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アフガンの農業から考える中村医師殺害の本当の理由 穀物より、もっと儲かる作物とは何か?
比嘉 陽子
【開発学】中村医師殺害について新しい視点からの考察。殺害理由かどうかはおいといても、外から考える開発と現地住民の視点にはズレがあることが往々にしてあって、これを指摘している点で一読の価値あり。
先ずは、アフガニスタンは人口の爆発的増加と食糧供給不足の問題を抱えているという背景(知らなかったorz)の確認から。
穀物供給量で言うと、人間がぎりぎり生きてゆくことができる量だそう。ここに根本原因があると考えた中村氏は医療よりも灌漑施設の整備に力を注いだという見方をしている。水さえ引っ張ってこれたら、もっと沢山の食物が育てられる。
一方、アフガニスタンは麻薬の栽培が横行していて、闇マーケットで高く取引されるので農民の収入源になっており、乾いた大地ではあるが細々と麻薬を栽培して収入を得る。(イスラム過激派の収入源も麻薬栽培。)
中村氏はそのような状況をよく知っており、人々が麻薬を栽培しなくても生活できるように、灌漑施設の建設に力を入れた。
しかし、穀物は安い。中村氏らの努力によって農民が1ヘクタールの農地(アジアの農民が保有する平均的な農地面積)を手に入れたとしても、そこで生産できる小麦は4トンほどで、売り上げは1年間に10万円ほどにしかならない。この売上から経費を差し引くと、手元に残るお金はいくらにもならない。小麦を栽培すれば飢えからは解放されるが、豊かにはなれない。
「灌漑施設によって優良な農地を手に入れた農民は、表面的には中村氏に感謝していたと思う。しかし心の内には葛藤を抱えていたのではないか。それは麻薬を栽培すれば儲かるからだ。」
「そんな雰囲気の中で、イスラム過激派は以下のように考えていたに違いない。
穀物は安い。そして国際市場からいくらでも買い付けることができる。アフガニスタンは貧しい国なのだから、なにも儲からない小麦などを作る必要はない。麻薬を作って闇で売りさばけば、もっと大きな収入になる。食料は、麻薬を栽培して儲けた金で海外から買えばよい。」
「イスラム過激派には、灌漑施設の建設がアフガニスタンを永遠に貧しい農業国に縛り付けるための行為に思えた。そこに先進国の「偽善」を見た。」
なるほど、物事には様々な側面があるんだなぁ。
グーグルの「空の無線基地局」、アフリカで準備進む まずはケニアの山村地域に4G通信サービス
比嘉 陽子
電力でよく語られる小規模分散型のソリューションは、ネット基地でも同様。都会から離れていてインフラの延長に多大なコストが掛かり、また小規模にポツポツ存在するこれら僻地に住む裨益者数を考えると(とっても少ない!)、従来型の大規模インフラの延長で対応することは、費用対効果が悪すぎて現実的でない。(なので僻地は切り捨てられる。)
Googleの、気球を飛ばして僻地に電波を届ける作戦が気になっていつつも、その詳細を知らなかったのでこの記事、勉強になりました😃
先ずは、地上に基地局を整備、これらの基地局から上空の1つの気球に電波を送る。それを距離の離れた複数の気球に送り、広域通信サービスを実現するのだそう。なるほど。
課題は、気球が風に流されて位置がずれると通信が途切れること。搭載する通信機器は太陽光発電を動力源にするため、年間を通して安定的に十分な太陽光を採光できる気候であること(米国や欧州、中国、南米南部、アフリカの多くの地域では利用できない)。
気球のプラスチック表皮部分が劣化するため、5カ月ごとに1機当たり数万ドル(数百万円)の交換費用がかかるのも課題。このコストは今後削減に向けて開発頑張るしかないんだろうなぁ。
先ずはケニアの山村から。今後もgoogle気球無線基地に要注目🌟
深刻な食糧不足の裏にある“不都合な真実”と“希望” <アフリカン・メドレー> 〈アサヒカメラ〉
比嘉 陽子
モンサントに対する批判と同じ内容に見えるけど、事実と異なる誤解が多いもよう。
ハイブリッド種のメイズ(トウモロコシ)は、効果的な収量増加の為に確かに化学肥料を多く必要とするけれども「肥料が無ければ育たない」わけではなく、育つのは育つ。
マラウイ人は化学肥料に対する政府の補助金にドップリだから口を開けば取り合えず直ぐ肥料が肥料が口癖のように言うだけだから、農民の話は鵜呑みにできない。
「ハイブリッドがマラウイを席巻した結果、在来種はほとんどなくなった。そのため、種を探すことが極めて困難な状況なのだという。」これも、嘘。
人によってはローカル種のメイズを好んで育てている人たちも普通に見かける。ローカル種の方が甘みがあって美味いから。
