若手育成を科学する🐣

2024年1月14日
全体に公開

みなさん、はじめまして。
東京大学社会科学研究所で助教をしています、池田めぐみと申します。
働くに関わるレジリエンス(回復力)を中心テーマに、
若手社会人の職場での学びについて研究している研究者の卵です。

部下育成はどこで習う?

ビジネスパーソンとお話をしていると、
「若い世代の育成が難しい。今までやっていたパターンだとうまくいかない」
「部下を持ち、育成を任されるようになったけれど、どうしたら良いかわからない」
といった話をよく耳にします。

また、「上司と合わない」「上司が自分のやり方を押し付けてきて困る」と
嘆く若手も少なくありません。

ビジネスパーソンはOJTの中で、スキルを学び成長していくと言われています。
そのため、職場での部下育成はとても大切です。

ですが、ほとんどの上司は部下育成の方法を学んできていません。
マネジメント研修で部下育成の方法をちょろっと習うこともありますが、
ほとんどの上司は、上司になって初めて部下育成に携わります。

そのために、冒頭で述べたように部下育成について苦手意識を持つ人や
問題を抱えている人が多くいるのです。

部下育成の方法がわからず困っている人、勘や経験でうまくいかずに悩んでいる人へ

こうした若手育成に悩みを抱える人たちに、人材育成研究は役に立つかもしれません。
研究では、多くのデータをもとに職場での成長や高いパフォーマンスの発揮につながる要因を明らかにしています。

もちろん、研究結果が全ての場面において当てはまるわけではありません。
例えば、研究では「適度にハードな経験が成長につながる」ことが示されたとしても、
ストレスに弱い人にはこの法則が当てはまらないといったこともあるでしょう。

けれども、研究は育成の方向性を考える「みちしるべ」にはなるはずです。

研究の小難しい話にアレルギーがある人へ

「研究」と聞くと、専門用語がたくさんでわかりにくいと感じる人もいるかもしれません。「仕事で疲れて帰ってきたのに、長い本や論文は読めないよ」と感じている人も少なくないでしょう。

そこで、この記事では下記の画像のようにできるだけイラストを織り交ぜ、わかりにくい専門用語は言い換えながら、科学的な若手育成の方法についてまとめていきたいと思っています。

今後投稿していくこと

このトピックスでは、下記のような若手育成に関わる記事を投稿していく予定です。

・若手はどれくらいの時間をかけて一人前になっていくのか?
・一人前に仕事をこなせるようになるためのコツとは?
・若手が育つ上で必要な経験とは?
・若手の育成を上司はどのように支えられるか?
・忙しすぎる上司の負担を減らしつつ、若手育成を機能させるコツとは?

ご関心のある方は、ぜひチェックしてくださると嬉しいです🐣
どうぞよろしくお願いいたします。

プロフィール
東京大学社会科学研究所附属 社会調査・データアーカイブ研究センター 助教。2019年に東京大学大学院学際情報学府博士課程満期退学。博士(学際情報学)。
東京大学大学院情報学環、特任研究員を経て2020年より現職

研究テーマ
職場のレジリエンス、ジョブ・クラフティング、若年労働者の職場での成長

分担執筆で関わった書籍山内祐平(編)活躍する若手社員をどう育てるか:研究データからみる職場学習 の未来
高尾義明・森永 雄太(編)ジョブ・クラフティング:仕事の自律的再創造に向け  理論的・実践的アプローチ

SNSX(旧Twitter)@megumikeda

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