2023年のメタバースを占う ~2つの課題を解決するデザイン

2023年1月29日
全体に公開

●メタバースのトレンド

メタバースは2022年は大流行の年となり、流行語大賞にもノミネートされました。多くの企業が参入してみたところでしょう。2023年はますます多くの企業が参入するのではないでしょうか。
しかし勢いがあるとはいえ、現状もなかなか継続して上手くいっているケースは少ないと感じます。「物珍しさ」でメタバースを見てくれるフェーズから、2023年は「メタバースらしさ」が無いと、淘汰されていくようなフェーズになるのではないかと私は予想します。

では、その「メタバースらしさ」と価値を持つ持つメタバースはどうやって作ればよいのでしょうか?

そのヒントとして、現状のメタバースの2つの課題から、2つのデザインが必要ではないかと考えます。その課題とは、「メタバース過疎化」「メタぼっち問題」です。

【注】個人の見解です。DYORでお願いします。

●メタバースUXデザイン ~メタバース過疎化

せっかくメタバースを作っても、人が全然集まらず、メタバース過疎化のような状況に陥っているサービスがあります。というよりも、多くのメタバースが過疎化しているのではないでしょうか。
現状のメタバース人口ではまだアーリーアダプターにも届かない数ということもあります。そこは徐々に増やしていく必要はあるのですが、その前に企業のやりたいことを詰め込んだメタバースを作っていませんか。それはユーザーが望んでいるメタバースですか。

このような議論は、「モノ消費」→「コト消費」として、現代のマーケティングで多く語られていることとよく似ています。現代の商品販売、WEBマーケティングと同様に、メタバースも「コト消費」といった体験が重要となります。ここではデザイン思考の手法を用いて、ターゲット顧客像の明確化、カスタマージャーニーマップを用いての顧客の感情への共感、コンセプト定義等がまず大切となります。そのうえで、試験を繰り返しながら、顧客、市場をみながら成長させるようなモデルが必要となるでしょう。

これができるメタバースUXデザイナーは、重宝されるのではないかと期待しています。

●メタバースコミュニケーションデザイン 〜メタぼっち問題

メタバースのもう一つの大きな大きな課題として「一人で行ってもつまらない」、通称「メタぼっち問題」があります。メタぼっち問題を解決するメタバースコミュニケーションデザインでは、オンボーディングとコミュニティが重要となります。

オンボーディングは、初めて行ってみるメタバースでの水先案内人、チュートリアル的なことを教えてくれる人が必要です。それは、リアルの友人が担ってくれれば良いですが、メタバース人口が少ない中ではなかなか難しく、メタバース提供者、プラットフォーム側も工夫が必要でしょう。

コミュニティについては、Web3(DAO、NFT)含めて2023年の重要キーワードです。コミュニティの中で、メタバースに一緒に遊びに行くメンバーを誘っていくと、コミュニティの雰囲気のまま楽しむことができます。こうして、Web3とメタバースが一体化していくことが新時代の姿となるでしょう。

●おまけ

メタバースUXデザイン、メタバースコミュニケーションデザインについては、今年はさらに追究して記事化したいと思います。

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今回記事は特別に、以下の「少し未来地図2023」からメタバース章の一部から引用しています。

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