今の日中の若者は似ているのか
おはようございます!NewsPicks編集部インターンの水野です。
前回は宇津木さんが、サウナについて話してくださいました。
自分はまだサウナに入ったことがないので、一度行ってみようと思いました。
さて、今回は中国版Tiktokで見つけた動画について紹介したいと思います。
内容は「今の中国と日本の若者は性格が似ている」というものです。
中国の30年先を走る日本?
動画では日本の経験した経済現象は中国も大体30年後に経験することになると言っています。
確かに高度経済成長や製造業の発達、三種の神器の出現、不動産バブル、アメリカとの貿易摩擦などは日本も中国も経験しているものです。
更に動画では日本人を三つの世代に分け、中国の各世代に対応させています。
1つ目は戦後の復興期に日本の高度経済成長を作り上げた世代で、同時に経済成長の恩恵を最も受けた世代でもあります。
この世代からは生産資源をいち早く手に入れた多くの起業家が生まれました。性格は明るく楽観的で、挑戦心があるとされています。
2つ目はバブル期の世代で、高度経済成長の末期・日本経済が頂点に達した時代を生きた人々です。
この世代は不幸なことに生産資源がすでに上の世代に分割されているため、起業して一発当てることは困難になりました。
幸いなことに好景気にあっため労働需要が旺盛で、ためしっかり働きさえすればより良い生活が保証されていました。
そのため性格は向上心に満ちあふれており、残業文化が生まれたといいます。
3つ目がバブル崩壊後を青年期に経験した世代で、製造業が東南アジアや中国に移転して衰退してゆく日本を目にしてきた世代でもあります。
就職氷河期や上の詰まりによる昇進機会の減少を経験し、努力が必ず報われるわけではないことを思い知ったため「低欲望」モードになっているといいます。
以前、黄さんが「内卷」というテーマで記事を書いてくださりましたが、まさに今の中国の若者もこのような局面にあります。
コメント欄では90年代生まれが苦しさを訴える
「90年代生まれが一番苦労しているね、80年代生まれは不動産バブルで一儲けし、2000年後に生まれた若者はそもそも家を持つ必要がない。」
「それは必要がないのではなく単に買えないだけだよ笑」
「2000年後に生まれた若者の大多数は親に買ってもらってるよ。」
「え、大多数だって?」
「90年代生まれは本当にかわいそう、生産資源もほぼ残ってない上に労働力だけ搾取されて日々の生活でいっぱいなんだから。」
「2000年代生まれも同じだよ。大学入ってからずっとコロナ。」
「2000年代生まれは親が70年代生まれだろ、貯蓄がたくさんあるんだから慌てなくてもいい。」
「一番ひどいのは農村から出てきた95~00年生まれの人たちで、親の貯蓄もない上に大都市に溶け込むのも一苦労だし。」
「人口ボーナスはただじゃないんだ、いつかは返さないといけない。」
「ボーナスは資本家のもので労働者とは関係ないよ、資本家のボーナスは労働者の”内卷”だから。」
「そうだね、高齢化がどんどん進んでる。」
個人的な考察
日本と中国の若者がともに「低欲望」である傾向は確かだと思います。しかし原因は若干違う気がしています。
日本は長年の不景気や平均年収が下がり続ける中で若者が自己防衛的に低欲望になっていますが、これはまだ(減速はしているものの)経済成長を続けている中国にはあてはまりません。
中国の場合は人口の多さや、富の分配が上手く機能しなかったことによる競争激化が若者のやる気を削いでいる気がします。
東アジアの国は一般的に競争社会であり、受験から就職まで常に周りとの比較がつきまといます。
これは人口の多さと急激な経済成長、及び勤勉な国民性が原因なのではないかと思います。
急激な経済成長を経て一部の資本家が経済を支配した社会では労働人口が多ければ多いほど競争が激化します。
中でも、中国は成長速度でも人口数でも過去に類を見ないレベルです。
そういった意味で中国における若者の結婚・出世を諦める「寝そべり主義」は日本の若者以上に酷く、少子化の加速と経済成長の停滞を伴う負のスパイラルを引き起こしそうです。
中国政府が大企業を潰し始めたり、「共同富裕」を唱え始めたりした背景として、こうした若者の意識を変える思いもあるのではないかと思います。
更に面白いことに中国人の多くは日本の若者をやる気のない世代として「平成废宅」みたいなあだ名を付けたりしています。
しかし日本で生活している身として少し実態とかけ離れている気もします。
おそらく中国でゆとり教育の悪い側面だけが強調されがちなことも影響してそうです。
いずれにせよ2000年代生まれとして、もっと頑張らないといけないなと思わせられた動画でした。
皆さんは最近の若者がどのように見えますか?
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