【東京AI祭特集】第1回:未来を映す、創造と技術の融合祭典
こちらのトピックス“生成AI最前線「IKIGAI lab.」”は、学び合うことを目的としたオンラインビジネスコミュニティ「OUTPUT CAMP meets AI」のメンバーで運営しています。
私、伊藤は普段、生成AIの導入・活用支援を行い、親子向けの生成AI体験イベントを開催しています。生成AIの情報を常にキャッチアップし、新しいツールに興味があれば実際に使ってみるのが私のスタイルです。
今回は足も動かして東京AI祭の前日の様子を取材しました。
前回の記事はこちら。
東京AI祭とは
東京AI祭は去る2024年3月23日から24日にかけて開催された日本最大級の生成AIの祭典です。
ハッカソンや画像生成のグランプリ、各企業の展示出展など見ごたえたっぷりの2日間でした。
私、伊藤はその中で28社の出展ブースに注目し、実に9割ほどの出展社の皆さまにお話を伺う事ができましたので、写真付きで解説をしていきます。
記事の最後に出展社のリストをまとめたNotionを公開します。皆様の生成AIライフの一助になるかもしれませんので、ぜひご覧になってください。
今回は展示ブースの1F(屋外)と5Fにフォーカスします。次回は4Fを2回に分けて、全3回でお送りいたします。
ではまずは1Fの屋外から!
株式会社AICU
デジタルハリウッド大学大学院客員教授の「しらいはかせ」さんが代表のAICU株式会社は生成AI時代に「つくる人をつくる」をテーマに活動しています。
生成AIリーディング企業「Stability AI」と戦略提携を結んでおり、画像生成AIの界隈ではとても有名なAICUさん。
しらいはかせさんは3月24日に同館6Fのホールにて登壇されたほどの凄いお方です。
実際にいらっしゃったのでお話をお伺いしたところ、とても気さくで面白い方でした。
私が取り組んでいる親子で生成AIを体験するイベントにおける画像生成AIの内容についても共感できるところがあり、素晴らしい知見を垣間見ることができました。
一緒にお写真も撮らせていただきました。改めてありがとうございました。
取材をしていく中で、しらいはかせさんと直接お話しすることができました。
AICUさんの活動にも教育の文脈があり、私が実施している「親子で学ぶ生成AI体験イベント」についてお伺いする事ができました。
実際にイベント活動している内容や地域に根差した活動をしていること、イベントの趣旨をお伝えしたところ、共感いただけたことがとても嬉しかったです。
それと同時にイベントを主催することの責任感を改めて感じる事ができて同時に身が引き締まる思いになることができて、とても刺激的でした。
しらいはかせのTwitterはこちらです。
株式会社スニフアウト
株式会社スニフアウトさんは「科学で世界をビルドする」を パーパス に掲げ、AIやヒューマンインターフェースなどの学術研究の知⾒を持つサイエンティスト・エンジニア集団によって構成されるスタートアップです。⽣成AIをはじめとする科学技術による世界のイノベーションを創成します。
展示されていたのはリアルタイム画像生成です。大きなモニターの前を通ると、私がなんと、きれいな女性に変わっているではありませんか。
動くたびに生成され続け絵が変わり続ける様は見ていて楽しかったです。
次に5階のブースです。
AiHUB株式会社
新時代の価値を見極め世界へ発信し続ける、研究開発型AIデザインコンサルティングファームです。
噛めば噛むほど味が出る、一人ひとりが突き抜けており、他の追随を許さない底知れぬポテンシャルを持つスペシャリスト集団。それがAiHUBの皆さまだと話していて感じました。
前回も紹介をさせていただいたのですが、展示内容はAI Tuberの「ヴェール」ちゃんとAIアバターの「くりえみ」さんです。
くりえみさんのグッズ販売もされており、とても盛況でした。くりえみさんは当日、同館6Fのホールにてパネルディスカッションに登壇もされていました。
なんとくりえみさんがブースにいるではありませんか!お声がけして写真を撮らせていただきました。
くりえみさんご本人が目の前にいて、その奥のモニターにAIアバターのくりえみさんがいて、とてもよい写真が撮れました。
AIアバターの元となったご本人が目の前にいるというのは、改めて考えると「凄い時代になったな」と感じます。
くりえみさんのトークセッションの内容によれば、
くりえみさん:「去年の夏前頃からX(旧:twitter)のトレンドでAI美少女が毎日トレンド入りするようになった状況を見た時に、実在しない本当に可愛い女の子たちが海に行ったり、海外に行ったり、砂漠に行ったりしているのを見た時に『もうこれ私いらないじゃん。もうこれからはこういう時代が来る』と思った」
