【新連載開始!】欧米フードテックの最新潮流を現地から斬る!

2023年7月1日
全体に公開

皆さん、こんにちは。

この度、NewsPicks Topicsの連載オーナー枠を有難く頂くこととなりました、Wildcard Incubator(シリコンバレー、東京)代表マネージングパートナーの熊谷です。

今回は初回ですので、まずはWildcard Incubatorについて簡単にご紹介をさせてください(創業以来、メディア露出を控えてきたせいで、未だにあまり良く知られていないと思いますので)。

Wildcard Incubatorについて

我々は2011年に創業し、シリコンバレーと東京に拠点を置く、日欧米の大手企業×スタートアップの事業共創の実務工程段階のハンズオン支援を主に手掛ける組織です。日米で5,6名のプロフェッショナル・メンバーを中心に精力的に事業を手掛けています。

名前の由来:Wildcard =カードゲームで、万能の効力を持つ、あるいは他の任意のカードの代わりとして使用できる特別なカード。一方で、スポーツでは「敗者復活」的な「下剋上」のチャンスを与えられたチームを称することで知られる。世界のイノベーションから文化的発進まですっかり主役から消えてしまっている日本から再び世界をけん引する創造物を生み出す原動力となりたいとの想いで名付けけられた。テントウムシは「太陽(ゴール)に一歩一歩粛々とひたすら向かっていく」シンボル。

強みとして、シリコンバレーを軸に、欧州のオランダ(なぜオランダかは、別途記事を投稿させて頂く予定です!)やスペイン(こちらも、「Why Spain?」について、記載します!)の現地トップのアクセラやVC、大手ブランド、アカデミアとの強力な連携パートナーを誇ります。

こうして地道に積み重ねてきた現地トップの本流プレーヤーとの信頼関係、私と米国メンバー個々の長年の実業経験(成功<失敗?!)と人的、組織的な関係性を活かすことでWildcard Incubator「ならでは」の付加価値をご提供させて頂いています。

米国シリコンバレー北側に位置するオークランド市にあり、脱炭素やアグリテック等を含むClimate Tech領域(どちらかといえばハードテック、モノづくり系が中心。食や農業分野でも設備型スタートアップにはお勧め)に注力する新興のアクセラ、Port LabsのCo-Working Spaceでの光景。Wildcard Incubatorの米国メンバーも常駐する。同社サイトより転用。

我々と類似すると称されるプレーヤー(例:日米で投資活動を行うVC、アクセラ、大手コンサルファーム)との大きな違いは、我々はファンドは持たず、また多数のメンバーを階層的に抱えない一方、少数精鋭の日米メンバーでクライアント企業と欧米スタートアップや欧米大手ブランド、テック企業との入り口であるマッチングの先にある肝心な事業共創にまで至った段階からさらにその先、実務にまでガッツリ入り込んで泥臭く手を一緒に動かせて頂く点が大きな特徴です

では、注力する産業領域といえば、新設トピックのテーマでお分かりの通り、フードテック、アグリテック(+相関性の高い脱炭素をはじめとするClimate Tech領域)、それにウェルネス・テックと今や一般的に称される分野です

上記は、フードテック、アグリテックを中心とするカバレッジ領域のみ掲載。この他、ウェルネス/ウェルビーイング×テック領域もカバー。私たちの住む「地球」のサステイナビリティ(持続的保全)と共に、私達自身一人一人の生きやすさ「人間の生きやすさのサステイナビリティ」を手助けする領域も強化しつつあります。

本トピックで是非皆様に共有していきたいこと

さて、本稿のトピックはこうした日頃の筆者と仲間とのシリコンバレー(並びに国内)での実務を通してしか感じられない「肌感覚的な視点」を大切に、前述の各領域でご活躍をされる読者層の皆様を主な対象に、以下の視点と切り口を大切に寄稿をして行きたい考えです:

「現地速報」的なものではなく(なぜなら、海外の最新フードテックトレンドを速報的に伝える国内メディアは既に存在するから)、シリコンバレー現地での実務をこなして初めて感じ得られる「生の苦労話」、現地市場の声(消費者、空気感)、テクノロジーやサービス開発者が日頃直面する課題をピックアップ、検証する内容。

★  読者の皆様が「何度も読み返したい」ような「レファレンス」的なトピック。実務関係者(「フードテック」「アグリテック」「脱炭素/気候テック」をお仕事上の課題テーマとされる事業会社や起業家、スタートアップの方々)が、ふとした時に読み返したくなるような、「ちょっとしたヒント」が見つかる内容

★  【※一番心がけたい内容】今の欧米中心のフードテック革命の世界潮流の中で、日本の食文化の知恵が海を越えて活かせる土壌と可能性を示唆(これは、ここ数年日本で巻き起こるフードテック革命の主流は欧米先端トレンドの「受け売り」ばかりに感じてしまうことが多いと感じるからです)

ロサンゼルス及びその近郊都市にしか未だに展開していない、全米でただ一つ飛び抜けた「超」高級オーガニックスーパー店「Erwhon Markets」。ここでは米国生まれの"オーガニック"納豆がひと缶5,000円で売られている。あるいは静岡茶が1ケースで約1万円で販売されていたり・・・。世界中のフードスタートアップにとっての、“フード・エバンジェリストの集う”いわば「実験場」的な小売り店である。本件のコラムも執筆予定だが、このいかにも南カリフォルニア的なHipなお店が、1960年代の設立当初は日系移民夫婦が創業した小さなナチュラル食品ストアが源流なのだ。2022年筆者撮影。

最後に

まずは毎隔週に1回の頻度でこれからアップしていく予定です。

皆様には、通勤途中の電車や移動中のタクシーの中で(*ただし、ご自身が運転中はご法度!)、1分でも目を通して頂くことで何かちょっとした「痒い所に手が届く」お仕事上でのタスクのアイディアや課題に対するお気づき、その日の会合のネタの閃きに繋がるような「実務者向け」トピックとなれば嬉しい限りです。

<*Wildcard IncubatorのTwitterはこちらです。日欧米中継型のカンファレンスや海外有識者の来日時の行事、国内外の各種企画の告知をさせて頂いていますので、是非こちらもフォローお願いします!>

(カバー画像:筆者がロサンジェルスのオーガニックスーパー「Bristol Farms」マンハッタンビーチ店内で撮影。)

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