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日本各地にモスク計画続々、資金集めにSNS イスラム教徒、相互扶助の精神は国境を越える
共同通信
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
日本でモスクができたのは、一番古いのは1935年の神戸モスクですが、増えだしたのは2000年を過ぎてからです。  今では、200カ所くらいはモスク、というか礼拝の場が全国にあります。  その大部分は、賃貸アパートの1室だったり、郊外のプレハブだったりします。  日本に住むムスリムが10万人以下でその半分以上が技能実習生や留学生といった、数年しか日本に住まない人たちであった頃は、そういうかたちで場所を確保するのがせいぜいでした。 日本にできるモスクは、日本のムスリム人口とその在留形態を反映します。  近年の傾向は、永住化により、数階建ての持ちビルといった恒久的な比較的大きな施設になってきている、ということが1つです。  それから、2010年くらいまでは、パキスタン人がもっとも多くモスクを建てていましたが、近年はインドネシア人主導が増えてきました。  日本に住むムスリムの半分以上、だいたい6割くらいはインドネシア人です。  次に多いのはバングラデシュ人ですが、インドネシア人に比べるとまだ永住者は少ないです。 現在建設中で一番大きいのは、御徒町にできる10階建ての「東京セントラルモスク」でしょう。ここは、スリランカ人主導です。  宗教施設に寄進する、というのは、日本人はあまりやらなくなりましたが、ムスリム社会では、これが個人の社会的成功を誇示し、名士として認められるための最も有効な方法です。
国立大の財務状況「もう限界です」 国大協が異例の声明
毎日新聞
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
国公立大学だけではなく、国公立の博物館・美術館や図書館、スポーツ施設などもそうですが、予算の柔軟性がないのですよね。 現在、財務状況が厳しいといっている直接の原因は、光熱費の値上がりと為替相場です。  電気代が上がったから、為替相場の値上がりによって海外から購入している器具や消耗品が値上がりしたから急遽補正予算をつけてほしい、と大学が文部科学省に求めても、そんなに迅速に動けないし、補正予算がつくとしても何か月も先の話です。 公共機関の次年度予算請求というのは、前年度の予算で何にいくらかかった、というのが主な根拠になります。  来年度は原油価格が上がって円安になるからその分予算を10%増やしてほしいと請求しても、根拠の提示を求められます。為替相場の絶対的根拠などありません。 東京大学の予算は毎年2500億円程度ですが、これはほぼ一定です。  なお、国立大学全体への交付金は年間1兆円程度、私立大学全体への交付金は年間3000億円程度です。  全国に600ほどある私立大学のほとんどを潰してその3000億円を86の公立大学で分け合ってもたかが知れています。  私立大学というのは、大部分が低コストなのです。  国立大学は、理工系の研究にどうしても数十~数百億円の研究費がかかります。  一方、一部の勝ち組私立大学(私立大学の中でもほんの一部ですが)は、柔軟な予算編成が可能です。運用資産があるからです。  慶應義塾大学だと、運用資産は2100億円、運用利回りは年率2.5%程度です。2023年度は配当益収入だけでも85億円ありました。光熱費が上がったなら、そこから充当すればいいことです。 それでは、国公立大学も資産運用して予算をふやせばいいのではないか、というと、そういう使途目的で国や県から交付されている予算ではないので、勝手にそういうことはできません。  国や県の役所の承認を得て資産運用に乗り出すこともできなくはないですが、税金や授業料から出た金で大学が資産運用する、ということについて、世論にも賛否があるでしょう。 国公立大学の裁量内で、すぐにできる予算確保の方法は、授業料の値上げくらいです。 大学基金、リスク資産運用に挑む 東京大学は280億円 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB185KR0Y3A211C2000000/
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【直言】日本の「おもてなし」には海外人材が必要だ
NewsPicks編集部
クルド人、なぜ解体の仕事に就いている?肉体労働を支える「クルド飯」を食べながら聞いてみた。始まりは30年前の川口に
47NEWS
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
