「目を引くあの人」が知っている3つのポイント〜視線を集める印象術〜

2024年1月5日
全体に公開

こんにちは!ファッションスタイリストの神崎裕介です。

三が日も明け、仕事スタートという方も多いのではないでしょうか。そこで新年1発目のトピックは、なぜか目を引く人が知っている3つのポイント、と題して誰でもできるビジネス印象術をお伝えしてみたいと思います。

というのは、目を引く、という言葉は決して美男美女だとかスタイルがいいという要素だけではないから。つまり、誰でも意識次第でそういう存在になれる。これは意識しない手はありませんよね。

1・サイズ感を知っている

まず基本的な話ですが、ちゃんとサイズ感を把握していることが大事です。

よくあるのが、よく服を買っていた時代のままアップデートされていないケース。よく着ていたのがこのサイズだから、とあまり気にせず買う方もいますが、意外とサイズは変わっています。サイズが小さければ窮屈に見えてしまうし、大きければ締まらない印象になってしまう。

ジャケットの肩は合っているか、ボタンを留めたときのシワはないか、ヒップは綺麗に見えるか、ダブつきはないか。スーツの最低限のチェックポイントです。

一番分かりやすいのはボトムスのサイズでチェックすることです。ウエストが苦しくないか、逆に余裕が出てきていないか、パンツの丈が下がったりしないか。その感覚に敏感であってほしい。ジャケットの腕ぐりがキツく・ゆるくなるのもサインですね。

そして、そもそもサイズの認識が間違っている方も多いんです

クライアントにサイズ感を聞いたところ「Lくらいですかね」という答えが返ってきたのですが、どうみてもSサイズにしか見えなかったのでご提案したところ、Sが適正サイズだったということがありました。

もしかしたら以前Sで合わないものがあったのかも知れませんが、ずっと合わないサイズ感で過ごしてきたことになります。ジャストサイズは本当に素敵だったので、印象の上ではやはり勿体ないですよね。適正サイズを知っておいて損なことはないと断言できます。

もう少し踏み込んで言うと、日本のブランド(特に量産品)はSMLという分け方がざっくりしている印象です。なるべく多くの人に買ってほしいという気持ちは理解できるしその分多くの人に合うわけですが、ややサイズ感が甘くなります。

その点、インポートはサイズによって結構差があり、XXSから4Lなど区分けも細かいので自分にぴったりなものを見付けられる可能性を感じます。例えばZARAなどもかなり区分が細かいですよね。

一方でブランドや国によってサイズ感の基準がバラバラだったりもしますが、サイズで困っている方はインポートを選択して頂くのがオススメです。

近年はWEBでもセミオーダー、イージーオーダーが充実しているので、そういった選択肢もアリだと思います。樫山のものなどは評判が良いです。

着られるからOK、ではなく、一番綺麗に見える、カッコよく見えるサイズ感を選ぶべき。そのパリッと感、きちんと感が人目を引くのです。同じお金を払って買うのだから、良く見えるものを選びたいところですね。

2・自分に求められる印象を知っている

これは本当に大事なポイントなんですが。

いまだに、ファッションはハイブランドを着れば、華やかにすればいいという誤解があります。それはただのマウンティングであり、ブランディングではありません。

大事なのは、自分にどんな印象が求められているのか、を知っていることです。

僕はパーティー理論と呼んでいるのですが、パーティも主催とゲストでは役割が違ってくるわけで、当然衣装の選択も違ってくる。実際にこんなことがあったんです。

クライアントはパーティーの主催で、ドレス選びをお手伝いしていたときのこと。最終2着で迷っていて。1着は花柄でスカート部分がフレアな華やかなもの。もう1着はストレートなデザインで、縦に太めのラインが入ったもの。

どちらも素敵だったのですが、会場を思い浮かべたとき、前者のドレスはゲストっぽい印象。後者の方が主催らしい信頼感があって会場のどこからでもしっかり認識できそうと考え、後者をお勧めしました。

後日そのときの写真を拝見したら、なんと前者と全く同じドレスを着たゲストが来場していたのです。これには一瞬血の気が引きましたが、選択を間違えないでよかった…と心底安堵しました。

やはりパーティの主催は、主催らしく信頼感や存在感が必要。逆にゲストは賑わいを演出する役割です。ここを間違えてしまうとせっかくの選択が台無しになってしまう。

ビジネスの現場でもその理論は同じです。場をリードする立場なのか、挑む立場なのか、緊張感のある場面なのか、フランクに話す場面なのか。相手が潜在的に期待する印象を汲み取らねばなりません。

