会議や商談で差がつく! ビジネスに効く「第一印象を良くする3つの技術」

2024年4月22日
全体に公開

新年度となり、初対面のあいさつをする機会も増えると思いますが、緊張したり、ぎこちなくなったりしてしまう人は多いのではないでしょうか。私もかつてはその一人で、堅苦しいあいさつしかできず、初対面の人と打ち解けるのに時間がかかっていました。

ビジネスにおいて「短時間で良い印象を与えなければならないシーン」はたくさんありますが、日本人は時間をかけて関係構築するのが得意な人が多く、第一印象で良いインパクトを残すことが苦手な人も少なくありません。

グローバル企業のリーダーは、メディア対応や商談、プレゼンテーションにおける「第一印象」を重視しており、初対面でインパクトを残す訓練を何度も行います。

今回は「第一印象を良くする3つの技術」を解説します。場面ごとにそれぞれ、簡単に実践できるものを選びましたので、ぜひ最後までお読みください!

◇第一印象の技術①「会議を笑顔で始める」

「メラビアンの法則」をご存じでしょうか。

心理学者のアルバート・メラビアンが提唱した法則で、感情や態度の伝達において、言語情報は7%、聴覚情報は38%、視覚情報は55%の割合で影響を与えるとされています。つまり、「見た目」は「言葉」よりもはるかに強い印象を残します。

人間は相手を見た瞬間に「この人は話しやすそう」「話しにくそう」という判断をします。話の内容がどれだけ良くても、第一印象が心理的に大きな影響を与えて(これを「初頭効果」と呼びます)、バイアスとして後々まで影響してしまうケースは珍しくありません。

この初頭効果を活用する1つ目の技術が「会議を笑顔で始める」です。

これが日本人はなかなかできません。とくに緊張感のある会議や、オンライン会議が始まるときの「表情」はほとんどの人が固い表情です。ここに関しては、欧米企業の優れたリーダー達と本当に大きな差がありますが、彼らは、会議の冒頭は必ず笑顔を見せます。相手の心理状態に大きな影響を与えることをわかっているからです。

私はこれまで多くの社員に「印象術のトレーニング」を行ってきましたが、会議や面接の開始時に笑顔でいられる社員は1割もいません。みなさんも、オンライン会議が始まる際、「会議開始時点」での参加者の表情を見てみてください。ほとんどの人が無表情です。

会議や面接、商談などの冒頭では、意識的に口角を上げて、笑顔を意識してみましょう。とくに1on1のときは、上司の表情ひとつで、部下の話しやすさは大きく変わります。

◇第一印象の技術②「商談では相手の名前を繰り返し言う」

みなさんは、こんな経験はありませんか?

第一印象がイマイチだった相手に対して、話を聞くうちに印象が良くなり、信頼感を抱くようになった――。実は、こういう現象はちょっとした「話し方」の工夫で起こせます。

アメリカの心理学者、ロバート・ザイアンスが提唱した「単純接触効果」があります。最初は興味がなかったものも、繰り返し見聞きするうちに良い感情が芽生えてくるという効果です。

これを商談で応用したテクニックが、「商談中に相手の名前を繰り返し言う」です。

「この資料」→「田中さんからいただいた資料」

「さきほどのご意見」→「田中さんのご意見」

「御社の状況は」→「田中さんにご説明いただいた状況は」

このように、安易に代名詞を使わず、相手の名前を使って何度も話すうちに、相手も親近感を得やすくなっていきます。

また、商談が終わったあとのメールでも、

「頂戴したご要望に沿って」→「田中様のご要望に沿って」

「次回、ご都合のよい日に」→「次回、田中様のご都合の良い日に」

など、不自然にならない範囲で、できるだけ相手の名前を文面に含めましょう。

ちょっとした工夫ですが、かなり効果があります。みなさんも、試しに同じことを誰かにやってもらってください。相手に対して不思議な親近感を感じ始めると思います。

また、相手の名前を繰り返し言うことで「相手の名前を覚えやすい」という副次的なメリットもあります。実際、私もこの単純接触効果をよく実践しますが、いつの間にか相手の名前を記憶していた経験を何度もしています。特に営業職の方などには、必須のテクニックです。

◇第一印象の技術③「話の最後は、相手に焦点」

ビジネスにおいて、人と出会うときは会議や商談だけではありません。オンラインコミュニティ、会食、パーティーなど大勢の人と雑談をする場面も少なくないでしょう。

ただ、雑談が苦手な人も多いのではないでしょうか。天気の話や当たり障りのない話はすぐに終わってしまいますし、時事ニュースなども相手の関心から外れてしまい、まったく盛り上がらないというケースもあると思います。

そこで役立つテクニックが、「話題の最後に、相手に焦点を当てる」です。相手の趣味や関心事がわからなくても、人は「自分については関心がある」ものです。

そこで、雑談のときに必ず最後に相手に焦点を当てます。

「ここの食事はおいしいですね。」

→「ここの食事はおいしいですね。田中さんは何か好き嫌いはありますか?」

「暑い日が続きますね。」

→「暑い日が続きますね。田中さんは夏バテや食欲不振は大丈夫ですか?」

このように一言付け加えるだけでも、相手は返事がしやすくなり、会話が続きます。ややわざとらしいと思うかもしれませんが、みなさんの周囲にいる「自然と話が続く人」の話に耳を傾けてみてください。必ずこういった気遣いをしているものです。

短時間で相手に良い印象を残すのが苦手と感じている人も、ちょっとした工夫で、相手からの見え方・感じ方を変えることができます。今回紹介した「第一印象を良くする3つの技術」は簡単に実践できるものなので、ぜひ試してみてください!

Top画像@Linustock

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