【TESLA 新型Model3】マニアックな進化ポイントの解説
<目次>
1. ガソリン車の常識から離脱するハンドル周りの進化
2. 常識破りの音響の進化
3. 3種類の赤から選ばれた新色「Ultra Red」
4. 横方向からの安全性のアップ
5. イルミネーションランプの追加
6.後部座席モニター追加による後部座席でのUXのアップ
7.座席蒸れを防ぐシート内部からの送風機能の追加
8.ウォッシャー液追加のUXがアップ
9.まとめ
TESLAの定期点検で板、新型Model3のUltra Redが展示されており、色々と驚きの進化があったので、少しマニアックに深めの解説をします。
ちなみに、2020年の1月からModel3ロングレンジに乗っており、不定期で配信されるTESLAのアップデートを使いこんだり、リリースノートを読み、どんな意図でどういった機能が実装されたのかを毎回確認しています。
また、TESLAの四半期決算で発表される資料や、年に一回発表されるインパクトレポートをウォッチし、かなりマニアックな仕様変更や製造工程の進化を把握しているので、その観点から解説していきます。
1.ガソリン車の常識から離れるハンドル周りの進化
TESLAにはもともと電源ボタンがありません。
モニターで操作して「電源オフ」にすることもできますが、スマホを毎日電源オフにしないように、テスラも常時アクティブな状態です。
ただ、日系のEVに乗ると、鍵を回してエンジンをつける慣習からか、電源ONボタンがあります。
TESLAはこの慣習からは初期から離れていましたが、今回は「レバー」という常識を疑う形でハンドル上で全てが完結する形に進化しました。
ハンドル周りにあったレベー類(方向指示器やドライブやバックといったモードチェンジのレバー)がなくなり、ハンドル上のボタンで全てを行うようになりました。
しかも、ボタンが物理ボタンではなく、タッチ式のボタン+振動式になっており、部品点数を極限まで減らし、持続可能な社会の実現を目指すTESLAらしい進化と言えます。
国産車と外車では、方向指示器が左右逆なのですが、我が家には両方あるため、どちらかに慣れると意外と危険なことがあります。
国産車に慣れている状態でTESLAに乗り、左に曲がるために右のレバーを上に操作すると、信号などで止まっている場合、バックに入ってしまうのです。そのため、国産車にはあまり乗らないようにしています。
その点、ハンドル上のボタンであればそういった混乱がなくなるので、そういうご家庭にも嬉しい進化と言えます。
一度、レバーなしのUXに慣れてしまうと、他の車にスイッチし辛くなるのも、TESLAの狙いなのか、嬉しい誤算なのか分かりませんが、継続での乗り換えのインセンティブになるでしょう。
2.常識破りの音響の進化
もともとTESLAの音響設備は素晴らしく、重低音のある映画を観たり、曲を聞くと振動でドアが震えるほどで、ミニシアターとして映画を見るのに活用しています。
この重低音や高音・中低音など、イコラザーをモニターから細かい調整可能なところも「走るスマホ」と言える所以です。
このスピーカーの数が最大14個だったのが3個追加され、17個になりました。
最も注目なのが、後部座席 頭上の柱の中に横長のスピーカーが搭載されたことで、後頭部からも音が降り注ぐ形に変わり、音に包まれる感じが増しました。
様々な家庭向け音響設備が売り出されていますが、頭上にスピーカーを設置するというのは自動車だからこそできる体験設計と言えます。
妻が乗っている日産オーラにはヘッドレストの中にスピーカーが内臓されており、確かに良い音を今までになかった形で聞けて素晴らしいのですが、もしシートを取り替えることになった際にスピーカーも取り替えることになるので、メーカーや修理を行うオーナーの立場からもシートとスピーカーは分けておくのが正解だと思います。
3.種類の赤から選ばれた新色「Ultra Red」
今回の新型では、上位車種のModelS・ModelXでしか選択できなかった新色のUltra Redが選択できるようになりました。
おそらく、チーフデザイナーのホルツハウゼンがMAZDA出身ということもあり、MAZDA車の深い赤を意識して研究していたのだと推測しますが、実はいくつか研究中の新色の赤があり、個人的にはUltra RedよりもMidnight Cherry Redの方が好みでした。
ただ、Ultra Redを実際に見てみると予想以上に深い赤でとても好印象で、乗り換えの意欲が益々高まりました。
4.横方向からの安全性のアップ