1950年代の在日韓国・朝鮮人も、屑鉄回収から始めて、資本を蓄え、パチンコ店を開業していきました。 「法務省調査によれば59年の在日人口60万7千人。有職者が14万9千人(全体の24.5%)である。うち古物屑鉄商が1万3千人で有職者全体の9.0%。実感的には働いている在日韓国朝鮮人の10人に1人が古物屑鉄商と見られる」 https://steelstory.jp/korean_ironscrap/ 日本に限らず、世界中を見ても、廃品回収、金属回収などを担っているのは、難民、不法滞在者、何らかの移民コミュニティであることが非常に多いです。  少ない元手で始められる、というのが重要で、屑鉄回収もリヤカー1つで始めることができました。  今なら軽トラ1つで始められる、というのが学歴も元手もあまりなくても始められる商売といえます。 もう1つは、集団で組むことで相乗的に収益を上げられる仕事であることが重要です。  仕事を融通し合ったり、情報を回したり、大きな出物がある時は一斉に集団で駆けつける、といったフットワークが物をいいます。  エスニック・レストランなどでは食っていける人数は知れているので、何か、数百、数千の集団でできる仕事が必要です。 解体業は(建築物に限らず自動車解体などもですが)、労働力以上に場所、特に廃棄品を持ち込む場所が最大の問題になります。  「ヤード」と呼ばれるものですが、これを持っているクルド人はクルド人解体業者の元締めとなり、コミュニティの中の名士になります。資本を蓄え、新たな事業を展開したり、政治・社会的地位を得ようとするようになります。 「経営者」6割がトルコ国籍 資材置き場でトラブル、広がる規制 埼玉・川口 https://www.sankei.com/article/20230812-6PFAX4UXPNOWVO2U55FTWQ57TU/
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男性不足のウクライナ、女性が「炭鉱で働く夢」実現
The Wall Street Journal
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
戦争が女性の社会進出を進める、というのは、20世紀に世界各地で起きたことです。  日本などは、1940年代前半には女学生の「勤労奉仕」で工場を回そうとしました。  人的損害の多かったソ連(当時はウクライナを含む)ではとりわけ女性の社会進出が進みました。日本は、人的損害がソ連の10分の1以下であったため、女性の社会進出はソ連よりも限られました。  ウクライナの場合、そもそも女性が兵士として前線で戦う割合が高いです。 女性にしても外国人にしても、職場に新たな参入者が増えるのを促すのは、背に腹は替えられない、という構造的事情です。  社会の価値観はその後で変わっていきます。 第2次世界大戦の時の日本をおぼえていれば、容易に想像できることですが、ロシア・ウクライナ戦争は生産の戦いでもあります。  ロシアもウクライナも、とりわけウクライナは、輸入によって生産を代替できる部分はありますが、全て輸入に依存するということはありえません。  たとえば、食料を輸入できるからといって農業・牧畜業を廃業してしまえばその長期的な悪影響は深刻なものであるし、製造業もだいたい同じことがいえます。  生産の戦いは、ロシアの方がもともと有利であるし、長引くほどロシア有利になります。ロシアは旧ソ連の外国人を入れる、という選択肢も活用しています。 外国の援助で肩代わりできない部分、というのは大きく、ウクライナが戦い続けることができるのは、あと何年もありません。2年か、それ以下でしょう。
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【大波乱】総選挙で議席大幅減。どうなるモディ政権
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
選挙委員会公式の選挙結果が、ほぼ出そろっています。 https://results.eci.gov.in/PcResultGenJune2024/index.htm インドの下院総議席数は543です。 与党連合NDA 293 (前回2019年総選挙からー60) 野党連合INDIA 230 (+139) NDAの中核である人民党は240(-63) 野党連合の中核である国民会議は99(+47) 与党連合は、一部の州では議席を増やし、別の州では議席を減らしています。  ただし、最大の票田であるウッタル・プラデーシュ州(80議席)で以下のように大きく議席を減らしたのが議席減の主要な理由です。  人民党 33(-45)  国民会議 6(+5)  サマジワディ(社会主義者)党 37(+32) 人民党自体は、おおまかには、もともと西部(グジャラートなど)で最も強く、北部(ウッタル・プラデーシュ州)でも近年では優位となり、南部(タミル・ナドゥ)ではもともと強くないです。  人民党は南部のドラヴィダ系諸民族からは全く支持されておらず、国民会議と連立するドラヴィダ人政党が優位です。  ただし、ドラヴィダ系でもテルグ人政党は人民党と連立していて、ここは大幅に議席を伸ばしています。  与党連合も議席を増やした政党もあれば、減らした政党もあります。人民党も、州によっては増やしています(オリッサ州では8→20)。  インドは、州によって、政治もかなり異なります。全国を一度に説明できるような要因は基本的には無いので、少なくとも州ごとに丁寧に見ていくしかありません。 人民党は、ウッタル・プラデーシュ州で45議席減らした、というのが最も大きな損失で、あとはラジャスタンや西ベンガルなどで数議席ずつ減らしていて、差し引きすると65議席減です。  それでは、人民党はウッタル・プラデーシュ州でなぜ議席を減らしたのか、ですが、この州はヒンドゥー教徒80%、ムスリム20%の州です。  ムスリムは元より人民党には投票しませんが、ヒンドゥー票も離れたと考えないと、この議席減は説明できません。  この州の変動について、農家の支持が失われた、被差別カーストが社会主義者党を支持した、人口流入による失業者増、などいろいろいわれていますが、現段階では断定できません。
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「戦争止める用意はない」ネタニヤフ首相 恒久停戦には否定的か
