新規事業家の、未来をつくるメモ
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2023/08/24
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30年あまり新規事業一筋できた新規事業家が、日々の起業、新規事業活動の現場で起きたナマの出来事から配信。そのとき、何が起こり、何を思い、何を学んだのか。理屈や理論からではない、海外事例やコンサル事例からではない、目の前の今のナマの現場からの学びに特化。起業、新規事業に携わる人はもちろん、変化の激しい...
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30年あまり新規事業一筋できた新規事業家が、日々の起業、新規事業活動の現場で起きたナマの出来事から配信。そのとき、何が起こり、何を思い、何を学んだのか。理屈や理論からではない、海外事例やコンサル事例からではない、目の前の今のナマの現場からの学びに特化。起業、新規事業に携わる人はもちろん、変化の激しい時代の波を乗り越えていく本業の方にも、未来をつくる気づきと心得のメモ、毎週、お届けですっ!
顧客への熱・後編
前回、「顧客への熱・前編」では、組織に蔓延し始めていた「顧客への関心の希薄化」について書かせてもらいました。
相談主のスタートアップA社は、とある業界に根深く残る問題に果敢に立ち向かい、そして見事に突破口を突破して邁進中、視界は良好、狙い通りの資金調達も完了、まさに急激な成長を謳歌していたさなかでの相談でした。
今回、「顧客への熱・後編」では、顧客に対する誠実な興味を失わないことの大事さをあらためて実感したA社が、どうやって顧客解像度を上げ、顧客に向き合っていくのかについてのやり取りをお届けします。
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守屋:顧客への熱を失わない大事さは分かってもらえたとして、でも、ただやみくもに顧客を知ろうとしても、うまくいかないよね?
顧客への熱・前編
成長著しいスタートアップA社との久しぶりの打合せ。
とある業界に根深く残る問題に果敢に立ち向かい、そして見事に突破口を突破して邁進し始めたはず。視界は良好で、狙い通りの資金調達も完了。まさに、試行錯誤ののちの急成長という状況のはず。
が、わざわざ連絡をくれたのには、やはり訳がありました。話をしてみると、そこには「いつか見た景色」が広がっていました。
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A社代表:以前、守屋さんが、「成長は『すべてを癒す』ではなく『すべてを隠す』だったりすることもある」って投稿をされてたじゃないですか。なんか、もしかしたら自分たち自身が、まさにそうなってるんじゃないか、ってな気がして。それで、ちょっと相談に乗っていただきたくて…。
新規事業版「 7つの大罪」
新規事業の成功に向けた指南書には、数多くの理論や手法、テクニックが紹介されていると思います。そのどれもが正しくて、新規事業の先達がまとめたノウハウは、事業を生み出す過程の至る所で役に立つことは間違いないと思います。
ただ、そうだとしても、新規事業を生み出すにあたっての起点の起点、マスターリソースは自らの意志であり、事業の成功を左右する大事な要諦はテクニックにあらず、自らの姿勢、在り方だと思っています。
なぜなら新規事業は否定と失敗の連続で、普通の人が10回失敗したら諦めてしまうものを、それでもその10回を糧に11回目に挑戦できる粘り強さが、成功への道を切り拓くもっとも確からしい切り札だからです。テクニカルなことは、その事業に対して本気で立ち向かう覚悟があったうえで、その根っこがあってこそ、初めて生きてくる、のです。
オートリバースファクトリー
以前、「ほぼ、ドラえもん」というタイトルの投稿をさせてもらいました。「これは、ほぼ、ドラえもんなんじゃないか!」と守屋が思っている「モノづくりスタートアップ」を3社、紹介させてもらったのです。
1つ目は「難聴の方でも普通の音量でテレビの音がクッキリ聴こえるスピーカー」、2つ目は「ふだんは堅いのに転んだときだけグニャっと柔らかくなる床」、そして3つ目は「近視も遠視も老眼も乱視もすべてOKのオートフォーカス眼鏡」でした。
どれもこれも、「そりゃ、そーゆーの、あったらイイよね。でも無いよね」ってヤツなのですが、それが、なんと実在しているのです。しかもコンセプトではなく、「完成度の高い製品」として販売されているのです。
「うちは中小企業だから、新規事業なんて生み出せないんですよ」という嘆き節。
中小企業の新規事業担当者の方々が集まる場に混ぜていただく機会があるのですが、その時に、よく聞くなぁ、という「定番の会話」があります。「うちは中小企業だから、新規事業なんて生み出せないんですよ」ってな嘆き節です。
なんで生み出せないのかを聞くと、「うちは中小企業だから、スタートアップみたいな新しいことは、よくわかんないんですよ」とか、「うちは中小企業だから、大企業と違って無名で体力無いし、新しいことやる余裕なんてないんですよ」ってな回答。
うーん。その回答自体が、間違ってる気がします。
悲観したくなる気持ちは分かります。比べたくなる気持ちも分かります。噓を言っているわけではなく、事実を言っていたりもするんだと思います。でも、理由をそこに求めちゃうと、生めるものも生めなくなっちゃうと思うのです。
大きな問い
大企業に入社すると、「経営における大きな問いを自ら立てる」という機会のないまま過ごす時間帯が、しばらく続いてしまうのではないでしょうか?
