アグリフードテックの現実と期待される技術革新
2023年は、CRISPR技術を使った治療法が米英で承認されるなど、合成生物学の未来にとってもエポックメイキングなイベントがありました。昨日の記事では、年末年始に読んでみたい合成生物学の未来予想図を考えるための比較的新しい本を紹介しました。
しかしながら、合成生物学の現状は必ずしも明るいものだけではありません。特に、合成生物学を中心にしたテックを実装しようとするスタートアップの現状は夜も眠れないほど心配な状況にあることも伝えられています。アミリスの破産申請などの話題もそのようなものかもしれません。
とりわけ厳しいのがアグリフードテック関係だと言われています。アグリフードテック関係のニュースサイトであるAgFunder Newsが、アグリフードテックのスタートアップ関係者に「夜も眠られない理由」と「最も期待している技術革新」について聞いたという記事が気になりました。
「夜も眠られない理由」としては、資金調達環境、雇用問題、規制のハードル、フードテックをめぐるメディアと消費者心理の悪化をリストの上位にあげていますが、それぞれのコメントが興味深いです。
「2024 年に向けて、アグリフードテックの新興企業が最も期待している技術革新は何ですか?」ということも聞いています。
DNA合成、モデリングとAI 、RNA技術、高密度データの構築、屋内制御環境におけるAIの有意義な応用、生成AI、植物細胞培養技術、作物ロボット工学、トレーサビリティのためのブロックチェーン、精密発酵(Precision fermentation)、、といった合成生物学周辺の技術が期待されるということでしょうか。
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