生成AIは不要?日本企業のAI導入率はわずか18%

2024年2月13日
全体に公開

こちらのトピックス“生成AI最前線「IKIGAI lab.」”は、学び合うことを目的としたオンラインビジネスコミュニティ「OUTPUT CAMP meets AI」のメンバーで運営しています。

生成AIの世界では、毎日のように新しいニュース・リリースが発表され、そのキャッチアップだけでも大変ですよね。

そんなみなさんに最新情報をお届けするべく、本トピックスでは、週1回の頻度で生成AI情報がザーッと追えるAIジャーナルを発信しています。

最新AIニュース

✅さよなら、Bard。GoogleAIは「Gemini」にブランド変更

https://blog.google/products/gemini/bard-gemini-advanced-app/

Googleは、AIモデル「Bard」を「Gemini」にリブランドし、40以上の言語、230以上の国と地域で利用可能になりました。

Google One AIプレミアムプランという新しく追加された価格プランを通じて、Gemini Advancedが利用可能になりました。

Gemini Advancedは、Googleの最も高性能なAIモデル「Ultra 1.0」へのアクセスを提供し、高度に複雑なタスクを処理できるようになりました。

Gemini Advancedは、月額$19.99で提供され、2TBのストレージなどのGoogle Oneプレミアムプランの全ての特典が含まれます。(最初の2ヶ月は無料で利用可能)

Gemini Advancedについては本トピックスでも最速レビュー記事を出していますので、ChatGPTとのパフォーマンスの違いなどを知りたい方はチェックして下さい。

✅日本の生成AI導入、18%にとどまる

野村総合研究所子会社のNRIセキュアテクノロジーズ(東京)の調査(2023年8月から9月にかけて、日本、アメリカ、オーストラリア3か国の企業計2,783社を対象に実施)で、生成AIを導入済みの企業は18%にとどまることがわかりました。

日本ではおよそ1割の企業が生成AIの利用を禁止しており、その割合はアメリカ0.9%、オーストラリア2.0%と比べ高いのが特徴です。

また、従業員1千人未満の企業では「不要のため未導入」という回答が47.2%と最も高く、生成AIの必要性を感じていない企業が多く存在しています。

https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2024/cc/0125_1

この調査では触れられていませんが、「不要のため未導入」の企業の中には、生成AIをどう活用するかを考えられていない企業も多いのではないでしょうか。

生成AIサービスのセキュリティルールについても、傾向の違いが出ています。

日本では機密情報の入力に関してのルールを最も重視しています。
一方で、アメリカでは利用時の承認プロセス、オーストラリアは利用サービスの確認など利用後の確認や承認を重視している傾向がありました。

https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2024/cc/0125_1

ChatGPTがリリースされて1年以上経過しましたが、導入していない企業も多く、導入していても活用できていない企業はさらに多いのが現状です。

深掘りトピックス

✅使いこなせている?厳選GPTを紹介

GPTのメンション機能がリリースされ、GPTがより使いやすくなりました。

世界中で多くのGPTが開発され、GPTストアでリリースされていますが、数も多くすべてを試すことは現実的ではありません。

今回は、Xなどで話題になったGPTを4つ紹介します。

📖語学学習を助ける「TereraAI Learn Language

1つ目は言語学習に特化したGPTです。特徴としては、チャットの中でGPTが学習オプションなどの選択肢を提示してくれることです。

最初に学習方法を提示してくます。言語ゲームがやりたいと伝えると、パズルゲームを作成してくれました。

選択肢を提示したり、次にやるべきアクションを提示してくれるため、ユーザーが迷うことなく使えるGPTとなっています。

📊スプレッドシートの作成ができる「Sheets Maker

2つ目は自然言語でスプレッドシートが簡単に作成できるGPTです。

作りたいレポートをGPTに指示します。
GASのコードが生成されるため、コードをGoogle App Scriptの画面に貼り付けて実行します。

実行が完了するとURLが作成されます。下記の画像が、完成したスプレッドシートです。

レポートフォーマットが一瞬で作成できました。

セルの色付けや罫線も付けられており、このまま使用できる完成度です。

🔍GPTが探せる「22.500+ Best Custom GPTs

GPTStoreには多数のGPTが存在していますが、検索精度が低く、英語で登録されているため、欲しいGPTを探すのが難しいです。

そんな時に使えるのがこのGPTです。
用途を伝えるだけで、22,000以上の中からおすすめを探してレコメンドしてくれます。

ユーザーが日本語で聞いても、英語のGPTも含めて探してくれるため海外のユーザーが作成したGPTを見つけることができます。

🤖プロンプト作成はお任せ!「Assistants to structured prompts

ChatGPTはプロンプトが作れないと使いこなせないのでは?

そう思っている人におすすめしたいGPTです。このGPTは本トピックス運営をしている國末さんが作成したものです。

やりたいことを伝えるだけで、ChatGPTに指示する構造化プロンプトを作成してくれます。

ChatGPTに質の高いアウトプットをさせるにはプロンプトは重要です。一方で学習コストも高いのがプロンプトの難しい点です。

簡単な指示だけで、構造化プロンプトが一瞬で作成できます。

AIでこんなこともできる

✅Amazonが買い物AIを開発

AmazonはAIショッピングアシスタント「Rufus」を発表しました。

Rufusは、Amazonの製品ライブラリ顧客レビュー、ウェブ情報を学習しており、製品に関する質問に答えたり、比較や提案を行ったりすることができます。

https://www.aboutamazon.com/news/retail/amazon-rufus

Rufusは現在ベータ版であり、選ばれた顧客のみ利用可能で、数週間内により多くのユーザー(現時点では米国のみ)に向けて展開される予定です。

Rufusを使用することで、特定の製品についての質問や、トレイルランニングシューズとロードランニングシューズの違い、バレンタインデーのギフトについてのような質問に回答してもらうことができます。

2024年は多くの人が普段、使用しているサービスでもAI機能が搭載される年になりそうです。

生成AIはビジネス現場で使われるイメージが先行していますが、toC向けのサービスでも搭載されることで、多くの人にとって身近な存在になることを期待したいです。

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