地域中核・特色ある研究大学強化促進事業にみるバイオ研究支援

2023年12月23日
全体に公開

12月22日、文部科学省が、「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の令和5年度採択大学を発表しています。

これは、大学関係者などからもさまざまな懸念があったいわゆる「10兆円規模の大学ファンド」(東北大学が最初の支援対象となる予定)に対して、地方大学や私立大学も応募、参加でき、1大学あたり5年間で最大で計55億円の支援が受けられるという日本の大学の研究力強化施策です。

https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2023/mext_00005.html

大学とその支援内容のリストを見るとわかるように、全体として農業・食糧系や医学系を含めて「バイオ」系の支援が強くなっているという印象です。そのなかには、合成生物学と強く関係したものもあるように見えます。

一方で、現在の予算申請のバズワードみたくなっている「人工知能」「生成AI」といった言葉が表面上はでていないのが興味深いです。

個人的には、特定の研究者の支援なのか、大学の支援なのか、中途半端になっていて、それぞれの大学(あるいは大学の集団)と文科省関係者が作り上げたリストという印象があります。こういうリストを作り上げてしまう日本の構造、あるいはこういうリストを作らざるをえない日本の構造が、日本の大学やバイオ系を含めた科学技術の低迷の原因であると私は感じます。皆さんはどうでしょうか?

合成生物学は新たな産業革命の鍵となるか?」担当:山形方人

【Twitter】 https://twitter.com/yamagatm3

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