TBS NEWS DIG
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
現状では、「人質を取り戻すために42日間戦闘を停止することはできる」が、恒久的な停戦はできない、というのがイスラエル政府の立場で、これは少なくともこの6カ月間変わっていません。 イスラエル政府にとって重要なことは、ハマースが殲滅されて復活してこないようにする、ということです。  恒久的な停戦の後、ハマースがこれまで通りガザ地区を支配して、戦力を回復して、再びイスラエルに攻撃してくるのなら、せいぜい数か月間、比較的安全になるというに過ぎません。 ハマースとしても、恒久的な停戦の後にどうなるか、というのが重要なことで、イスラエル軍が駐留してハマースを全員逮捕しようとするならそれは戦争状態と変わりありません。  幹部が何人かどこかのアラブ諸国に亡命することを認められたとしても、組織としては死ぬに等しいです。 戦後ガザ地区をどうするか、いくつかの案が出ています。 ① イスラエル軍の駐留。統治のトップにはイスラエルの傀儡となるパレスティナ人を据える。ハマースは見つけ次第拘束。  ↑ イスラエルに一番望ましい案です。ハマースは絶対受け入れられません。 ② アラブ諸国を含むいくつかの国が軍や官僚を送って国際共同統治にする。  ↑ これでも、ハマースが絶滅されるのであれば、イスラエルは受け入れられるでしょう。  ハマースとしては、この統治下で実質的な存続を許容されれば受け入れ可能でしょう。 さすがに、これまで通りハマースがガザ地区を独裁的に支配する、という案では恒久停戦できないのは、ハマースもわかっているでしょう。 戦後どうするか、が一番重要なのですが、これについては交渉中で、まとまるかどうかもわかりません。  米国としては、交渉している間は停戦してはどうか、という提案でもあるでしょう。  無期限で停戦して、ハマースのガザ地区支配がなし崩しに恒久化してしまう可能性を考えると、イスラエルとしては容易に停戦はできません。
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北朝鮮、ごみ風船「中断」 批判ビラ再開なら百倍返し
共同通信
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
北朝鮮の主張としては、「最初に韓国から宣伝ビラをつけた風船がたくさん送られてきたから、仕返しをした」ということになります。 韓国側から送られた宣伝ビラ風船は、脱北者団体などの民間団体がやったことですが、韓国政府がやめさせようとすればやめさせられたことではあります。 それで、北朝鮮は、自分たちの排せつ物やタバコの吸い殻を風船につけて南へ送り、対抗措置としました。  ここで、なぜ韓国側と同じように、北朝鮮の主義主張を書いた宣伝ビラを南へ飛ばさなかったのでしょうか?主義主張のビラなら、韓国政府から「低劣」とか「正常ではない」とはいわれなかったでしょう。 もちろん、韓国ではみんなスマートフォンを持っていて、ネットも使い放題なので、北朝鮮の主義主張など、見たければいつでも見ることができるから、紙のビラなど意味が無いのですが。 北朝鮮は主義主張で勝負しようとはせず、お前たちの宣伝ビラなど排せつ物やタバコの吸い殻に等しい、という意味のアート・パフォーマンスのような対抗措置をとったつもりなのでしょう。  別の見方をすれば、風船につけたビラ程度のものでも、自分たちの主義主張のことを突かれるのはひどく嫌がっていてる、ということでもあります。
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韓国、南北軍事合意を全面停止へ 汚物風船への対抗措置
Reuters
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
「南北軍事合意」とは、2018年9月に平壌で行われた南北首脳会談での合意のことを指します。  当時、韓国は文在寅政権で、今では考えられないくらい、北朝鮮との融和ムードがありました。 この合意の中で、 38度線の「非武装地帯をはじめとする地域での軍事的敵対関係を終える」ことが明記されていました。  他にも「東倉里(トンチャンリ)のミサイル・エンジン実験施設と発射設備を、関係各国の専門家の立会いの下、永久的に廃棄する」ことも明記されていましたが、全く実行されませんでした。 なお、この2018年9月の南北合意は、すでに北朝鮮の側が、2023年11月に破棄することを発表しています。 北朝鮮、南北軍事合意を全面破棄 軍事偵察衛星の打ち上げめぐり https://www.bbc.com/japanese/67517652 韓国政府が合意を破棄するとして、「汚物風船」への対抗措置を行うとすれば、かつて行っていた巨大拡声器による38度線から北朝鮮へ向けた宣伝放送でしょう。 韓国 拡声器による北朝鮮向け放送再開を検討へ=「汚物風船」対応 https://news.yahoo.co.jp/articles/e30a0ae055ea9d13088081243f27eb4d8fc5fb4a ただし、北朝鮮は、巨大拡声器の宣伝放送は嫌なのか、「汚物風船はもう飛ばさない」という声明を出しています。 韓国、拡声器宣伝を検討 北朝鮮、汚物風船の中断表明 https://www.jiji.com/jc/article?k=2024060200212&g=int
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