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2024年5月26日 公開

当事者が語る。日本で初めて「同意なき買収」に失敗した企業

とある上場企業を巡る買収合戦が関係者の強い関心を集めている。主役はローランドDG。聞きなれないこの会社が注目されたのは、プリンターを共同開発してきた、いわば身内のブラザー工業から突如「同意なき買収」を提案されたからだ。ローランドは提案を拒否。事態は米投資ファンドを巻き込んだ泥沼の争いに発展していった。

(取材:大酒丈典/デザイン:九喜洋介、浅野春美/撮影:栗原良介、小田切瑞穂、川村拓希/制作補:藤村聖子/音効:栗原良介/ディレクター:柳橋泉紀/プロデューサー:小西健太郎)
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注目を集めていたブラザー工業とローランドDGの件は経緯や背景を追っかけられてなかったので、内容理解の意味でも、普通なら聞けない裏側のドラマとしても大変おもしろい内容でした
長年共同開発をしていた2社がなぜそこまで関係がこじれてしまったのかは結局よくわからないですが、ローランドから見るとタイヨウパシフィックが「ホワイトナイト」的な形でMBOという結果になりました
ブラザーさん的には、経産省ガイドラインなどもあり同意なき買収提案に踏み込んでみたものの、結果的には(事実かわからない)「ディスシナジー」が喧伝され、社長も交代(直接の因果は否定されてますが)するという踏んだり蹴ったりの結果
業界では有名人のタイヨウのブライアン氏がお話しているところは初めて見ました。日本語が堪能とは聞いていましたが予想以上で驚き
タイヨウさんは長期保有で投資先とも協調的にバリューアップを図るというファンドなので、やはりよっぽどローランド側の経営陣にブラザーとは一緒になりたくないという理由があったんだろうな、と感じます
非公開化後の成長戦略やexitの方針(再上場?)は気になる所
提携の間に何があったかは当事者のみぞ知るだが、個人的にはローランドDG・タイヨーは、本件に対して誠実性が感じられなかった。
そもそもタイヨーはファンドとして、社外取締役に入っているが、自社だけでなく一般株主の利益に資することが、取締役として重要。最後は価格を引き上げたが、それなかりせば利益相反。
そして、ディスシナジー解消は、オーナーの仕事。これまでディスシナジーが発生してきたとしたら、それはローランドDG・ブラザー双方の責任。もし、ブラザーがオーナーになったのであれば、それを含めて単一オーナーの責任になる。ディスシナジー含めた戦略を懸念したブラザー株主の本件への反対の理由にはなりえど、ローランドDGの株主的にはならない。
唯一あるとすれば、ローランドDGの労組の8割超が本件に反対していたとされる点。株主以外のステークホルダーに鑑みた取締役会の反対として、論理がありうるのはここだけだと思っている。ただ、取締役会としては労組・雇用などについて条件を付ける交渉もできたはず。

ブラザー工業がTOB予告 ローランドDGに(2024/3、共同通信)
https://newspicks.com/news/9709982

ロランDGにブラザー工が予告TOB、問われる特別委員会の判断(2024/3、Bloomberg)
https://newspicks.com/news/9747289

ローランドDG巡る対立 米ファンド「ブラザーは金持ちのいじめっ子」(2024/4、日経ビジネス)
https://newspicks.com/news/9876118

ローランドDGのMBO、TOB価格1株5370円に引き上げ(2024/4、Reuters)
https://newspicks.com/news/9909001

「ブラザー工業のTOB案」にローランドDGが大反論(2024/5、東洋経済)
https://newspicks.com/news/9946191

ブラザーがTOB断念へ ローランドDGを批判(2024/5、共同通信)
https://newspicks.com/news/9955343

ロランDG争奪戦が問う特別委の役割、買う側か買われる側か(2024/5、Bloomberg)
https://newspicks.com/news/9957044
なかなかに面白い。ブラザー側があまり率直に語っていないので、どうしても視聴者は雄弁な大洋側に有利に見てしまいます。もっともその違いこそが、今回の”失敗”の遠因なのかもしれません。

この違いが端的に表れているな、と思えるシーンが動画内にありました。ブラザー側の決算発表対応です。私自身記者として、そもそも決算会見は、社業については何を聞いても良い場であると理解していますし、それで面と向かってさえぎられたことも文句を言われたこともありません。

本決算であれば、なおさらです。にもかかわらず、あからさまにローランドDGの質問を排除する姿勢は、上場企業として極めて疑問に感じざるを得ません。

それでも記者がぶら下がりで食い下がって、さらに本社まで押し掛けて(?)、広報責任者にコメントを求めた姿勢には敬服します。

ローランドDG側がこれまで説明しているブラザー提案の拒否の理由の1つサプライヤー問題はあそこまで語っている以上、事実なのでしょう。しかし、周囲が考える以上に前述の企業文化の違いは大きかったのではないでしょうか?ブライアン氏がさらりと語った「大企業病」はその1つかと。

実際、ローランドDGはHPを見ると、主要製品構成比の変化が著しい。これはすなわち自社のリソースとマーケット環境に合わせて迅速な変化をいとわない会社と言えます。その点で言うとブライアン氏が言う「ディレイ」の多いブラザーでは面倒と思われても仕方ありません。
インタビューに答える方々のちょっとした表情や声色の変化から感じ取れる部分が大きい、こうした動画は、紙や写真の記録とは異なる価値があり、貴重です。
ブラザーとローランドの共同開発の中でどのような問題が発生していたのか、の実態を知りたくなりました。開発や生産の現場の人たちの信頼関係を構築できなかったのは、技術に原因があるのか、人間関係に原因があるのか、どちらなのでしょう。
資本市場は複雑な人間ドラマを写し出す「鏡」のようなものですね。
ブラザーの決算後ぶら下がりの後さらにエレベーターを降りて追いかけて質問するというのはなかなかの記者魂な感じはします。危険ではないなら、ぜひこういうのは観たい。
一方、ブラザーからすると、ややもすふと不躾な、と感じるかも知れませんが、その辺り、あんまり大企業に忖度しないのが、NPの良さではあるんでしょうかね。また、ブラザーみたいな会社ではなかなか若いメディアをうまく使うみたいな発想にはならないのかもしれませんが。
ちゃんとコミュニケーションが取れてれば、仲良く統合という選択肢もあったのでしょうから、ローランドからすると、ブラザーとの共同開発や提案を通じて、自分たちが低く下に見られている、とそもそも感じたのでしょうね。

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