プレ更年期の幕開けは転職だった

2024年2月9日
全体に公開

こんにちは。olivetoメンバーの太田と申します。ユーザベースで労務系オペレーションを担当しながら、Diversability雇用(障がい者雇用)のオンボーディングも担当しています。

現在わたしは42歳。いわゆる「プレ更年期」世代です。わたしからはプレ更年期にまつわる体験談や「いいかも!」と思った情報をシェアしていけたらと思っています。

初回は自己紹介を。元々20、30代の頃から不定愁訴(=原因がはっきりわからないけれど、「なんとなく体調が悪い」といった状態)、特に婦人科系の症状に悩んできたわたしは、ここ数年あることをきっかけにそれらを「気合いでカバー」「何となくスルー」することができなくなりました。

「転職」と「休職」です。

自己開示するのが得意な方ではないので、一連を振り返り、発信することにとても葛藤しました。しかし自身の体験をシェアすることで「プレ更年期」「更年期」が正しく認識され、タブー視されず、フラットに話せる世の中に少しでも寄与できるのではればと、筆をとりました。お付き合いください。

転職で打ちのめされる

2021年に40歳で新卒で入った会社を辞め、ユーザベースに来ました。伝統的な安定企業から、いわゆるベンチャーで最先端の経済を追求する急成長の企業へ。やりたいことを明確に掲げ意気揚々とユーザベースに来ました。

しかし、徐々に前職との仕事の進め方、コミュニケーションのとり方などカルチャーにギャップを感じるようになり、自分なりの正攻法が通じず、次第に正解がわからなくなっていきました。

自分の傾向として「順応しやすい」という自覚があるのですが、それが結果的に邪魔をしました。「みんなもっと頑張っている」「これぐらいはみんなやっている。自分もやるべき」「不調も前からこんなもんだった」とひとりで抱え込むようになりました。SOSが適切に出せず、ギャップを埋める術を見出せなかったのだと思います。

もちろん同僚や上司はとても親身でしたし、心を許せ志を同じくする仲間の存在もありました。しかし、失敗や違和感に悩むと徐々に入眠がうまくできなくなり、途中覚醒も増え、結果的に十分な睡眠がとれず疲れが溜まっていきました。翌日のパフォーマンスにももちろん響きます。

休日も頭をよぎり、リフレッシュできず休まりません。頭痛が増え、DXとかプレミアムとか書かれた頭痛薬が手放せなくなりました。

もともと自覚症状が強かったPMS(=月経前に現れる精神的、身体的な不調)の諸症状や生理痛も酷くなって、特に気分のアップダウンや倦怠感が悪化して、家族に迷惑かけました。体の節々の痛みで朝起き上がれないことにも悩まされました。

今だから言語化できますが、当時はあらゆる不調にまみれて、何が原因かがわからないままやり過ごそうとして悪循環の日々。正直、元気いっぱいな日なんて一日もありませんでした。

そして入社して9カ月がたった頃。子どもからもらった風邪が1カ月治らず、ある日蕁麻疹が出て、急に文字が認識できなくなりました。

SlackもNewsPicksの記事も、スライドの文字も、保育園からのお知らせすらも読めなくなりました。意味が入ってこないのです。

「限界だ」と上司に相談し、お休みをもらうことになりました。「適応障害」でした。

入社当日の六本木オフィスをパシャリ。40歳の誕生日が入社日でした。

不定愁訴をひもとく日々

休みに入った当初は「休職してしまった!」という得体の知れない高揚感と、不定愁訴による沈んだ心身の状態で混乱状態でした。ただ、子どもがいるので保育園への送迎や夕食の準備など毎日の生活ルーティンは変わらず、幸い生活リズムはほとんど乱れることなく過ごすことができました。

そうしているうちに高揚感が落ち着き、この不快な不定愁訴の「不定」とは何なのだろうか? と向き合う余裕ができるようになりました。そして「不定」を分解してみることにしました。

まずは生理痛。時間があることを幸いとばかりに、婦人科を4軒巡りました。なかなか相性の合う主治医や処方に出会えず、最終的にミレーナ®️を提案してくれたクリニックにたどり着き今も通っています。

ミレーナ®️。これが月経にまつわる不快に効果テキメン。始めて約1年になりますが、劇的に快適です。個人差はあるとは思いますが、わたしの場合はPMSの頭痛も明らかに軽減されました。今までの頭痛のほとんどがホルモンに左右されるものだということがわかってホッとしました。主治医曰く「更年期にこそミレーナ」だそうです。

PMS。わたしの場合、倦怠感やイライラ、下腹部の痛みが強く、婦人科を受診するとまずは漢方を処方されました。試したのですが結局合わず、続かずで、市販薬のプレフェミン®️を飲み続けています。これがわたしには合っているようで、気分のアップダウンと倦怠感にはかなり効果を示して軽減されています。

しかし、やはり下腹部痛は軽減されずに継続していますし、PMSを完全にシャットアウトすることは難しい。PMSの時期は、より自覚的になりストレッサーになり得る事柄からなるべく離れ、無理はしないこと。そして、好きなことに没頭するようにしています(とはいっても、日常生活を送る上では実践が難しいですが!)。

節々の痛み。6年前に第一子を出産してから、特に左半身に不調が出やすく、朝起きると左手指が痺れ、左の腰がいつも痛みました。整形外科も受診しましたが、塗り薬と「ホルモンの影響かもね」で終了してしまうので、鍼灸を頼ることに。信頼できる鍼灸の先生を見つけ、通うごとに改善していきました。

おそらく原因は左半身への度重なる負担(学生時代に左足首を捻挫して以来同じところを3回捻挫している、自転車の接触事故で左半身を鞭打ちしたことがある、子どもの抱っこは左側でしがち)が蓄積しているからだということがわかり、左側を中心にケアしてもらっています。「へバーデン結節やブシャール結節にもなり易いかも」と先生に言われ、心の準備ができ、知識も得られました。

休職中に再燃したBaking愛。復職した後も没頭できるのでイベントごとに作っています。The Great British Bake Offも全シリーズ制覇しました!

必要だった寄り道

自己紹介が長くなりましたが、転職と休職は自己の心身に耳を傾け、弱さや不調の自覚を深める大切なきっかけとなりました。

今となっては、更年期にさしかかろうかというタイミングに立ち止まることができてよかったと思っています。

コンディショニングの方法やアプローチも改めて模索することで、光を見出すこともでき、やっとスタートラインに立った感じです。もっと言えば、この弱さや不調を通して「自分も含めて誰だって何かしらあるよね」とシンプルにダイバーシティ&インクルージョンを捉えることができ、ユーザベースのDEIB活動にも肩肘張らずに向き合えるようになったと思っています。

今、わたしは元気です。約半年間の休職を経て復職し働いています。

もちろん不調もありますが、家族や同僚に支えられながら、ありがたく充実した日々を送っています。

これからも楽しく働き続けるために、大好きな人やコトと共に豊かなミドルエイジを過ごすために。まだまだ未知ではありますがMy Journey to Aging Well、続けていきます。

Unsplsh / Maxime Horlaville

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