【対談 #1】なぜメタバースをやるのか?脳科学者に聞いてみた 3/3

2023年2月20日
全体に公開

「メタバースって何の略?の”次”を語る会」の新しいモデレーター藤井さん紹介の3回目の記事です。3記事目のテーマは「今やれることと、やるべきこと」です。

第一回

第二回

「みんなが使えるもの」にしない限り、意味がない

角田:現代はメタバースをはじめ、ブロックチェーンやインターネット技術が目まぐるしく進化しているので、可能性は無限にあると思います。そのなかで、藤井先生が目指すメタバースと脳科学の在り方、いわゆるゴールはどのような状態なのか、教えていただけますか。

藤井:現実科学という考え方を通じて「人と社会に資する」ことが一番大事だと思っています。自分の興味本位でテクノロジーをいじるのは楽しいし、それで結果的に何らかのいい影響を社会に与えられるなら僕は幸せです。

そういう意味でいうと、「ゆたかさ」をどうやって作るか。それは脳科学も同じです。

たとえば核兵器やミサイルで解決する世界は嫌ですよね。それとは違うロジックで成立するような世界ができたらいいなと思います。そして、それがすべての人に行き渡る方法を考えないと、現状と同じで一部の人だけが幸せになったり楽しくなるだけ。

だからハコスコを始めたとき、「いくらまで値段を下げたら、VRをみんなが楽しめるんだろう」と考えて、原価数百円のダンボール製ビューアーを作りました。

すべての人に使ってもらうテクノロジーにしたくてハコスコを始めたし、メタストアもフリープランは1万円で出してます。みんなに「安すぎる」と怒られるけど、「みんなが使えるもの」にしない限り意味がないので。

もちろんそれをみんなが「使いたい」と思ってくれることが一番大事です。でもその障壁はとことん下げて、あとはみんなが日々使ってくれるものにしたいと思ってます。

答えを知らない以上、実験を続けるしかない

角田:今やってるハコスコもメタストアも「安価でメタバースやVRを体験させたい」という思いがありますよね。たとえば「みんなが使えるような状態にする」ために、今後やっていきたいこと、もしくはやろうとしていることはありますか?

藤井:ここ数年、とくにコロナ以降、「現実でできてて、オンラインでできないことってなんだろう」ということをずっと考えていて。

対面でのコミュニケーションをはじめ、現実がいろいろ制限されて仕方なくZoomとかオンラインにうつりましたよね。「そこで失われたものはなんだろう」って。それを今度は「オンラインの利便性の上に実現することはできないだろうか」と、みんなが考えてる。

現段階でもまだまだ、「現実だとできるけどオンラインだとできないこと」っていっぱいあるんです。たとえば繋がり方のスムーズさをはじめ、ストレスの少なさとか。それを一個一個実験的に実装しつつ、「これはいい、これはダメ」を続けながら、プラットフォームを実験場としてやっていきたいです。

角田:おっしゃる通り、みんなで実験しているような段階ですね。最初にコロナが来て、イベントが中止になって「じゃあバーチャルイベントでやろう」って。「これは盛り上がったけど、これはあまり盛り上がらなかった」「これはこうしたほうがよくない?」という感じで話してますね。

チャレンジを続けるには

角田:ライブだけじゃなく小売、接客、教育とかでどんどんやっていって、いろんなアイデアが出てくる中で、いいと思ったものをみんなでやるみたいな。ECとか広告、Web2とかの平面インターネットにおけるECとかWebツールとか、まさにそうだと思います。

メタストアとかハコスコはみんなが参加できるので、参加者がそれぞれチャレンジして、いいアイデアが出てきたらいいですよね。プラットフォーマーとしてコンテンツの一助になることはどんどんやっていって、ぜひそういう場を提供したいです。

藤井:答えを知らない以上、実験を続けるしかないですよね。「思い付いた端から実験していく」っていうスタンスが、僕がハコスコを始めて10年弱研究者のままで、全く事業家になり得てない理由でもあります(笑)。

角田:こういう領域はまさに事業というか研究というか、実験ですよね。本当にやるべき範囲の話だと思うし、それが正解なような気もします。実験って科学者じゃなくても誰でもできますしね。

藤井:実験しながら、お金が回る仕組みを一緒に作っていけば、ずっと続けられますからね。

角田:そうですね、それを続けるためにも結果を出し続けるというところですね。まさにいろんなメタバースが世に出てますけど、そのほとんどが過去にやったトレースであったりします。どうしてもチャレンジしきれない部分で頑張ってやるにしても、実験には結構なお金もかかります。

「失敗したらもうやりません、」ではなく、「チャレンジして改善していく」というスタンスでやっていきたいですね。

藤井:そうなんですよね。先端技術を誰にでも使えるようにするフェーズって、難しいけどうまくいくと滅茶苦茶楽しいので、ここは続けていきたいところなんですよね。角田さんも同じだと思いますが。

角田:まさにそう。このシリーズを始めたのもそういうメタバースの最高に面白いフェーズについて藤井さんと一緒に考えられたらと思ったからです。そういえば、藤井さんの実験プラットフォームの「メタストア」って誰でも始められるんですか?このコミュニティのみなさんにも実験に参加してもらえたりしたら面白くないですか?要望とか伝えてもらって、改善!改善!みたいな。

藤井:いいですね。メタストアは誰でも簡単に無料で使えるので、ぜひ試してほしいですね。

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藤井さんよりカジュアルメタバース「メタストア」のビジネスプラン3ヶ月無料キャンペーンリンクをいただいておりますので、読者の方でご興味ある方はこの機会に是非、お試しください。

今後キラーコンテンツを生むためには、一人でも多くのチャレンジをシェアすることが非常に重要です。メタストアに限らず、すでにメタバースをどこかで試したことのある方は、ぜひどのような挑戦をしたのか、などコメントにいただけると嬉しいです。

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