もはや先進国ではない日本

2023年5月12日
全体に公開

ラジオやネット番組でコメンテーターの仕事をしていることもあり、毎日ニュースを読むことが習慣になっているのですが、ここ数日のニュースを読んでいると、日本はもはや先進国ではないのだなぁ、と実感することが多々あります。

日本はいまでも世界第3位の経済大国だという事実はありますが、この30年間でろくに経済成長していないことを考えれば、昔に築いた資産に支えられた実績でしかなく、今後は新興国にどんどんと順位を抜かれていくことは誰の目にも明らかでしょう。

それでは、どのニュースを読んで、そのように感じたのかを共有しましょう。1つ目は銀座の高級腕時計店が白昼堂々、強盗の被害にあったというニュースです。この事件については犯行当時の動画がSNSで拡散されていたので、ご存じの方も多いでしょう。動画を見てみると、意外と周囲の人たちが素通りしていたり、スマホを構えて悠長に録画している様子が分かります。おそらく、あまりにも堂々と強盗をしていたので、映画かドラマの収録とでも思ったのでしょう。

あまりにも雑な犯行だったため、犯人たちはすぐに捕まりましたが、捕まった4人が16~19歳の高校生やアルバイトということから、おそらく闇バイトなのだと推察します。最近はSNSなどを通じて、未成年者が何も分からないまま指示を受けて特殊詐欺の受け子や麻薬の運び屋などをやらされるケースが増えています。

次に読んだのはギャンブルや投資で数百万円の借金を抱え、近所に住む男性を殺害した中学校教師のニュースです。容疑者が殺害の容疑は否認しているものの、警察は盗み目的で被害者宅に侵入して犯行に及んだ可能性があるとして捜査をしています。

3つ目に読んだニュースは新宿歌舞伎町の大久保公園付近でいわゆる「立ちんぼ」が多くいるというもの。これは道端に女性が立っていて、男性が声を掛けて交渉し、合意できればお金を払って性的サービスを受けるというものです。

4つ目に読んだのはインバウンド消費が盛り上がっており、多くの外国人観光客が日本はモノやサービスが安いと喜んでいるというニュースです。

バブル時代は日本人が東南アジアなどに旅行へ行くとご飯は安いし、美味しいと喜んでいたという記事を読んだことがありますし、新興国では生活苦で女性が身体を売っていて、各国の大きな都市には売春街があるという記事も読んだことがあります。また、貧困国や新興国の貧困街だと、白昼堂々窃盗や強盗が頻発するとも聞きますし、生活苦においては背に腹は代えられないということで、命が軽く扱われるという話も聞いていますから、まさにここ数日で読んだニュースそのものだな、と実感したのです。

つまり、もう日本は先進国ではくなってしまったのです。

私は金融教育を日本で普及させるべく2018年にマネネというベンチャー企業を立ち上げたこともあり、子どもたちとお金の話をする機会が多いのですが、お金のために犯罪の片棒を担ぐ子どもがいるという事実に胸を痛めています。前述しましたが、SNSで悪い大人にそそのかされて、気付かないうちに犯罪の片棒を担がされるというケースは本当に増えており、この記事を読んでいるあなたの周りの子どもも危険な状況にあるかもしれません。

 犯罪の片棒といっても、殺人や強盗の共犯だけではなく、特殊詐欺の受け子、麻薬の運び屋などもありますし、もっとカジュアルなものもあります。今回は実際に違法カジノの店員を手伝ってしまった人のインタビュー前後編を共有して終わります。

(前編)闇カジノの実態を暴露?戸柱康晃が元従業員に独占取材!

https://youtu.be/AsBRe-93nHo

(後編)闇カジノの実態を暴露?戸柱康晃が元従業員に独占取材!

https://youtu.be/2LxIKh7WnzA

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