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銀座に「ハイライン」式の空中遊歩道が誕生へ、車優先インフラに変化
重松 健Laguarda.Low Architects 共同代表
日本におけるウォーカブルな街づくりの象徴として、このKK線の公園化は象徴的なものになると思います。
都市を俯瞰する視点で歩ける空間は、稀有で魅力的な特別体験になるかと思います。(将来的には、このネットワークが延伸していって緑のループが完成することを楽しみにしています。#東京G-LINE構想)
ただ、対比としてニューヨークのハイラインが良く取り上げられますが、スケールも文脈も周辺環境も全く異なりますので、別物としてここならではの環境が整備されていくものになるかと思います。
このクルマよりも歩行者空間を優先する動きは世界中のトレンドです。これまでは産業効率主義で都市が形成されていて、どれだけ効率よく人や物資をA地点からB地点に移動させるかが最重要視されて来ましたが、都市のQOLを考えた際に、建物以外の都市空間の大半をクルマに占拠させずに。もっと人に解放して、歩きやすいだけでなく、広場をつくったり、溜まり空間を上手く形成して都市空間を人々のQOLを高める空間として捉え直そうという動きです。
一つ気になるのは、最近流行り言葉のように「ウォーカブル」という言葉を良く耳にするようになりましたが、本質は歩きやすいように歩道を広げましょう、という話ではなく、クルマで通過してしまわないで、色々な魅力や出会いがあって、歩きたくなる街をつくりましょう、というのがウォーカブルの本質だと思いますので、単に車道を一車線減らしましょうという議論に留まらないように気をつける必要があると思います。
都市空間を白紙から捉え直し、様々な魅力的な空間をつくり、そこをどう歩行者、自転車、公共交通、クルマで再配分するか。
つまりは、部分的な話でなく、ネットワークとしてどのように公共交通を充実させたり、人々が自転車に乗りたくなるような自転車専用道を整備したり、その分クルマの絶対量を減らし、歩行者空間、溜まり空間を充実させるかという、俯瞰的なマスタープランも同時に重要になるかと思います。
都市を歩いて20分〜30分以内くらいのエリアで捉え直して、そこをどのように歩きたくなるような都市空間になるかをデザインし、その機能を実現させるための物流も含めた総合プランを形成していくかが本当のウォーカブルな街づくりであり、その点では大阪なんば駅前広場は凄く良く考えられているかと思います。
都心の緑、3区で6万平方メートル増加 再開発、生物多様性にも配慮
重松 健Laguarda.Low Architects 共同代表
緑化地域が増えることは地球のためもですが、人々のQOLを高める上でも重要なことだと思います。特に単に緑化でなく、こう言った栽培など地域コミュニティにもこう件しつつ、自然と直に触れる場が増えることは都市の質をより高めるかと思います。
ただ、一貫して考えるのはそのコストを賄うのに「床」のボーナスしかないこと。例えば、木一本一本が、緑地面積が、CO2削減にどれくらい貢献して、排水にどれくらい貢献して、植物教育への貢献、などを定量的に評価して、その経済効果を示すことによって、色々な投資を生みやすくなるかもしれませんし、それによって行政サービスのコストが減るのであれば、その分を一定期間固定資産税免除等、やり方の幅が増える可能性があるかと思います。
※ニューヨークのツリーマップ
全ての木の経済指標が明示されている。
https://tree-map.nycgovparks.org
もしくはサステイナブル系のベンチャーに実験場として開放する緑地という考え方も、何か新しいモデルが築けるかもしれません。
行政手続きを超えた新しい組み合わせに多くのヒントがありそうです。
”巨大タワマン”の乱立で「東京タワー」がどこからも見えなくなる…!港区「最後の聖域」で繰り広げられる「仁義なき”眺望”決戦」
重松 健Laguarda.Low Architects 共同代表
敢えて建物を建てないで街の付加価値を高めるという方法もあるかと思います。ただそのためには、行政がそう言ったマスタープランを明確に示し、単に東京タワーが見えるという話でなく、芝公園を中心に公共空間の魅力を高め、その周辺の不動産の付加価値を高め、多くの固定資産税を得るというスキームを作る必要があります。