勿論、化学肥料+ハイブリッド種には収量は劣るが、どちらも肥料無しで育てた場合は恐らくローカル種の方が収量が多い。
「立ち枯れ」とされる写真は、どうやら実がついているように見えるので、あれは乾燥させている時期の写真ではないかな。
化学肥料から有機肥料への回帰も、化学肥料=悪で有機肥料=善みたいなシンプルな対立の話ではなく、土壌内の栄養素をどう補うかという話。
そもそもだけど、トウモロコシの在来種っていう表現が先ず…ん~??という感じで、何か腑に落ちない。元々はヒエやキビなどの雑穀を育てていて、トウモロコシは奴隷貿易時代にアフリカ大陸に持ち込まれたものなのだが…。
「アフリカの呪術師」と全面対決するため、電子マネーを導入した話。
比嘉 陽子
この記事では決済利用の話に絞られてるけど、最後に「銀行業」という単語が出てきたので、マイクロファイナンス的な小規模ローン、マイクロ保険、預金(但し利子無し)に発展していくんだと思う。これって国の規制に大いに左右されるんだけど、モザンビークって(隣国だけど)余り聞いたことないので、どの辺をやるのかちょっと想像はついてない。モザンがアフリカFin Techでニュースに上がったのは、携帯他社キャリア間でも送金が可能になった、位かな。 POS一台の為にバイオマス燃料なりなんなりジェネレーター回すのは相当非効率と思ったけど、氷のビジネスするために冷凍庫を常に稼働させる必要があるのであれば、納得。
ん?そういえば、その"銀行業"のアカウントはどこ?自社オリジナル?なわけはないよね。どこか既にライセンス持ってる銀行か携帯キャリアと連携するのよね。 NECの技術って、アジアの公共バスで採用されてたタッチ式のやつ?いや、そうするとそんな高機能の携帯を持ってない村の人を対象にするならSUICA的なカード発行が必要になってくる。 そもそも携帯キャリアにアカウントを開くには、身分証明書や、一度アカウントを開くために村から出る必要がある。銀行業まで手を伸ばすなら尚更。
個人的には、記事にある"預金"に着目するなら、電子マネーだろうが現金タンス貯金だろうが、インフラにより目減りする自国通貨よりも、モノに変換した方がいいと思う。例えば、家畜。(病気で資産全滅のリスクはあるけど。) あ、でも否定してるわけでは全然なくて、様々な要因が上手く回るように仕組まれた面白いデザインだな、と思う。 ジェトロファはよく、小規模農家の少ない農地面積を占める割合で問題になるけど、柵として利用するためという発想は目から鱗だったし。 モザンではパスタやトマト缶を買う村の人が居るの!?というのは衝撃で(まだちょっと信じられないけど)、購買データは面白いとは思う。
幾つかBoP層の購買データ取り始めてるベンチャーも居るけど、個人的にはこの辺はまだ理解できていない。村の人は基本的に村の外に出ない生活を確かにしているけれど、とは言え大きな買い物の時は村の外に出かける。逆にもっと小さな買い物の時はキオスク(店)にさえ来なくて道端で済ませる。自社の店だけで見るデータでどれくらい分析できるのかは、分析者に左右されそう。
生理用ナプキンが女の子たちの人生を変えている。写真家がマラウイで撮った、未来への一歩(画像)
比嘉 陽子
生理ナプキンプロジェクト、よく見るけど、何を解決するためのプロジェクトなのかイマイチよく分からない。
①女児就学率を上げたいなら、女児の就学率が悪い原因に占める何割が生理ナプキンによる問題なのか突き止めてから実施する方が効果を計る(見せる)意味でも良いと思うし、
②女性の生理中のケア用品の課題を解決したいという事なら、洗濯に石鹸と大量の水が必要になる布ナプキンより、通常の使い捨てナプキンを寄付してやる方が良いのではないかと思う。承知の通り、途上国の村々には水道が無く、毎日の水くみは女性達にとって重労働。且つ、家に石鹸が無い時も多い。石鹸は、現金が入った時に購入できるもの。
このプロジェクトでは③職業訓練の一環で布ナプキンの作り方を教えているのが興味深いが、制作にあたって布ナプキンは内部の給水ポリマーなど特別コストがかかるだろうという事、K2,500(400円)なんて高すぎて当然村で売れる商品でもないし、顧客ターゲットのパイを考えた場合、男女両方が購入するユニフォーム製作などを教えた方がよっぽど良いのではないか…等々。
布ナプキンPJでやりたいことはなんとなく分からんでもないが、どうせ資金を投入するなら他にもっと何かあるんじゃないか、という気持ちは拭えない。。ところで最近、記事をシェアするときに否定的なコメントを書いてしまうことが多いので、次にシェアするときは賛同するような記事を取り上げようと思う。自分の特技は長所や取柄を沢山見つけてしまうところだったハズなので…。否定的な考えを文字に起こすと、なんか自分自身を攻撃しているようで自分がダメージを受けているような気がする。
