後進国・アメリカ!?/バナナ・レパブリックの意味を知っていますか

2022年8月20日
全体に公開

みなさん、こんにちは!

前回のロシア関連の記事にたくさんコメントを頂き、ありがとうございます。初めてコメントを書き込んでくださった方もおり、たいへん嬉しく思っております。

ゆっくり丁寧にご返信させていただきます!

さて、今日はアメリカの話なんですが、その前に僕が今週一番ビックリしたニュースをご紹介します。

この画像↓をご覧ください。

BBC(下記記事)より引用しました

魚の口に綿棒が突っ込まれていますが、、、そう、これはPCR検査です。

中国・福建省のアモイではコロナが広がったために沿岸部の500万人がPCR検査を命じられたそうです。そして人だけでなくカニや一部の魚まで検査しているんだとか…。

詳しくはこちらのBBCの記事をどうぞ。カバのPCR検査の様子も見られます。

うーむ...。もう、無茶苦茶ですね。

アメリカが「後進国」に??

さて、本題のアメリカについてです。

アメリカで最近最も大きな話題といえば、トランプ前大統領の家宅捜索ですね。

トランプは21年の退任の際に15はこの書類をホワイトハウスから持ち出していましたが、その中には機密文書が含まれていたとのこと。

そしてそのうち11セットはまだフロリダの別荘にあり、今回の捜索で見つかったそうです。「トップシークレット」「フランス大統領の情報」「核兵器関連の情報」が含まれていたそうで、戦慄します。

(Eva Marie Uzcategui / 特派員)

(ちなみにこの別荘、過去には中国のスパイと見られる人物が侵入を試みています)

もちろん、前大統領がガサ入れを食らうのは異例なので、トランプは激怒して声明を発表。「こんな事態は、破綻した第三世界の国でしか起きない」とブチギレていました。

第三世界とは、冷戦時代に東西どちらにも属さなかった国で、イランやインドなどなどがこれに当たります。

多くは長年「後進国」として扱われた国々で、アメリカもそうなってしまった!とトランプは嘆いています。(いや、トランプが文書持ち出したのが原因なのですが...)

バナナ・レパブリックの由来を知ってますか

そして「トランプよりもトランプ的」と言われるフロリダ州知事のデサンティスもTwitterで「バナナ・レパブリックだ」とキレています。

バナナ・レパブリックは洋服のブランドで有名ですが、やはり「後進国」みたいな意味を持っています。

バナナくらいしか作れず、外資(ドールフルーツなどの企業)によってコントロールされてしまう、政情不安定な国といった侮辱的なワードです。

【3分解説】なぜFBIは「トランプ捜査」に踏み切ったのか?

FBIの捜査はバナナ・レパブリック…。いや、トランプが原因を作っているんですけどね。

捜索もさることながら、先週にはFBIに抗議しようとしたトランプ支持者がFBIに侵入しようとして射殺される事件もありました。

射殺された人物は議会襲撃にも参加していたと報じられています

これぞまさに、バナナレパブリックの極みなのかも知れませんね。僕はこういうワード自体が嫌いですが…。

「超先進国」の一面も見せてくるアメリカという国

さて、今後の注目点はトランプが実際に起訴されるかどうかでしょう。11点見つかったという機密文書の存在は、割と決定的な気もしますが…。

とはいえアメリカも政治は実際に動いています。

最近で言えば一番大きいのは日本時間17日に成立した「インフレ抑制法」ですね。

もともとこの法案はバイデンの選挙時の公約の目玉になった「ビルドバックベター(BBB)法案」というやつで、まさにバイデンの肝いりでした。

BBBは200兆円という規模でインフラへの投資から気候変動、人への投資などさまざまな項目を含んでいました。

Jemal Countess / 特派員

しかし財政規律を重んじる共和党はもちろん反対し、民主党内でも中道寄りの議員が難色を示すなどしたため、政権発足から難航し続けていました。

結果、BBBはバラバラと削られまくり、最終的に58兆円規模で成立しました。

中身を見ると58兆円のうちの大部分は気候変動対策に投下されるということで、実質的には「気候変動対策法」といった感じです。

ここではバイデン政権、そして近年勢いが有り余っている民主党左派のカラーがかなり出ているのではないかと思います。

もし当初の規模で成立していたら、歴史の教科書に出てくるルーズベルトのニューディール並みだったかもしれませんが、そこまではいきませんでした。

ですが、そのサイズにはならなかったものの「これからの時代は気候変動対策だ!」というところでなんやかんや合意し、しかも大統領令ではなく法律として成立させるあたりは、THE 先進国な感じがします。

ちょっと主語が大きいですが、アメリカの矜持を感じる思いです。

これがつまり、実験国家ということ...?

さて、今回も長くなってしまいましたが、トランプの件のような政情不安な国特有のやつと、超先進国の一面を同時に見せるアメリカ。

よく、アメリカは「実験国家」だと言われますが、つくづく不思議な国だなあと思わされます。

11月の中間選挙に向けて、面白いネタをお届けできるようにがんばります。ぜひまた、覗いてみて下さい!

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