【AIジャーナル】Siriとさよなら、次の相棒はChatGPTに

2023年12月5日
全体に公開

こちらのトピックス“生成AI最前線「IKIGAI lab.」”は、学び合うことを目的としたオンラインビジネスコミュニティ「OUTPUT CAMP meets AI」のメンバーで運営しています。

私は普段、X(Twitter)海外のニュースレターを使ってAI関連の最新情報をチェックしています。

生成AIの世界では、毎日のように新しいニュース・リリースが発表され、そのキャッチアップだけでも大変ですよね。

そんなみなさんに最新情報をお届けするべく、本トピックスでは、週1回の頻度で生成AI情報がザーッと追える「AIジャーナル」を発信しています。

最新AIニュース

✅ 静止画が動く!?Runwayが「Motion brush」機能をリリース

https://research.runwayml.com/more-control-fidelity-and-expressibility

AI動画生成のスタートアップであるRunwayが、静止画をなぞるだけで画像を動かせる「Motion brush」という機能を11月20日(現地時間)にリリースしました。

百聞は一見にしかずなので、まだの方はデモ画像を見てください。

Motion Brush Techniques | Runway Academy

画像の中で動かしたい部分をなぞるだけで、画像が魔法のように動いています。

ハリー・ポッターの映画に登場する、階段の肖像画のような世界観が現実になってしまうAIの進化のスピードは計り知れないです。

✅ GAFAのAI闘争が激化!!AmazonもついにAIチャットボットリリース

Image Credits: Frederic Lardinois / TechCrunch

11月28日(現地時間)、Amazonは「Q」というAIチャットボットを発表しました。AWSの顧客向けに設計された、企業向けのAIチャットボットです。

17年間のAWSの知識に基づいてトレーニングされており、AWS関連のクエリに対しての生成に強いのが特徴です。

Salesforce、Zendesk、Gmailなど、組織で使用しているアプリケーションにQを接続して利用することができます。

ChatGPTのようにファイル(Wordドキュメント、PDF、スプレッドシートなど)を読み込ませて回答を生成させることも可能です。

料金はユーザーあたり月額20ドルからで、Microsoftの「Copilot」の月額30ドル/ユーザーを意識した価格設定となっています。

企業向けのチャットボットでは、OpenAIの「ChatGPT Enterprise」、Microsoftの「Copilot」、Googleの「Duet AI」などと競合することになり、2024年はテック企業によるAI競争が激化していきそうです。

深掘りトピックス

✅ Siriとさよなら、ワンタップでChatGPTとの会話を開始

サム・アルトマンの退任騒動の最中、OpenAIの「ChatGPT Voice」機能がすべてのユーザーに利用可能になるというニュースがありました。

ChatGPT版のSiriとも言えるこの機能は、音声で会話できるのでAIに慣れていない人やタイピングが苦手な方でも使いやすいのが特徴です。

ChatGPT Voice機能をiPhoneのアクションボタンに設定することで、ワンタップで起動できてすぐに会話ができるので試してみました。

▼設定方法▼

今まで、Siriに聞いても「分かりません」「もう一度、教えてください」と言われていたことも、ChatGPTは何でも答えてくれる(事実でないことを伝えてくることがあるので、注意)のは、AI初心者ほど衝撃を受けると思います。

AIがより身近になる点では、音声×AIは来年の1つのテーマになるのではないでしょうか。

AIでこんなこともできる

✅ 落書きが30秒でwebサイトになるAIが登場

手書きのスケッチのようなサイトイメージを書くだけで、webサイトが数十秒で作成できるAIツール「tldraw」が登場しました。

GPT-4VのようなAIモデルを使用しており、パワーポイントを作る感覚で図形配置するだけなので、誰でも簡単に作れます。

GPT-4Vでは手書きのスケッチをもとにwebサイトを作成するデモが登場し、話題になりました。

生成AIはコード生成も得意としており、プログラミング言語がわからない人でも、自分の作りたいイメージを表現することができれば、アイデアを形にできるようになってきています。

AIで変わるちょっと先の未来

✅AIモデルの登場

Aitanaは、スペイン初のAIモデルとして活動しており、Instagramのフォロワー数は19万人を超えて話題になっています。

AitanaのInstagramを見てみると、人間のモデルと同じように朝食の写真や自身のライフスタイルに関して投稿しています。

https://fortune.com/europe/2023/11/23/spanish-influencer-agency-earned-11000-ai-model-posers

AIなので食事はしませんが、SNSで稼いでいる点では人間のモデルと同じです。SNSで広告収入を得たり、スポーツサプリメントブランドのアンバサダーにもなっています。

月収は平均3,000ユーロ、最高で10,000ユーロに達することもあります。

Aitana以外にもブラジル出身のAIモデル・Lu do Magaluには660万人のフォロワーがおり、LA出身の23歳のロボット、Lil Miquelaには270万人のフォロワーがいます。

AIモデルの仕組みを使って、ブランドがアンバサダーをAIで生成し、フォロワーを集めれば、人間のモデルの収入が大幅に減ってしまう可能性まであります。

数年後には、AIモデルクリエイターのような職業が登場したり、Aitanaのようにエージェンシーが「ビジネスとして」AIモデルを使って稼ぐ未来がくるかもしれません。

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