ChatGPTに組織の価値観を読み込ませて、マネージャの代わりに論点出しさせる

2023年2月10日
全体に公開

ChatGPTというかGPT3.5なんですが。。

マネジメントというのは首尾一貫して、企業の価値観に基づいたコメントが求められます。ミッション・ビジョン・バリューのバリューにあたるものです。行動指針とも言われます。

MVVを一発で理解したい方は以下から。

メルカリさんとかであれば、以下のようなバリュー(価値観)が有名です。

有名なのでメルカリさんのバリューから拝借

実際の業務に追われる中で、一貫した態度をとり続けるのは負担です。

また、メンバーからの提案に対して、いちいちこの点はどうなの?あの点はどうなの?と聞くのも辛いものがあります。

そこで、AIにこれらを代替してもらおうというのが今回の趣旨です。AIにマネージャのふりをしてもらい、価値観に基づいた論点を自動的に出力します。

その結果が以下です。

360度評価の導入に対するGPTマネージャーの回答

青い部分がGPTが回答した結果です。提案内容をもとにフィードバックとして、論点を出しています。論点が若干ふわふわしているところもありますが、提案に当然入れるべき論点も書かれているように思います。

これを実現するのは、非常に簡単です。

プロンプトと呼ばれるAIへの指示文を生成するだけできます。

GPTは、このように「〜のふりをさせる」「コンテクストを踏まえて回答する」といった指示でそれっぽい回答をさせることができます。また、箇条書きなどで簡潔に答えさせることで論点をクリアにすることができます。

たとえば、以下のような提案内容に関して価値観を意識しながら、論点を出すことができます。

DDD導入に対するGPTマネージャの回答
ラスベガスの勉強会に関するGPTマネージャの回答

このように論点となりそうなものは、事前に出力することができます。

それによって、提案書が常にバリューに紐付いて考えられているものになり、論点も明確な状態から会話を始められるでしょう。

このようにして、徐々に人間の知的活動をアシスト・フォローする形でAIはそこかしこに組み込まれていくことになります。そのときに、ソフトウェアのあり方、組織のあり方は大きく変わっていくこととなると思われます。

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