アメリカではTIFという仕組みがあり、その公共空間を整備する際に、予想される将来の固定資産税の上がり幅を元に債券を発券でき、その資金を元に公共整備を整備します。そう言った新しい行政の仕組みを整備することによって、床だけに頼らない新しい魅力的な都市が創りやすくなるかと思います。
ただ、東京の都心(湾岸でなく)は一般的にもっと住宅を増やして住民を増やした方が賑わい、カルチャーが創りやすいと思います。
築地市場跡地に5万人規模スタジアム建設へ 事業者は三井不動産など
重松 健Laguarda.Low Architects 共同代表
遂に動き出す築地跡地の開発。確実に新しい東京の玄関口の一つとなると思います。ただその立地のポテンシャルを最大化するためには、この築地をハブに都市の(観光でなく)公共交通としての舟運ネットワークをどう東京全体で組めるかが肝だと思っています。今のパースでは、舟運のハブとその周辺のワクワクする環境の描写がイマイチ見えませが、今後深掘りされていく事を楽しみにしています。
因みに参考までに以前投稿した東京の舟運マップとブログのリンクを以下に貼ります。
https://x.com/inspiring_dots/status/1757380888696901937?s=46&t=aqttpp3XCKr-8dKbeNSQJA
https://note.com/inspiringdots/n/n7db3f68236df
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渋谷はもう「若者の街」じゃない…イケてた街が「楽しくなくなった」納得の理由
サウジが目指す未来都市「NEOM」、皇太子肝いりの計画を縮小
重松 健Laguarda.Low Architects 共同代表
The LINEプロジェクトはドバイが高さで世界一ならサウジは長さで世界一をとると、幅200m x 高さ500m x 長さ170kmというぶっ飛んだ複合開発プロジェクトです。海外の投資や人材を引き込むための装置であり、実はNEOMという巨大プロジェクトの一部でしかありません。
今回はThe Lineの第一期において想定人口が150万人から30万人になるということですが、彼らは2030年までに国全体として3,600万人を5,000〜6,000万人にするという大きなミッションを掲げていまして、今回はその微調整にしか過ぎないようにも見えます。
因みにドバイの縦に対抗して、サウジでは横にしたと言いますが、高さ500mもあるので、日本のどのビルよりも高いです。
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重松 健Laguarda.Low Architects 共同代表
情報を統合するのは素晴らしいと思いますが、もう少しUX/UIが良くなるとより使われやすくなると思います。情報の質と量と同じくらいデザインも重要視するべきかと思います。
別にニューヨークが全ていい訳じゃないですが、ニューヨークは市が情報を公開する事が義務付けられていて、街中にある街路樹一本一本の環境貢献により経済価値から全ての交差点での事故の情報が一目で分かるようになっています。UXがスムーズで簡単に必要な情報を見つけられます。
https://tree-map.nycgovparks.org/tree-map/
https://vzv.nyc
住宅ローンを「急いで繰り上げ返済」してはいけない…マイナス金利解除の今こそ知るべき"家買いの新常識"
重松 健Laguarda.Low Architects 共同代表
金利が低いままあまり変動していないのであれば、急いで繰上げ返済する必要はないですよね。とにかく日本の低金利は住宅購入においてはかなり恵まれています。アメリカの金利は今7.5%です。
ただ、一般的な住宅購入の議論として日米で違いを感じるのは、日本は一度買ったらフル返済までローンを払う事を前提としている場合が多いのに対して、アメリカではライフステージに合わせた買い替えや人へ賃貸する投資物件と考えているので、判断指標が色々と異なっている気がします。例えば、その物件を買いかどうか、ローンの形態をどうするか考える際に、ローンの月々の支払いが周辺の賃貸マーケットよりも安ければ買いだし、高ければ買わない、という事を最初に考えたりします。
