『藤井風』は時代の象徴となる気がする

2022年2月1日
全体に公開

こんにちは!今回は山田が担当します。

最近このトピックスのみんながそれぞれの愛について語っていますね。

それを読んでなんだか羨ましくなってきてしまったので、今回は僕も自分の愛について語らせていただきます!笑

テーマは僕が今一番応援しているアーティスト、藤井風さん。

Fujii Kaze official siteより

昨年の紅白歌合戦で知った方も多いのではないでしょうか?

サプライズで登場し圧巻のピアノ演奏を披露。そして大トリでMISIAさんとも共演し話題になりました。

音楽性、演奏技術、歌唱力、ビジュアル、何をとっても一級品の非の打ちどころのない24歳の超大型新人アーティストです。

僕は一時期、そんな彼に憧れすぎて風さんの髪型を真似てライブに参戦したりもしました。笑

そんな藤井風さんについて、僕は近頃、「何十年か経った時、彼はこの時代の象徴として語られるのではないか」と感じています。

というのも、彼は楽曲が素晴らしいだけでなく、彼のこれまでの道のりや価値観というのがすごく現代的な要素で溢れているのです。(彼はそのことに無自覚、というより無頓着でしょうが)

そういった意味で、彼は2020年代の代表的なアーティストというだけでなく、「彼のような価値観が広がりはじめた時代だった」と振り返られるアーティストになる気がしています。

藤井風さんの魅力は楽曲を聴いていただけたら十分伝わると思うので、今回は私が彼が「時代の象徴になる」と思ったわけについてお話しさせていただきます。

※記事内で、風さんの出身地を里山町と書いてしまっていましたが、正しくは”里庄町”でしたので、修正いたしました。大変失礼しました。

①父「これからはYouTubeの時代だ」

藤井風を語る上で欠かせないのが、YouTube上にアップされている数々のピアノカバー動画です。

彼が一番初めに投稿したカバー動画 2010年1月1日投稿

ORIGINAL LOVEの『接吻』から太田裕美の『木綿のハンカチーフ』、山﨑まさよし『One more time, One more chance』などの邦楽に加え、

Billy Joel『Just The Way You Are』、 Earth, Wind & Fire 『September』など、洋楽まで幅広くカバーしています。(選曲も本当に素敵です、、笑)

彼がこうしてYouTubeに動画を投稿し始めたのは、なんと今から12年前、彼がまだ12歳の時です。

彼のお父さんが「これからはYouTubeの時代だ」と言って投稿を始めたそう。

今となってはYouTube上にはたくさんの楽曲カバーが上がっていますが、12年前にそこに目をつけたお父さん。先見の明がすごいですよね。

ちなみに、藤井風さんの楽曲はモダンでありながらも、ジャズやソウル、昭和歌謡などの影響を強く感じます。

これは喫茶店を営むお父さんの聴いていた音楽の影響が強いそうです。

その点を含め、アーティスト藤井風にとってお父さんの存在は大きいのだと思います。

さらに、デビュー後の彼のYouTubeの使い方もユニークです。

彼は新曲のMVの公開する際、その楽曲の簡単な解説動画を一緒に投稿することが多いのですが、そこで風さんは英語で楽曲の紹介をしています。

YouTubeより

そして昨年日産スタジアムで行われ話題になったオンラインライブでも、英語と日本語を織り交ぜたMCをしていました。

海外に暮らした経験は全くないという藤井風さんですが、そうとは思えないほど流暢に英語を話しているんですね。英語教育もお父さんの方針なんだとか。

全編日本語の楽曲を作りながらも、このようにYouTubeで世界を意識した発信をしていることも非常に新しさを感じます。

②ベジタリアン、毎朝の習慣は瞑想

藤井風さんの"現代っぽさ"はこれだけではありません。

彼は以前からベジタリアンであることを公言しています。

twitterより

そして、毎朝の習慣として瞑想を行なっているそう。実際、彼のデビュー曲「何なんw」のMVはベッドの上での瞑想シーンから入ります。

この辺りはなんだかアメリカのZ世代感がありますよね。笑

彼は岡山県の里庄町という小さな町で生まれ育ったそうなのですが、どのようにしてこのようなライフスタイルになっていったのか、なんだか不思議です。

そんな瞑想という習慣もそうですが、彼のマインドフルネス的な価値観は楽曲にも現れており、魅力の一つです。

さぁ羽のばしてここから とらわれてばっかだったから 行き詰まった悦び手放すときは今 (中略) もうええわ 手放したいもの今全てこの空に捨てて もうええわ 何が大切なん?よう選んで
『もうええわ』より

この『もうええわ』に関して、彼は自身の解説動画で、「人生における全ての重荷の放棄」、「人生のあらゆる執着からの解放」を歌った曲であると語っています。

それ以外でも、彼はあらゆる場面で「執着からの解放」、そして「常に愛を選ぶこと」をよく語っています。これこそが彼の人生のテーマそのものなのでしょう。

価値観に時代は関係ないのかもしれませんが、今の混沌の時代だからこそ話題に上がる考え方と彼の哲学の間には共通項がかなりあるように感じています。

特にない 望みなどない わたし期待せずに歩く 特にない 願いなどない わたし身を任してる
『特にない』より
エゴはやかましいのよ ちょっとお席外しといてよ 欲望 しつこいのよ 消えたそばから現れないでよ
『罪の香り』より

彼の才能、ビジュアルに注目が行きがちかもしれませんが、このように藤井風さんの楽曲には確固たる哲学があり、それは今を生きる多くの人に響くものであるでしょう。

だからこそ、彼の楽曲は後世に語り継がれた時、この時代の象徴として時代背景とともに語られることもあるのではないでしょうか。

以上、ここまで藤井風さんが「時代の象徴となる」と感じた理由についてご紹介させていただきました。

藤井風さんは他にも、青春は”どどめ色”だと表現したシティポップ調の楽曲『青春病』や、「死」を「帰ること」だと捉え、人生という帰り道について歌ったバラード『帰ろう』など素晴らしい楽曲をたくさん出されています。

みなさんもこれを機に、ぜひ歌詞にも注目しながら藤井風さんの世界観に浸ってみてください。

藤井風さんがこれからどのようなアーティスト人生を送り、社会がそれをどう受け止めていくのか、今後も応援し注目していきたいと思います。

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