くりえみさん:「もう『自分がいらなくなるかもしれない』と、思ったからこそ、自分の美少女を作る側になると考え、自分のLoRAなどを使うことで自分自身の権利を持ちつつ、しっかり事業も継続できる」
くりえみさん:「当時はタレント業も同時にやっていて、経営サイドでもだいぶリソースがかかっていたので、もしもう1人の自分がいたら、経営もタレントもどっちも100%ずつ稼働できるから、私200%の人になれるじゃん!」
と、考えられたそうです。
そこから始まったAIアバターの制作は、くりえみさんがご自身の状況を冷静に判断し、未来を予見して、「その未来をどうポジティブに生きるか」を考えて動かれていること事がわかります。
みなさんの新規事業や既存事業の考え方においてもとても重要な考えであることに改めて気づかされました。
AI Tuberのヴェールちゃんの横には文字PVの映像がずっと流れていました。
見ごたえがあり、ずっと見ていたかったのですが、できるだけ多くの会社にお話を伺うこととトークセッションを聞く等もしたらとても時間が足りず、後ろ髪ひかれる思いで別のブースへ移動しました。
ACCEA株式会社
ACCEAさんと言えば、オンデマンド印刷サービスでスピードとカスタマーサポート、そして高品質な印刷が特徴です。入稿時間によっては、その日のうちに受取ができるのも大きな特徴です。
そのACCEAさんが今回展示していたのは、AI人材ともマッチングできるビジネスマッチングアプリです。コワーキングスペースのチェックイン決済もアプリ一つでできます。
ACCEAさんにお話を伺うと、今回の出展ではBiz SPOTというアプリを知ってほしいとのことでした。
ACCEA Caféというコワーキングスペースも好評で、コワーキングスペースの横で印刷の受け取りができるようになっています。コワーキングスペースで仕事をしながら書類の印刷やポスターの受取ができるようになるのでとても便利です。
ちなみに、私の活動拠点の名古屋市では伏見店と名古屋駅前店があるのですが、どちらにもACCEA Caféがあります。
Biz SPOTではビジネスマッチングにも力を入れており、登録者数10万人を超えているそうです。
「AI人材も多数いるので是非ご利用ください」とのことでした。
サテライトオフィス株式会社
サテライトオフィスは、Google Workspace(G Suite) / Microsoft 365(Office365) / LINE WORKS / Workplace by Facebook / Dropbox Business の アドオンサービスを提供中です。導入検討段階の支援も可能です。
サテライトオフィスさんは生成AIの導入も先駆けて行っていた企業であり、生成AIで作られたCMも話題になっていました。
今回は、「Sateraito.AI」を紹介されていました。
これまでに2000社以上の導入を進めているそうです。
Azure Open AI Service の導入だけではなく、企業の業務改善をサポートしているとのことで、伴走支援も期待できそうです。
Spellbrush Japan合同会社
アニメイラストに特化した最先端の画像生成AI「にじジャーニー」を開発したSpellbrushさん。Midjourneyと一緒にデザインした魔法のようなツールです。キュートなちびキャラからダイナミックなアクションシーンまで、イメージを具現化します。
私は「にじジャーニー」を愛用してよく画像生成をしています。
こういった場で愛用しているツールが展示されているのを見ると推しに出会った気分で嬉しくなります。
開催前日にも準備している様子を拝見して、勝手に距離が近づいた気になっていました。
愛用しているからこそ、ここでは多くを語らず、画像で語った方が良いですよね。他では滅多に見られない「にじジャーニー」の可能性の一端をご覧ください。
「にじジャーニー」ではこのような画像を出すことができます。
上記2枚は最新の「--niji 6」で出力しました。
以前の「--niji 5」でもこんな風に出すことはできます。
ポージングも得意なにじジャーニーですが、その他にもこのような画像も得意だったりします。
以下は「--niji 6」で生成された画像です。
このような写真風も出せます。
Midjourneyも「にじジャーニー」も最新バージョンになって空間周波数の高い絵の再現になりました。
私は独自に「光レイヤー」と言っていますが、より自然で表現力の高い光を出せるようになったことで、横構図の人の全身の画像はMidjourneyも「にじジャーニー」の表現力の限界を超え、画像が崩れやすくなっているため、顔が見えないようにするなどして意図的に表現力を担保しています。