すでに世界各国の安全性能試験で最高評価を得ているModel3ですが、横方方向からの衝突時の安全性をアップさせるキャッチフックも搭載されました。
評価に甘んじることなく、事故情報を集め、アップデートを繰り返しているのは抜かりない姿勢だと感じました。
5. イルミネーションランプの追加
メルセデスベンツのようにイルミネーションのランプが追加されました。
イルミネーションランプは自由な色を設定できるようになっています。
まだ公道を走れないので分かりませんでしたが、自動運転時、「ハンドルを回してください」というメッセージをこのLEDで伝える用途で活用されると、ドライバーのUXがさらに高まるでしょう。
現行では、モニター上部に青い色が付きハンドルを回してもらうことを知らせるのですが、気づかないこともあります。3回ほどそのメッセージに対応しないことが続くと、車が一度完全に停止するまでオートパイロットが使えなくなってしまい手動運転のみになります。
そのため、このメッセージがもっと運転者に伝わりやすくすることは従来のテスラ車にあったUX上の小さな課題となっています。
この部分のUXがイルミネーションによって進化することが期待されます。
6.後部座席モニター追加による後部座席でのUXのアップ
外出時に家族で少し待ち時間ができるとモニターでNetflixやDisney +を観ることがあるのですが、後部座席からは運転席と助手席によりモニターが見づらい状況でした。
後部座席にもモニターが付くことで動画を見やすくなりました。
また、後部座席の空調や座面ヒーターを入れるには運転者に頼むか、テスラのスマホアプリから調整する必要がありましたが、このモニターで調整することができるようになりました。
ただ、一番嬉しいのは後部座席にいながら、助手席の前後操作ができるようになったことです。後部座席でちょっとした仕事やオンライン会議をすることがでありますが、その際、従来は車を降りて、シート下部についている前後ボタンを押して調整を手動でする必要がありました。これが後部座席からできるようになったのは、サードプレイスとしてテスラを使っている人にとってとても嬉しいことです。
ちなみに、運転席はもともと、運転者によってシート位置を記憶する仕組みにより自動制御できるので私の場合、「Work」というシートポジションを登録しています。
このモードにすると、運転できないほど運転席を前に移動させて後部座席に広いスペースを作ることができます。
この後部モニターと運転席のモード切り替えの2つを組み合わせれば、後部座席を作業空間として使いやすくなります。
テスラのことなので、将来的には、後部モニターから前列2つのシートを同時に動かす機能も付くと予想しています。
7.座席蒸れを防ぐシート内部からの送風機能の追加
シートの設定に「冷房」というボタンがつき、シート内部から送風される機能がつきました。
もともと運転席と助手席で送風温度が変えられる機能がついており、男女差があるところなので、私も妻と車に乗る時、この機能は日常的に使っています。
次の写真で分かる通り、空調と一緒でシートも助手席はヒーターON、運転席は送風ONにできるのがUXを重視するテスラらしい特徴です。
実際使ってみると、衣服越しに空気が流れてきて、長距離運転をする際には便利な機能です。
8.ウォッシャー液追加のUXがアップ
フロントトランクの右下に丸いウォッシャー液の投入口が移動され、入れやすくなりました。
従来はフロントトランクの右上にあり、届きづらく、こぼした場合にトランクにウォッシャー液が入る可能性がありましたが、その両方の課題を解決してきました。
まとめ
このようにテスラはUXを追求し続け、進化しています。
また、テスラの急速充電器も急増しており、ショッピングをしている間にすぐ充電が完了するというUXも優れています。
最近、家の近くにある軽井沢のアウトレットにもスーパーチャージャーが付き、非常に便利になりました。毎回3000円ほど払っているので、次世代のSaaS Plus a BOX(本体を売り、サブスクでも稼ぐビジネスモデル)が、ここにはあると思います。
スーパーチャージャーの電力は全て再生可能エネルギーで賄われており、環境負荷が少ない状態で車を運転できるので、検討中の方はぜひ、購入を検討してみてください。
私も購入時に利用しましたが、下記のオーナー紹介特典で、大きな特典を受け取れますので、ぜひご活用ください。
https://www.tesla.com/ja_jp/referral/yosuke23398
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