年収1000万の裏には毎月残業100時間越え?「時間外労働の上限規制」で工事現場に欠かせないセコカンの未来は【建設業の2024年問題】
重松 健Laguarda.Low Architects 共同代表
ただでさえ人手不足と言っている状況において働き方改革、残業規制だけを行って、目の前の数字だけを適正のように見せる事に注力して、本質的な効率化、DXは中々浸透していないという状況は、様々な事業を困難にし、必要以上に費用の高騰を生む捻れた環境をつくっているのではないかという違和感はあります。
もちろん適正な労働環境をつくる事は大事ですが、それは見た目の労働時間を操作する事でなく、様々な効率化や許認可手続の簡素化、自動化、規制緩和、移民の受け入れ問題等、多方面をセットで考える必要があるかと思います。
建築費は現在これまで最大に高騰していて、その大きな理由の一つが人手不足と働き方改革による工期の長期化です。値段の問題だけでなく、物理的に今の再開発ブームの需要をこなすだけの人材が足りてない状況かと思われ、このままだと様々な開発が頓挫する恐れすらあると言われています。
この人手不足に対する抜本的な改革が今一番求められているかと思います。
「新宿で1番高いビル」が着工 地上48階・高さ約260mで都庁抜く 小田急電鉄・東京メトロの再開発事業
重松 健Laguarda.Low Architects 共同代表
この開発の詳細は分かりませんが、タワーの話よりも足元がどの様な環境になるかが楽しみです。
新宿駅は世界最大の乗降客数(360万人/日)を誇る新宿駅。その周りにはビジネス街の西口、歌舞伎町などのコアな繁華街の東口、コマーシャルゾーンの南口など様々な異なる性格を持つ街が広がっています。一歩裏に入ると思い出横丁のようなディープな街区も。
駅はこれまではそれらを分断するように位置付けられていましたが、今後は逆に駅がその全ての街区を繋ぐ中心的な役割が求めらるるようになりそうです。
駅が単なる鉄道の結節点でなく、街の玄関口としての公共空間的役割を再度獲得する事が重要かと思います。
トヨタ、品川駅前に東京本社移転へ-事業費2400億円の京急のビル
重松 健Laguarda.Low Architects 共同代表
品川駅の裏に広がる天王洲と芝浦運河。ここをものづくりのスタートアップ/イノベーション特区にするという「芝浦臨海構想(東京B-Line)」にとってトヨタの本社移転はより説得力が増しそうです。
この倉庫街にはNTTやSONYといった大企業から海洋大や東工大といった研究機関があり、そこと連携しながら、この独特な環境下で倉庫街をスタートアップのものづくり工場に変えていければ、非常に面白いカルチャーを計せしていくことができると思います。
再開発で出来た綺麗な高層ビルに、オシャレなインキュベーションオフィスができるのもいいですが、ものづくり系にとっては、こう言った地べたでの焦げ臭い匂いが水平に広がっている方が、ワクワクする人を多く巻き込めるかと思います。
バブルの象徴、狂乱のディスコ「ジュリアナ東京」跡地はどうなった? かつての倉庫街に押し寄せる巨額の投資マネー
重松 健Laguarda.Low Architects 共同代表
ここは個人的には「ものづくりイノベーション特区」になるべきだと思っています。NTTやソニーもあり、東京海洋大学から東工大まであり、そこにものづくりしたくなる様な倉庫街が広がっている。芝浦から天王洲までいい感じの運河が広がりインスレーションが沸く環境。
ITもいいですが、それは渋谷や六本木の方が相性が良さそうで、日本の得意分野である「ものづくり」にもう一度焦点を当てて「ものづくり」に特化したスタートアップ拠点を、この芝浦の湾岸に創れたら面白いと思っています。
例えばここがイノベーション特区になり、この区域内であれば自動運転やドローン等が実験し放題であれば、世界中のスタートアップですら集められるかもしれません。
高層タワーのかっこいいシェアオフィスである必要はなく、ストリートレベルで色々な人々がものづくりをしている姿を見れるだけで、刺激を受けてスタートアップカルチャーを波及させられる可能性もあると思います。
NORMAL
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