ランチを「映え」で選ぶZ世代
こんにちは!NewsPicks編成チーム・インターンのキンキョンジです!
ふだんは、上智大学で国際政治の勉強をしています。
前回は、高崎さんが「フィリピン」の魅力を面白い視点でたくさん語ってくれました!
記事を読むだけでフィリピン気分を味うことができます!読まれていない方はぜひご覧ください!
今回は、「Z世代の選択基準が変わってきている」ということについて、お話しようと思います。
みなさんはランチのお店を選ぶとき、どのようなアプリやツールを使っていますか?
食べログ、Google Map、雑誌、人によってさまざまでしょう。
僕の周りでは「Instagram」を使っている友達が多いように感じます。果たして、それはどのような点を重視しているのでしょうか?
「インスタ最優先」のZ世代
私ごとながら、最近よく思うことがあります。
それは、Z世代が「インスタ映え」を最優先に考えて行動しているということです。
旅行に行って「思い出の写真」を載せる。これが通常の流れでしょう。
しかし、いまは「映える」からその場所に行き写真を撮る。つまり、手段と目的が反転しているのです。
僕が大学に入学して、先輩たちの「インスタの充実度がやばい!」ということに焦りを感じました。
僕が思う「やばい」とは、ひとことで言うと「おしゃれ」のことを指します。
旅行やカフェ、趣味や友達との思い出──。「充実しているな」と思える写真が数多く並んでいます。
僕自身、いままでインスタでの投稿が少なく、あまり利用していませんでした。しかし、周りの大学生を見てみると、インスタでのコミュニケーションや投稿を非常に楽しんでいるようにみえます。
サイバーエージェント次世代生活研究所が発表した「Z世代のSNS利用率」によると、Z世代が最も利用しているSNSはInstagram(75.6%)という結果がでています。
スタバは「味重視」か
最近、Z世代が旅行やデート、友達との遊びでどこにいくか決める際「映えスポット」と呼ばれるものを探します。
「映えスポット」とは インスタグラムで人気のフォトジェニックな場所のことを指します。 人気の場所で写真や動画を撮ることによりたくさんの「いいね!」をもらうことができる場所です。
友達のインスタをのぞいてみると、かなりの割合でスタバのドリンクを投稿しています。
ここまで多いと「インスタに載せたいがために、スタバを選んでいるのではないか?」と考えるようになりました。
「おしゃれ」かどうか、「インスタに載せたい」かどうか──。
Z世代は「味」よりも「見た目」を重視している人が多いように感じます。
僕は「映えスポット」という言葉に少し疑問を持っています。
というのも、僕はこれまでにこんな友達に出会ってきました。
📷 どこへ行ってもインスタに投稿する友達
🛩 旅行では写真を撮ることに精一杯な友達
🍳 味よりも「映えるか」で飲食店を選ぶ友達
「映える」写真を載せる。そのことで生まれる「いいね」を見て承認欲求が満たされる。
「映えるから」という理由で旅行先を選んだり、旅行での時間を写真撮影に使ったりするのは、インスタで他人に見せるための意思決定。
つまり、自分視点ではなく、他人の視線による意思決定なのではと感じています。
Mix Bloomの研究によると、ソーシャルメディアの人生における利用時間は6年8カ月というデータがでています。
「いいね」をもらうため、人によく見られるため。この承認欲求を満たすための6年8ヶ月は本当に充実しているのでしょうか?
「マズロー」から見るZ世代
「マズローの欲求5段階説」とは、人間の欲求を5つの階層に分け説明した心理学理論です。 生理的欲求・安全の欲求・社会的欲求・承認欲求・自己実現の欲求の5つがあり、最下層の生理的欲求から満たされるという特徴があります。
もし、Z世代の「承認欲求」が膨張し続けてしまうと、次の「自己実現」というステップに進めなくなってしまうのではないでしょうか。
「自己実現」は、「将来の夢」や「やりたいこと」と言い換えることができます。
最近、なんだか「夢がない」「自分が何をやりたいのかわからない」「自分らしさって何?」という記事が多いのは、若者が彷徨っていることを強く表しているように感じます。
情報があふれる社会で、その流れについていくことに必死なZ世代。
「将来何がしたい?」
「どういうところが自分らしさだと思う?」
この質問に答えられるZ世代がどれだけいるのでしょうか。
SNSの普及により「他人にどう思われるか」ということを過剰に気にする体質になっていまったZ世代。
そのうちの1人である僕自身も、ちゃんと答えられるか心配なほどです。
「目に見えないもの」を大切に
心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ。
僕が大好きな『星の王子さま』の言葉です。
Z世代は「映え」や「いいね」といった「目に見えるもの」で自分を価値づけようとしています。
しかしほんとうに必要なのは、大切な人と過ごす時間のような「目に見えないもの」ではないのでしょうか。
今回の執筆を通して、「選択するときの優先度」を改めて感じることができました。
みなさんは「承認欲求」や「ものごとの選択基準」についてどう感じましたか?ピックやコメント欄でご意見お待ちしております!
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