Roblox ✕ Generative AI がやばい

2023年4月2日
全体に公開

ロブロックスは最近、ワールド制作ツールのRoblox StudioにGenerative AIを活用した追加機能を導入した。

現時点では制作を手助けする意味合いが強いものの、近い将来メタバース全体に大きな影響を与える可能性があると考えている。

仮想空間という限定された学習領域と、タグ付けされた膨大なデータを提供するツールボックス(アセットストア)が、RobloxとGenerative AIの相性を良くしている。
この組み合わせは、ディープラーニングの効果を最大限発揮できる環境だと言えるだろう。

従来、ゲーム開発は期間とコストの制約から「面白さの最大公約数」的な作り方が一般的だった。
しかし、Generative AIはこれらの制約を大幅に縮小し、制作の技術ハードルも低下させることになり、結果としてゲームの作り方が根本的に変わってくる。

例えば、「未来の新宿を舞台にしたFPSゲームを作れ!」と言えば、新しいFPSが短期間で完成する。
さらに、「このゲームにNPCの敵がランダムに出現するように変更し、敵の見た目は友達のアバターで!」とリクエストすれば、ログインしていない友達のアバターがNPCとして登場するゲームに早変わりする。

これは間違いなく面白い。

YouTubeのゲーム版と例えられていたRobloxだが、もし動画以上に簡単にゲームが制作され、リアルタイムに変化し、バズり広がるようになれば、YouTube以上に人々を魅了することになるだろう。

ロブロックスのGenerative AI活用は、新たな才能が台頭し、独創的なゲームが次々と生まれる環境を整えることに寄与する。

これは言い換えると、「技術力はあるが面白いものが作れない人」は淘汰され、「発想力のある面白い人」が一層輝く世界だ。

そしてメタバースは従来の「リアルが劣化再現された仮想空間」から、「人の感性がリアルタイムに表現される空間」へと進化し、より多様で魅力的なコンテンツが溢れることになるだろう。

今後のロブロックスの発展は、ゲーム制作やメタバースの業界に新たな可能性をもたらし、多くの人々を引き込むことになると予想される。

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