例えば、場をリードするなら落ち着きや信頼を意識した色使い、挑む立場であれば勢いやフレッシュさを感じさせる印象や色使いが必要です。フランクに話す場面でパリッとした服では相手も緊張してしまいますよね。

そして、所属ではなく個人に注目してほしいのであれば、より細かいポイントにこだわることです。

先に挙げたサイズ感でも、自分はこの丈・フィット感しか着ないとか、ベースにこの色を入れるとか、縛りを入れてみる。そうすると、とりあえず着られればいいという人の印象とは明確な差が付いていきます。

相手も「この人は個性がある・自分がある人なんだな」と感じて、次第にパーソナリティに注目してくれるようになる。

僕は”スタイリストとは裏方である”というテーマがあって基本黒がベースですが、どこへ行っても「神崎さんは黒なんですね」という話の糸口になり、認知もしてもらいやすいです。たまに違う色を着るとネタにもなる。

まずは、自分に求められている役割・印象を知ること。その上で自分の”色”を出していく。そうすればわざわざ大演説をしなくても自然と視線は集まってきます。

3、自信が生む効果を知っている

これは何より大事なことだと思っているのですが。

売れるアイドルやタレントさん、芸人や俳優さんは間違いなく自分やパフォーマンスに自信を持っています。我々が憧れる、応援したくなる大きな理由でもありますね。

今が旬の人は、間違いなく輝いている。それは「今売れている」という実感と自信があるからです。そして芸能の人はパフォーマンスのとき「自分が主役だ」と自信を持ってやっているから輝く。

人前に出る、見られることに自信があるかどうかは大きなファクターです。堂々と出ていくか、すまなそうに出ていくかで第一印象は大きく変わってしまうから。

やはり、プレゼンの準備が万端なのといまいち不安なのとでは現場に向かうときのマインドが違ってきますよね。当然、発表のスタンスも変わってくる。不安は聞いてる人にも伝播する。それと一緒で、自信も人に伝わるものなんです。

以前ショップで販売をしていたとき、自分より年齢が上のお客さまが多くどこか引け目を感じてしまう、軽く見られている気がして悩んでいたことがありました。そんなある日、偶然とても素敵なジャケットに出会います。

袖にジッパーが付いていながらも端正な黒ジャケット。当時としてはとても高価で本当に迷いましたが、着た姿を見ると自信が湧いてくる。きっとこれを着ないと一生対等に渡り合えない!と意を決して購入しました。

すると、僕自身は特に変わっていないのにお客さまからの視線が違う。以前に比べて対等に接してくださるようになりました。これはジャケットの効果と共に、自信が生んだ効果だと感じています。

対人関係、特にビジネスでは自信がにじみ出ている人にお願いしたくなりますよね。やはり自信なさげな人は遠慮したくなる。そこにはお金が動いているから。過剰な人も遠慮願いたいですが。

逆説的な言い方になりますが、残念ながら今は見た目の印象効果・プロモーションだけでそれなりに売れてしまう時代です。そういった”うわべだけの人たち”に負けないためにも、ちゃんとしたパフォーマンスができる人にこそ、外見を整理して欠けている自信を身に付けてほしいと思っています。

なにも根拠はないけど自信はある、ならそれでもいいです。でももし見た目を整えることで自信が増すのなら、クライアントの信頼度がアップするなら、投資する価値は十二分にあるのではないでしょうか。

まとめ

ビジネスを細かくフォーカスしていくと、現場ではひとりひとりが主役です。そこで自信を持って相対することができれば自ずと結果を出すことができる。それを繰り返していけば、自然と視線が集まる存在になっていきます。

特に第一印象をアップさせるにはサイズ感が重要、仕事を進めていく上では役割を理解した装いが必要になりますし、安定した自信は信頼と衆目を集める効果があります。

最初にも書きましたが、それを意識していくことで”その人の輪郭”がはっきりし、元々見栄えのするポテンシャルかどうかに関わらず「気になる存在」として目を引く人になれるのです。

どれも自分でどうにかできることだし、仕事に対する理解が深まれば誰にでも改善することができるはず。2024年、ぜひ3つのポイントを意識してスタートしてみてください!

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神崎裕介

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