たとえば、トヨタ自動車に入社した人は、「トヨタが車を作って売る会社だ」ということを知らずに入社してしまった人はほぼいなくて、大前提、車に関わる仕事をするんだろうなぁ、と思って入社しているのではないかと思います。
同様に、工場に配属になれば車を作るんだろうなぁ、と。それがレクサスの工場であれば車種はレクサスなんだろうなぁ、と。そこでエンジンを組み付ける業務に就いたとしたら日々、エンジンを組み付けるんだろうなぁ、と。
そしてそこには、「正しいエンジンの組み付け方」があって、組み付けの手順も、組み付け後の確認事項も、組み付けのための道具の使い方もすべてキッチリ決まっていて、それを覚えて身に付け、間違いなく遂行することが当たり前に重要なのではないかと。(実際のエンジンの組み付けは専用の電動工具を使っておこない、締め付け力が自動で記録されるなど徹底した管理がおこなわれている)
毎年6月30日は、50%の日
毎年、1月17日は「5%の日」、2月4日は「10%の日」で、11月23日は「残10%の日」です。そして、明日、6月30日は「50%の日」だったりします。
このスーパーの特売日のような「〇%の日」とは何のことなのかというと、「1年365日を100%として換算すると、▲月△日は年初から数えて〇%消化済みに相当する」ということを伝えています。
つまり、6月30日は「50%の日」なので、2023年の年初に立てた目標があるとしたら、6月30日は「目標は半ば達成しているはずの日」ということになります。
果たして、みなさん、そうなっているでしょうか?
ちなみに、昨年の11月23日には「残10%の日」を投稿しました。
「新規事業を必ず生み出す経営」出版舞台裏
「新規事業を生み出す経営」の出版から2ヶ月あまりが経ちました。ありがたいことに、発売前ベストセラーカテゴリ1位、販売5日で重版決定、その後もたびたびカテゴリ1位返り咲き、Amazonレビュー4.9など、本当に感謝、深謝です。
書籍に「たくさんの付箋を貼って読んでいます!」と写真を送ってくれた方、「事業を生み出すための一歩目を踏み出しましたっ!」となんと「動画」でメッセージを届けてくれた方など、日々届くメッセージ、本当に励みになります。
そういったご連絡をいただくなかで、じつは、たび重なっていただく質問があります。「なぜ、14,850円という値付けにしたのか」です。そうですよね、そこ、聞きたくなりますよね。ww
新規事業のメンタリングに関する3つの問いと答え
新規事業をたくさん生み出すには、新規事業を生み出す人だけでなく、「生み出す人を支援する人」も必要です。たとえば、起業家や新規事業家に伴走する「メンター」です。
政府が掲げるスタートアップ育成政策にも、「メンターによる支援の拡大」が謳われており、そういった流れからか、先日も「メンターになりたいと思っているのですが・・・」と、いくつかの質問をもらいました。そもそも守屋はメンター足り得ているのか!?、という話もあるのですが、それでも聞いてもらえたので自分なりの考えを伝えてみました。
そんなことがあり思い返してみたら、「同じようなこと、前にも聞かれたな。よく聞かれること、3つくらいあるな」と思ったので、自分自身への整理の意味も込めてまとめてみました。
サプライヤー交渉術
事業を開始したばかりは、よほどの事由がない限り、売上げはほぼない状態だと思います。だから、売上げをどう作っていくかにフォーカスしがちだし、アタマの中は販売のことでいっぱいになってしまいます。もちろんそれいいと思うし、売上がなきゃ始まらないよね、ということは正しいです。ただ、いくぶんなりとも販売が軌道に乗って来たら、「調達」のことも販売と同様か、ときにはそれ以上に考える必要があるのです。「資金の調達」ではなくて、「材料や商品の調達(仕入れ)」の方です。なぜなら、販売と調達は表裏一体だからです。
そこで、今回は調達(サプライヤー)について書いていこうと思っています。
最初のサプライヤーは創業仲間
事業の開始当初は、販売力がないので調達力も弱い状態です。「勝ち筋」が定まっていない段階なので、発注が不安定だからです。
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