空間周波数とは何かについては、私が書いた「【必見】AIらしさを無くす画像生成AIのコツ」をご覧ください。
また、「にじジャーニー」の隠れた得意領域は「エモい写真」です。
Spellbrushさんの皆さまも、その豊かな表現力があることを認識しているようで、開発された方はどんな風な画像を出しているのか気になるところです。
「エモい写真」はこのようなカタチで生成できます。
ちなみに「--niji 5」でも「エモい写真」は出すことができます。
写真とイラストを合成したようなフォトリアリスティックも「--niji 5」で生成する事が可能です。
これは本当に可能性のごく一部でしかなく、私も2000枚くらい生成したエモい写真のごく一部だけお見せしました。
一筋縄では出ない「エモい写真」に、ぜひ皆さまもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
X(旧Twitter)で「#Nijijourney写真部」というハッシュタグでわずかながら、「にじジャーニー」で作られた「エモい写真」が見れるようになっています。
セツナクリエイション合同会社
セツナクリエイションさんはデジタルクリエイティブの制作事業の他、インフルエンサー育成事業やイベント制作事業を展開しています。いずれも企画から制作、その後のプロモーションまで一貫したサービスを提供しています。
Generated Collage Studio miniを体験してみました。
青と赤色の光が撮っとてもいい感じの背景で写真を撮っていただきました。
撮った画像はそのままPCに転送され、青や緑の四角が写真の周りを動きます。
そうすると色のついた四角が通るところがイラストなどに変化しました。
このリアルタイムで生成される画像を見るのは楽しいですね。
セツナクリエイションさんは前回の記事で詳しく取り上げさせていただきました。
Anlatan
Novel AIを開発したAnlatanさん。
テキスト生成と画像生成ができるNovel AIは無料でテキスト生成を利用することができます。有料会員になると画像生成もできるようになります。
柱のラッピングがすごいですね。
これまでNovel AIで画像生成をしたことがなかったのですが、今回をきっかけに試してみました。
良いイラストが出てきますね。
初めての人にも優しいランダムプロンプトでクオリティの高い画像が出せるようになります。
プロンプトをサポートしてくれる機能がついており、英単語や日本語を入れるといくつか候補を出してくれるので入力も捗ります。
また、Novel AIの画像生成の良い所は日本語にも対応している点です。
英語でなくても対応できる点は嬉しい限りです。
こういったアングルやポージングができるのもNovel AIのいいところです。
Stable diffusionのControl Netを使わなくても様々なポージングに対応している点は素晴らしいです。
戦闘シーンのポージングならNovel AI一択と思えるくらいにアングルや人体構造を理解していてとても楽しいです。
ただ、MidjourneyやStable diffsuionなどのプロンプトとはまた別の考え方になります。
感覚的には一つ一つのパーツや状況を明確に入れる必要があるように感じます。
まとめとオマケ
今回は、東京AI祭のレポート第1回をお送りしました。
次回は4Fフロアで出展されていたブースにフォーカスします。
そして、Notionに東京AI祭の出展された皆さまをまとめました。ぜひご確認ください。要チェックです!!
次回は明日の6時30分に掲載します。
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インプレスのThink ITで生成AIの連載スタート!
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この度、株式会社インプレスのThink ITでIKIGAI lab.コミュニティメンバーが「Gen AI Times」という生成AIニュースを連載することとなりました。
半歩先の未来をエスコートするというコンセプトのもと、AI・生成 AIに関するニュースや実践から得られたノウハウを提供いたします。本トピックスメンバーとは異なるIKIGAI lab. コミュニティメンバー8名が記事を執筆いたしますので、私たちとは違った切り口や生成AIの活用方法を味わっていただけたら幸いです。
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