今日のワイン1本 「ピュリニィ・モンラッシェ 2000」
ワインのボトルに記された年代はブドウの収穫年。熟成すればするほど良い、という印象を抱かれるかもしれませんが、白ワインは「飲みごろ」を予測するのが実は難しいものです。長期の熟成に向いているのは、黒ブドウを使った赤ワインの方です。
ボトルからわかるワインの銘柄や造り手、ヴィンテージなど。こうした情報からワインが引き出す味わいのポテンシャルをある程度は予想できます。ただ、コルクを実際に抜いてみなければ、プロのソムリエでも熟成が「本当にいま飲みごろか」はわかりません。
今回は和食屋さんにワインを持ち込めるということで、自宅セラーに20年以上寝かせた白ワインを持参しました。
2000 Puligny-Montrachet 1er cru Les Folatieres / Lecien le Moine
収穫年:2000年
ワイン名:ピュリニィ・モンラッシェ レ・フォラティエール
生産者名:ルシアン・ル・モワンヌ
生産地:フランス、ブルゴーニュ地方、ピュリニィ・モンラッシェ村
格付け:一級
品種:シャルドネ100%
アルコール度数:13.4%
黄桃のコンポートに、ローストしたアーモンドの香り。豊潤な果実を上質なミネラルが引き締めてくれます。飲み頃を過ぎていないか、という心配はどこへやら。あと5年は十分に飲み頃が続くと思いました。
生産地のピュリニィ・モンラッシェ村は、世界最上の白ワインの産地です。硬質なミネラルが特徴で、リリースされたばかりのワインは硬くて飲みにくさを感じることもあります。その分厚いミネラルが、長期の熟成を支えるのでしょう。
生産者であるルシアン・ル・モワンヌの当主ムニール・サウマ氏も紹介しましょう。
レバノン出身。畑を自らは所有せず、樽でワインを買い付け、独自の手法で熟成させています。買い付けでの目利きは抜きん出ており、彼の手に掛かったワインは、どれも高い評価を受けています。
しゃぶしゃぶや、レモンと岩塩でいただいた鴨の炙りとのマリアージュは文句なしでした。偉大な白ワインの熟成のポテンシャルを改めて実感しました。
更新の通知を受け取りましょう
投稿したコメント