「働く」をリ・デザインする 〜北欧流プレイフルマインドのススメ〜
みなさん、こんにちは!
蒸し暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
体調など崩されていないでしょうか。早いもので、2023年も折り返し地点を過ぎました。この半年は、皆さんにとってどんな半年間だったでしょうか。
私は先日、デンマークで「Next Library」という図書館の未来について考えるための国際会議に参加したのですが、そこでは「民主主義」「サステナビリティ」「遊び」をテーマに、30カ国から約350人が集まり、様々なセッションが展開されていました。その中で、日本から唯一の参加者である私たちは、自作のパペットを使って、日々の困り事について語り共有するための「Serious but playful dialogue(真面目だけど遊び心のある対話)」のセッションを行いました。
参加者からは、「パペットは自分の感情を自由に表現し、形式にこだわらないアイディアや意思決定を信じるきっかけをくれる」、「パペットは 深い対話に素早く移行することができるアイスブレーカーのような存在」「娘と私は真剣な会話をするための道具が必要としていたので、パペットを使って会話してみようと思います」といった感想をいただきました。
私は、日本組織の可能性を広げるのは、まさに上で述べたようなプレイフルマインドの実践だと考えています。ワークライフバランスの代表格で国際競争力ランキングも上位を占める北欧諸国では、人々はまるで遊ぶように働き、学びながら圧倒的な成果を出しています。
これまで「人の想い」から始まるプロジェクトを北欧社会をヒントに、引き出し・支援し・実践する中で、大人が現実の状況や構造から一歩踏み出し、未来の可能性を探求するためには、“遊ぶための言い訳”や“遊び場”をうまくデザインすることが必要だと感じています。大人が自分の感情をより豊かに表現し、新たな可能性を探求することは人々や社会のクリエイティビティやイノベーション、ウェルビーイングに貢献すると私たちは考えているのです。
今回から五回にかけて、“遊び”にフォーカスして、日本のビジネスと遊びのエッセンスとの融合を試みたいと思います。第二回は、現実の構造を遊びを通して捉え直すためのワークについてご紹介します。第三回は、“遊びの言い訳”の概念について実践例と共にご紹介します。さらに第四回目では、未来の可能性を探求できるような遊びの場のデザインについてご紹介します。第五回は、遊びを越えたクリエイティビティ、イノベーション、ウェルビーイングに昇華するためのプロセスについてご紹介します。
「人間活動の本質が遊びであり、文化の根源には遊びがある」
これは20 世紀を代表するオランダの歴史学者、ヨハン・ホイジンガの言葉です。ホイジンガ 曰く、人間とは「ホモ・ルーデンス=遊ぶ人」のこと。遊びは 文化に先行しており、人類が育んだあらゆる文化はすべて遊びのなかから生まれたと説いています。私自身もデンマークの留学経験を通して、遊びこそが、あらゆる活動のエネルギーの源になると確信しています。その信念をもって、日本の企業や研究機関、大学機関の方々とコラボレーションをさせていただいています。
みなさんにとって、遊びの意義はどこにあると思いますか?
ぜひコメント欄で教えていただけると嬉しいです!
更新の通知を受け取りましょう
投稿したコメント