで、日本の自動車産業の将来に貢献したい、そんな想いが現在に至った理由の一つです。

また、テスラ時代にはアメリカのイノベーティブな発想やスピード感、中国のアグレッシブでハードワーキングなカルチャーを目の当たりにし、世界のエネルギーを肌で感じると同時に、日本は取り残されるのではという危機感を持ち続けてきました。

テスラのリーダー研修で一緒になった中国人の同僚たちの仕事やキャリアに対するパッションは生半可ではありませんでした。さらに、誰もが英語やプレゼンスキルを持っている。7年前くらいの当時からNIOやテスラのショールームは多くの人だかりができていましたが、中国市場やメーカーは今後躍進するな、と鮮明に感じたのを覚えています。

そのようなことから、これまでの勤務経験や世界の自動車業界の事など、経験が新鮮なうちに、できる限り若い人たちにシェアし、微力ながらも彼らの将来のキャリア設計に少しでも役に立てればと思い、幾つかの大学でゲスト講義などもさせていただいています。

EV、自動運転、AI、世界の最新ニュースを解説・深掘り

今、世界の自動車産業では多くの地殻変動が起き、同時にAIや自動運転など将来の競争源泉となる新しいテクノロジーが勃興しています。毎日のように見るテスラやイーロンのニュース、中国の新しいメーカーや電動化のスピード、巻き返しを狙う日系メーカーから半導体、そしてAIまで。様々なプレイヤーや新しい技術が入り混じり、凄い速さでパラダイムシフトが起きているのが今の自動車業界です。

日本にいると島国ということ、数多くある日本の自動車メーカー、そして特有の規制や車文化により、独自の車市場が形成されており、海外の事情はニュースでしか分かり得ないのですが、なかなか実際に自分の目で見ないと実感として理解できません。

個人的には2022年と2023年に世界一周を含む出張や休暇などで様々な国々を訪れました。アメリカ西海岸(LAとサンフランシスコ)、イギリス、ドイツ、オランダ、ドバイ、北欧、タイやインドネシアなどなどを回って来ましたが、ここ数年で実感したのは世界は本当に、そして凄いスピードで電動化が進んでいるということでした。

LAではテスラでどこに行ってもEVという不自由はなく、専用レーンやUI・自動運転など利点の方が多い

日本のEV比率は未だ数パーセントですが、このような世界の市場状況や、私自身がテスラやポルシェなど自動車会社の内側から見てきた視点なども踏まえて、毎日のニュースについて、その背景などをコメントできればと思っています。

世界の大手メディアでは、それぞれの嗜好が記事のトーンに現れます。政治的、経済的にもそれぞれにスタンスがあることは周知の通りですが、それらナラティブには注意を払いながら記事を読み、事実を理解する必要があるとも思っています。

これまでの知見を通して日本経済や次世代のために

長くなりましたが、プロピッカーとしては日々流れる世界の自動車業界や新しいテクノロジーにまつわるニュースの解説トピックス運営では時々の注目ニュースをさらに深掘りすることを通して、読者の皆様の世界の自動車に関わる新しい知見に役立てればと考えています。

そういった意味でも、Newspicksが掲げる「新しい視点を集めて、経済の未来をひらく」というカンパニーミッションは非常に素敵であり共感しています。この場所で色々な発信をさせていただける機会を頂き、大変嬉しく思っています。

円安や停滞する経済など、今、日本での良いニュースはあまりない状況ですが、日本の基幹産業である自動車産業が今後も継続的に発展していくこと、そして若い人たちがリーダーとして世界で羽ばたいていくことが、日本経済の一つの希望であると信じてやみません。それでは、また次回の記事でお会いしましょう!

上智大学経済学部や中央大学国際経営学部での講義の一コマ

トピックスオーナー:前田謙一郎

自動車業界アドバイザリー&マーケティングコンサルタント。テスラ・ポルシェなどの外資系自動車メーカーで執行役員等を経験後、2023年Undertones Consultingを設立。

☞メディア出演、講演、インタビュー記事

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