仕事の不安を和らげる部屋はじめます。

2022年11月30日
全体に公開

皆様、こんにちは!

「仕事の今と未来を語る部屋」の部屋を訪れてくださった皆さま、ありがとうございます。

このトピックスルームのオーナー(筆者)を務めさせて頂きますNewsPicksCOO(チーフ・コミュニティ・オフィサー)の佐藤留美です。

チーフ・コミュニティ・オフィサーというやや胡散臭い職種名(上司に命名して頂きました)を聞いて、何それ?と思われた方も多いかと思います。一言で言うと、NewsPicksのコメント欄を活性化すべく、イベントや記事などを企画して切り盛りするのが私の仕事です。

ジョブチェンジって大変だ

もっとも、私がコミュニティの仕事に転じたのは、僅か5ヶ月前の今年7月のことです。

それまでは、丸8年間NewsPicks編集部に所属し、編集部の立ち上げの一翼を担わせてもらった後、副編集長を務めておりました。2021年には姉妹キャリアサイトJobPicksも設立し、編集長をさせて頂くなどし、一貫して「キャリア」「人事・組織」「仕事の未来」「給料・インセンティブ」などをテーマとする取材活動や記事作りをしてきました。

私が手掛けた代表的な記事をピックしてみました

人や組織、仕事への興味は、NewsPicks参画前のフリーランス記者時代、さらにはその前のキャリア情報誌編集者時代にまで遡り、このテーマを追うこと、かれこれ25年近くを数え、その長さには、我ながら驚いています。

なぜ私はここまで「働く」ということに興味があるのか? そして、誰からも頼まれてもいないのに(笑)、このトピックスの部屋で皆さんと「仕事」の今と未来を語り合いたいと思ったのか?

それは、一言で言うと、「仕事って尊い」と心から思った原体験があるからです。

就活特集を何度も何度も作ってきた私ですが、実はまともに就職活動をしたことがありません。若さゆえの勢いや諸事情などにより学生結婚した私は、「仕事する」経験より前に家庭を切り盛りする主婦からキャリアをスタートさせました。

知識不足の私は、主婦になっても就活はできるとタカをくくっていたのです(今では、まったくをもって可能だと思います)。しかし、90年代後半当時は今のリクルートのような30歳まで新卒扱いしてくれる会社などありませんでした。

第二新卒というのも、ほぼ存在しませんでした。ですから、新卒の波に乗れなかった者は何らかの技能を身につけて、中途採用枠を狙うしかない……。

そこで私は、当時出始めだったイラストレーターやフォトショップなどのデザイン技能を身に着けるスクールに通い、それらしい修了証を手に、なんとか志望の業界ににじりよってゆく —— という方式でしかファーストキャリアが作れませんでした。

でも当時の、非正規差別は中々シビアなものがあり、運良く人の紹介で新聞社の雑用係のような仕事にありついた時も、たまたま良くしてもらった編集幹部と談笑しているのを見た社員から「お前がこの人に直接、話しかけるな」とお叱りを受ける、なんてこともしばしでした。

そんな境遇から「いまに見ておれ」と、子ども時代から憧れていた編集・記者職に近づいてやると野心を燃やし、技能がありますなどと大袈裟に自己PRして、今では倒産してしまった弱小出版社になんと潜り込んだのが、私のファーストキャリアです。

その後、25歳でキャリアデザインセンターという当時は未上場だった人材情報会社の編集職に転職し、そこからようやく記者・編集者としてのキャリアがスタートした感じでした。

たまに登壇したりするんですが、苦労した経歴を語るのが苦手でこうした自己紹介スライドを作るのも苦痛です。

NewsPicksには、様々なバックグラウンドを持つ記者が在籍していますが、私くらい底辺から這い上がってきた(大して這い上がってもいませんが)人もいないと思います。

仕事と相思相愛のつもりが…

このような経験があるからこそ、自分が昔からなりたかった仕事に就けたというだけで、私としてはほぼ満足。「ありがとう、仕事」。「ありがとう、働くということ」という認識が、今でも私のハートにこびりついています。

このような経験(トラウマ?)から必死に働き、いっそ自分のライフワークとして、取材テーマも「仕事」にしてしまったわけですが、その仕事を取り囲む状況がここ数年で激変してきました。

リモートワークからのジョブ型の普及、他方でバーンアウトや大量退職現象、そして今話題の「静かなる退職」ブームーー。

人々が仕事に没頭するハッスルカルチャーがよしとされたモメンタムは変わりつつあります。

仕事の中身も、時代のニーズに呼応し、急激に変わっています。たとえば私がNewsPicksに入社した2014年当時の記者・編集職は「企画し、取材し、書く」がうまくできれば立派な名物記者でしたが、今では動画に出演し喋る、登壇する、デザイナーさんと組んでインフォグラフィック(絵巻のような図解記事)を作るといった多芸ぶりが求められるようになってきました。

こうも状況が変わると、あれほど憧れ、やっと相思相愛になったと思えた私と仕事の関係も、「あれ、私、仕事に追いていかれている?」、「市場ニーズについていけていなくない?」と思うことしばし。

さらに、ほぼ人生で初めて違う職種や役割に挑戦するという「ジョブチェンジ」を経験し、新しい職の難しさを知ったことで、自分と仕事と関係がいよいよ怪しくなってきたのではないか、と不安は尽きません。

でも、おそらく私のように長年、一生懸命働いてきた人も、今までの自分のやり方では通用しないのではないかと不安に思う人は、いっぱいいらっしゃるのではないでしょうか。

あるいは仕事経験が浅い、あるいはない学生さんの中でも、あまりに先が読めない経済社会や雇用マーケットの未来を前に、たちすくんでしまっているような人もたくさんいらっしゃるのではないかと考えます。

そこで、本トピックでは仕事の今と未来にまつわる話題や、働くということを再考する上で考えたいトピックなどを書かせて頂くとともに、皆様とコメント欄を通して仕事について時には青臭く語り合ったり、傷を舐めあったり(笑)、そして前向きに新しい現象についての意見を言い合うなど対話させて頂くことで、最終的には「仕事って尊い」なと思える空間を作ってゆきたいと思います。

是非、皆様からも、仕事に関するお悩みや課題意識について、教えて頂けましたら嬉しい限りです。

扱うトピック(話題)についてのリクエストも、お待ちしております。

ちなみに次回は、なぜ今、リーダーシップ本がやたらと売れているのか?その背景に迫ってみたいと思います(*内容は、場合によって変わることがございます、申し訳ございません)。

楽しく働きたいすべての皆様、どうぞ、よろしくお願いいたします。

応援ありがとうございます!
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