13(土)大学入学共通テスト1日目に関東で雪?

2024年1月11日
全体に公開

今週末は、大学入学共通テストが行われますが、関東の平野部でも雪の可能性が出てきています。

先日、10日夜~11日に関東で雪が降るのか?という記事を書きましたが、その時よりは格段に雪の可能性があるな、というのが気象予報士としての肌感覚です。

南岸低気圧ではなく“上空寒気型”

関東平野部に大雪をもたらすことで知られているのが"南岸低気圧"ですが、今回は、上空の強い寒気によって雪雲がわき、雪が降るパターンです。

(※なお、この上空の寒気によって、被災地では大雨や大雪、強風が予想されており、荒天度は、日本海側のほうがはるかに高いです。警報が出る可能性もあるため警戒してください。)

 

関東に目線を戻すと、この”上空寒気型”は、南岸低気圧型に比べてエリアが狭く、降る時間も短くなる傾向ではありますが、中には雪がしっかり積もったこともあるので、油断なりません。
(※2014年2月4日:宇都宮9cm、つくば7cm、水戸4cm、熊谷3cm、千葉1cm、東京都心うっすら積雪)

日本の気象モデルの1つ、GSM(Global Spectral Model)の演算結果。11日夜8時時点。動画提供:ウェザーマップ

このように関東地方に対して斜め45度、海から伸びるように雲が発生するのが、上空寒気型の時のパターン。

上記の演算結果を、6時間積算降水量として可視化したものがこちら。

雨か雪をあわせた「降水量」としての量。もちろん、全て雨の場合も、全て雪の場合も、雨と雪が半々など混じる場合も、あらゆるパターンが考えられる。

降水量は多くても5㎜程度(関東平野部ですと1㎜の降水量は降雪1㎝程度に相当)と、南岸低気圧の時と比べると少なめです。

降る時間も、13日昼すぎ~夕方にかけてと、短時間ですが、

裏を返せば、最悪の場合あれよあれよという間に、短時間に一気に降り積もるのが、この”上空寒気型”のパターンになります。

他モデルの演算結果はどうなっている?

では、日本の他の気象モデルの演算結果はどうなっているか見てみましょう。

MSM(Meso Scale Model)の演算結果。11日正午時点。

先程のGSMより、白い雪エリアが少なく、水色のみぞれ(雪と雨が混じって降る)や、雨のエリアが広い印象です。

今回は、降水はありそうなのですが、気温が微妙なラインであることがわかります。

1500mの気温だけではもって判断できないが、1つの目安として、1500m付近の気温が―3℃というものがある。

 

ウェザーニュース、日本気象協会といった気象各社も、関東平野部・都心の雪の可能性について記事を出し始めており、先日私が記事を書いた時10日夜~11日朝よりは格段に雪の可能性があると言えます。

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気象予報士 千種ゆり子

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