ハイブリッド車では脱炭素できません。EVを見直してみませんか?
みなさん、こんにちは。今週は社長交代や脱炭素経済移行債の発表などがあり、ニュースをみて驚くことが多かったのではないでしょうか。
そのニュースの中の一つとして私が注目したのはこちらです↓
脱炭素に向けた再エネや電気自動車などの総合年間投資額が10兆ドル(1,280億円)を超えたこともすごいのですが、化石燃料への投資額と初めて同じになったことです!今まで化石燃料への投資もこんなに多かったのですね。緑の棒グラフである脱炭素技術への投資はコロナ関係なく伸びてます!
米国エネルギー省長官のジェニファー・グランホルム氏のリンクトインでは以下のように、「これは大きい」と驚きの声も出ています。
カーボンニュートラルに必要な投資額にはまだ遠い
この調子でいってほしいな、と思う方も多いかと思いますが、実はこの調子ではカーボンニュートラルに間に合わないのです。さらに大きな投資が必要となります(下図参照)。最も多くの投資を必要とするのは交通の電動化(緑色)です。
日本はどうなの?
さて、日本はどうだったのでしょうか。全体で6位と昨年とランキング自体は変わっておりません。よく見ていただくと、他の国に比べて少ないのは緑色の部分。緑色は交通の電動化です。この部分は産業国ドイツと比べても70%日本が低く、お隣の韓国の半分の金額しか日本は投資していません。
その代わり再生可能エネルギーへの投資額は比較的多いです。導入量がどうなのか気になります。投資額当たりの導入量はおそらく各国に比べて低いかもしれませんが、まだ2022年の導入量の発表には時間がかかると思います。
交通部門の脱炭素のためには、ハイブリッド車では達成できません
交通部門からの排出量は日本は約18%です。そのうち、自動車が占める割合は88%!そう、ガソリンからの排出が一番多いのです。一人一人が気候変動に直接貢献できることの中では、ガソリンの消費量を減らすことが効果的です。
ハイブリッド車は燃費向上に非常に貢献しました。世界の交通部門からの排出量が今まで減ってきたのは、ハイブリッド車の流通によるものだったといっても過言ではないでしょう。
これからは最も安価な方法としては電気自動車(バッテリーEV=BEVとプラグインハイブリッド車=PHEV)になると言われています。
電気自動車でドライバーが気になるところは、①価格、②充電してからの走行距離、③充電時間、の3つです。
①価格
中国ではガソリン車と同じ価格帯になっており、欧州や米国など電気自動車が普及している地域では、まだ少しだけ高いところにあるようです(下記リンクからのIEAレポート参照)。ただ、このようなマーケットでは今後さらなる補助金や規制を導入して電気自動車を普及させる計画です。
②充電してからの走行距離
新しいEVモデルが出るたびに走行距離が長くなっています(下図参照)。最新のモデルだと平均400km走るようです。東京ICから名古屋ICまで高速で315kmのようなので、それ以上いけますね。そして休憩もきっと必要なので、乗用車であれば使い切ることはないのではないでしょうか。
③充電時間
充電時間を左右するのは充電設備の性能です。これも毎年良くなっています(下図参照)。高速道路にあるような急速充電では50kWくらいの設備が用意されているはずですので、電池の大きさにもよりますが、30分充電すると、50kW X 0.5h = 25kWh。例えば、日産リーフe+の電池の容量が62kWhなので、3分の1以上はたまりますね。
あとは、高速道路になくても家に充電があれば、夜の間に充電しておけますね。ガソリンスタンドに行く必要がないって嬉しい!と思う方、私以外にどれくらいいらっしゃいますでしょうか?
使う側としてはあまり問題がないことがわかってきたのではないかと思います。
あとは、自動車メーカーにモデルを増やしてもらうこと、政府が高速充電設備を増やすための目標値を立ててもらうことなどが今後EVが普及するためのポイントになるのだと思います。
④EVモデル数
すでに中国やヨーロッパでは200以上のモデルがあるようです。日本はどうでしょうか?国内メーカーは日産以外はまだ非常に少ない気がしています。
トヨタもホンダも2030年には30モデルにまで増やすと発表しています。一方、欧州のフォルクスワーゲンは2025年に80モデル、米国のGMは2025年までに30モデル、韓国のヒュンダイは2025年に48モデル目標のようです。フォードはもう既に28モデルあるようです。
次の新車購入(社用車も自家用車も)にEVをご検討してみてはいかがでしょうか?
トヨタの新社長佐藤さんはEVに積極的になるでしょうか。今後の楽しみです。
よろしければ、EVに関する疑問点などありましたら、ぜひコメント欄でお寄せください。
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