日本におけるBoPビジネスのブームと現状、BoP1.0からBoP3.0へ(フォーブス ジャパン) - goo ニュース
比嘉 陽子
BoPビジネス2.0とか3.0とか、くだらない。メーカーAがサービス事業者Bや物流企業Cと連携するとか、行政を上手く使うとかNGOを巻き込むとかいったことは、あくまで各企業のビジネス戦略の一部なのであって、「ビジネスの進化形だ」とかそういう話では全然ない。
BoP2.0と3.0のみが持続可能なわけではなく、そもそもどのビジネスも持続可能性と発展を目指しているわけで、社会と環境にどう接するかというのもビジネス戦略の一部。短期的な利益と中長期的な投資の組み合わせも各社の戦略であるに過ぎない。
BoP2.0や3.0では、BoP1.0の時のような明確でわかりやすいメッセージが欠如していて、輪郭がぼやけている。
BoPビジネスのアイディアやコンセプトを学ぶのなら、革新的な発想と視点に鳥肌が立ったBoP1.0だけで十分。どの事業にも教科書は無いので、コンセプトさえ理解できれば、2.0と3.0を勉強しても特に得るものは無いんじゃないだろうか。
人工知能を教師に…発展途上国で進むAIプロジェクト・YaNetu
比嘉 陽子
>アフリカなどの発展途上国は教師の数が少ないだけでなく、教師自身も十分な教育を受けていない場合が多い
まさしくその通りで、この点はすごく問題に感じていた。マラウイでは初等教育が無料化されてから村でも多くの子供たちが小学校に通えるようになったけど、一方で教師の質は落ちた上に1クラス1先生、生徒100人越え学級が普通で多くの子供たちが日本でいう「落ちこぼれ」、教育が実際には身についていない状況に陥っている。学校を建てるだけじゃ問題のほとんどは解決されていないという課題。
一方通行の遠隔教育プログラムは対して身につかず費用対効果から疑問があると感覚的に思っていたけれど、この「人工知能教師AIプロジェクト」はタブレットでインタラクティブ(双方向)な学習が可能になる模様。
え、期待したいこれ…。タブレットが入手可能なのかとか様々課題は想定できるけど、そこをどういう形で乗り越えて村人の手に渡るデザインにすべきなのかが成功の分かれ目になりそう。
干ばつ被害のマラウイで史上最大の緊急食糧支援:時事ドットコム
比嘉 陽子
農村部への交通アクセスは本当に大変。雨季には水の中に埋もれる橋もあり、バイクでも難しいのに特に大量に配給食糧を配る大きな車両が通れるような道なんて。
途上国に旅行で短期滞在すると、「あれ?みんな別に豊かじゃない?」と感じたりする。逆に長期滞在していると、国際機関やNGOが公表してくるストーリーに、「それは違う」とか「キラキラストーリーに仕立て上げたな」と思う節もある。どちらにもダウトがあるし、どちらにもホントがある。
そんなこと言うと実際に途上国に住まなきゃ何も始まらないようにも聞こえるけど、世界に何か少しでも貢献したいと思っている人たち全員がそんなことする必要があるとすると、それって負担が大きすぎる。
結局は、自分が見た・読んだ・聞いた情報の後ろに何があるのか(発信者側の意図もふまえ)考えてみることとか、想像力の問題になるのかなぁ。で、後は自分にできる事にはどんな選択肢があるのかという自問をしてみる次のステップに進んでみること??
アフリカ連合、共通パスポート構想 全54カ国をビザ無しで
比嘉 陽子
ビザが不要でもパスポートを取るのにお金が掛かるのでアフリカに住む人のほとんどがパスポートを持たないことが当然想定されるとしても、格段に越境が容易くなる。
「南アに出稼ぎに行きたいけど渡航費用が無いんだ」と漏らすマラウイの友人たちも出稼ぎに近隣諸国に出やすくなる。そうなると当然、南ア、ボツワナ、ケニア、タンザニア、ウガンダ、ナイジェリアなど一部の裕福な国にアフリカの特に農村部の住民たちが流れ出す。アフリカ大陸は広く人口が多い。一部の都市だけでこのパイを受け止められるはずがない。スラム街が形成されるのは当然の流れで、現段階のアフリカ大陸において人の流れの制限を外すことのメリットが一つも思い浮かばない。
ヒトの流れよりも、モノを流すための物流インフラと情報を流すためのIT並びに電力インフラの整備、同時にITリテラシーの訓練の方が先に行われるべきで、順番は大いに問題になる。
NORMAL
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