【大阪 ふしぎ発見!】太陽の塔のミステリー

2023年9月12日
全体に公開

こんにちは!NewsPicks インターンの伊東瑞紀です。

前回はStudent Pickerの本司明日香さんが「わたしの見ているジェンダーの世界」で、"世界最低レベル"と指摘される日本のジェンダーギャップの現状や、東大におけるアファーマティブアクションについて語ってくださいました。

男性脳や女性脳という表現に感じていた違和感が解消される感覚があり、とても共感しました。

さて、今回は私が最近体験した"根源的恐怖"についてお話ししようと思います。

コワすぎ!想像と180°違った太陽の塔

先日、友人を訪ねて大阪に行き、せっかくだからと万博記念公園に寄りました。

多くの文化施設と緑がある場所で、日本に住んでいるなら一度は行っておきたい!と思っていました。

特に、1970年に開催された大阪万博以来残されている太陽の塔は、圧倒的な生命力を放っていると聞き、ずっと興味がありました。

大阪モノレールに乗って最寄りの万博記念公園駅で降りると、駅から高速道路を挟んですでに太陽の塔が見えています。

駅のスロープから見えた太陽の塔。大きい!

最初は「本当にあった!でか〜〜!」と思いましたが、異様なオーラを放つこの巨像を眺めながら万博記念公園に近づくうちに、「これ、感動やパワーをもらう以前に、もしかしてめちゃくちゃ怖いんじゃないか?」と不安になり始めました。

そして、いざ公園に到着して真下から太陽の塔を見上げると、遠目で見ていたよりも圧倒的な存在感に気圧され、「怖すぎる!!!」以外の感情がなくなってしまいました。

大きさも怖さの要因なのですが、像自体のサイズをはるかに超えるオーラが迫ってくるような感覚があり、ずっと見ていると動き出すのではないかと思うほどの奇妙な躍動感に言葉が出なくなりました。

初めて感じるタイプの怖さで、本能的な恐怖とはこのことか!と思いました。

"畏怖"という言葉に"畏れる"という漢字が使われている意味を肌で理解したような気がします。

「活力をもらえる」とか「感動する」といった明るい感想を抱くだろうと予想していたので、真逆の感覚に陥り、恐怖の振り幅が大きくなっていたのかもしれません。

想定外の感情に不安になってネット検索してみると、太陽の塔に恐怖を感じているのは私だけではないようでした。

「太陽の塔はなぜあんなに怖いのか。理由を解説します」という記事や、「もう...誰も太陽の塔を止められない...」という意味深な呟きを見つけました(笑)

(夜になるとライトアップされ怖さが倍増するそうです。しかも、コロナ禍では「大阪モデル」で緊急事態を示すために真っ赤に照らされていたらしく、昼間に行ってよかった...!と思いました)

多くの人が太陽の塔に恐怖を感じたことがわかり、少し安心しました。

4つ目の顔のミステリー

ですが、恐怖はこれだけでは終わりませんでした。

帰宅し、どれだけ怖い思いをしたか友人に熱弁していると、「太陽の塔って顔が4つあるらしいね」と言われたのです。

私が見た限りでは3つしかなかったので、めちゃくちゃ焦りました。

過去・現在・未来を貫いて生成する万物のエネルギーの象徴として作られた太陽の塔は、それぞれの顔に意味を持ちます。

まず、塔のてっぺんにある「黄金の顔」。これは未来を表します。

黄金色が輝かしい未来を思わせます。

次に、正面にある「太陽の顔」。これは現在を表します。

少し気難しそうに見え、いまこの瞬間をしかと見つめる気概を感じます。

3つ目が、背面にある「黒い太陽」。これは過去を表します。

暗黒時代を思わせ、後戻りしてはいけないという警告のように見えます。

私はこの3つしか認識できなかったので、焦って調べてみると、なんと地下に第4の顔があったのだとわかりました。

それが、「地底の太陽」と呼ばれたこちら。

霧がかかっているようで、掴みどころがない感じがします。

他の3つの顔が時間を表しているのに対し、第4の顔は人間の精神世界を表しています。

この顔だけ雰囲気や意味が異質で怖いですよね。

「あのとき私が立っていた地面の下にこんなに大きな顔があったなんて!」とビビりまくってしまいました。

しかし、読んだ記事で「第4の顔は地下にあった」という過去形が使われていることが気になりました。

そこで調べてみると、現在地下にある顔は復元されたレプリカで、なんと本物の第4の顔は万博の閉幕以来行方不明になっているそう。

怖すぎる!!!!!!!

高さ約3メートル、全長約11メートルにもなる巨大な顔が、姿をくらますなんてことがあるのでしょうか。

この行方不明事件についてはネットでも時々話題になるそうで、「兵庫県のホテルで見た」「静岡県の森で見た」などの目撃情報をもとに、いまだに捜索が続いているようです。

太陽の塔は最強ヴィラン!?

こうした顔の意味やエピソードも踏まえて太陽の塔をみると、より一層恐怖を感じます。

時間を超越して計り知れないエネルギーをぶつけられるような、悠久の時間軸に飲み込まれるような、根源的な怖さがあります。

余談ですが、"根源的恐怖"は漫画『チェンソーマン』の中で作者の藤本タツキが登場させた造語だそうです。

『チェンソーマン』に登場する悪魔たちは、人間が恐怖を抱くモノや概念を具現化させた姿をしているのですが、中でも"闇"など人間が本能的に恐れてしまうものの名前を持つ悪魔は"根源的恐怖の名を持つ悪魔"と呼ばれます。

インフレ状態の恐怖をそのままビジュアル化したような姿がかっこよくて、悪魔見たさに読んでいた気もします(笑)

太陽の塔が、どんなに文明が発展しても過去から未来への時間の流れに人間は抗うことができないのだという根源的恐怖を具現化した姿だとしたら、『チェンソーマン』の最強格の悪魔になるかもしれない!と思いました。

太陽の塔を見たことがある方、ぜひ感想を教えてください!

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