【気象予報士解説】台風14号、いつ・どこで危険?

2022年9月16日
全体に公開

台風の影響で、関東では3連休初日から雨になる。九州・中国・四国では、9月1か月に降る雨の1.5~2倍が降る大雨となる。大雨・暴風・高波・高潮・竜巻、あらゆることに警戒が必要だ。

 

 ■台風14号 危険な状態で九州に接近

台風14号が九州に接近する時の中心気圧は940~950hPa前後の見込みです。

940~950hPaとは、2018年の台風21号(関西空港が大規模に浸水、関空連絡橋にタンカーが激突)や、2019年の台風15号(千葉の鉄塔やゴルフ場のポールが倒れた)、台風19号(千曲川が氾濫、長野の新幹線が浸水など)が上陸した際の勢力よりも強い勢力です。

もちろん、地域によって大雨への強さ・弱さは異なりますから、上記のような被害が実際に起こるかはわかりませんが、台風の勢力としては、あのレベルよりも強力だということです。

 

■場所によっては、2日間ずっと大荒れの所も

県庁所在地の中で大荒れになりそうな場所を、危険な順に並べました。宮崎市、高知市、鹿児島市、大分市です。宮崎市や鹿児島市は他の地点より大荒れになるのが早く、17(土)から外出が危険となる見込みで、18(日)まで終始大荒れです。高知市、大分市は18(日)がピークとなる予想です。

もちろんここに入っていないから安全というわけではありません。福岡市や熊本市など、九州・四国・中国が特に警戒が必要だと思ってください。

 

 ■九州や四国では50年に一度クラスの記録的な大雨になる恐れ

九州や四国では9月1か月に降る雨の2倍前後、中国地方でも1.5倍程度が一気に降る恐れがあります。

宮崎周辺や高知周辺では、30~50年に一度レベルの雨量になる恐れがあります。いくら大雨に慣れている地域といっても、どこかで災害が起こってしまう可能性があります。

この記事では大雨を中心に解説しましたが、暴風、高波、高潮、竜巻など、ありとあらゆる気象災害の恐れがあります。ご自身の家の立地から、どれが一番危険かを考え、きょう(金)のうちに対策を行ってください。

 

■近畿~関東は連休最終日がピークも…関東は初日から雨

近畿から関東では、台風が最接近・通過していく19(月)が雨や風のピークとなりそうです。ただ、関東地方など、台風からの湿った空気が流れ込みやすいところでは、台風の接近前から雨が続く予想です。

また、このようなコースを通る台風の際の特徴として、太平洋側では雨が続く一方、日本海側ではあまり雨が降らず、むしろフェーン現象で猛暑になることが挙げられます。

金沢市では18(日)に33℃まで上がる予想です。

台風接近時は特に、場所・日時によって大きく天気が変わるため、アプリなどを使ってご自身の場所の天気を調べましょう!

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