ChatGPTはもう古い!?話題のClaude3を徹底解説
こちらのトピックス“生成AI最前線「IKIGAI lab.」”は、学び合うことを目的としたオンラインビジネスコミュニティ「OUTPUT CAMP meets AI」のメンバーで運営しています。
3/20に行われたIKIGAI lab. 初のオンライン無料セミナーに参加してくださった皆様ありがとうございました。
さて、今日は巷で話題のAnthropic社の提供する生成AI、Claude3について解説していきます。
・果たしてどんなことができるのか?
・無料版と有料版の違い
・ChatGPTとの比較
などについて触れていきます。これから課金を考える人、ChatGPTから乗り変えようか悩んでいる人、新しくアップデートされたClaudeの実力を知りたい人、必見です!
- 何ができるの?
- Claude3のここが凄い!
- 無料版と有料版の違い
- さらに深掘り
※本文ではClaude3 と表現しているものは断りがない場合全てOpusを指しています。
1. 何ができるの? Claude 3の実力をデータで見る
2024年3月4日に発表されたClaude3ですが、いくつかのモデルがありますので、まずはその紹介をしましょう。
なんといっても、GPT-4と比較し軒並み優秀な回答精度が今回の特徴と言えるでしょう。
また、程度の差はあれど、無料板で利用できるClaude3 Sonnetのパフォーマンスも十分と言えるのではないでしょうか?
GPT-4Vで衝撃を与えたAIの「眼」ですが、こちらもChatGPTと比較しほぼ同等または優れているとのこと。
しかし、Goolgeの提供するGemini Ultraがこの点に関しては一歩リードしている様です。これまでAndroidのスマートフォンなどで培ってきたOCR機能は譲らない、といったところでしょうか。
また、Claude 2の際によくあった現象が、ポリシーを厳しくしすぎたせいか、ChatGPTと同じように聞いてもポリシー違反で回答できない、という事がありましたが、これが大幅に改善されたことを表しています。
また、Claude3で出来ることも整理しましょう。
表のように、ChatGPTで利用できる拡張機能面ではClaude 3では使えない為、この辺りはChatGPTが一歩先に進んでいると言えますね。
ちなみにGoogleのGeminiとの比較はこちらの記事を参考にしてください。
2. Claude 3のここが凄い
さぁ、論文によるパフォーマンスは置いておき、果たしてどれくらい使えるのでしょうか?
ChatGPTと比較しながら解説します。
・自然な日本語に近い
Claude3ももちろん多言語対応で、日本語の出力もスムーズです。そして、より現実のニーズに近いアウトラインを出してくることが多い印象です。
【ChatGPT】User: ゴールはChatGPTなどの生成AIの利用方法に関する記事を初心者向けにわかりやすく書くこと。成果物はその記事。まずアウトラインを作成して。インデント構造で3段階まで階層化して。
このようにChatGPTとClaude3では文章の内容もかなり差がありますね。
・長文が書ける
おそらくユーザーが1番驚き、感動した点ではないでしょうか?
ChatGPT と比較して、入出力できるトークン数が格段に多くなった事が理由の一つですが、
めっちゃ書いてきます(笑)
コツは、4000字一気にかかせるよりも、アウトラインに対して800−1000文字の指定するとしっかり書いてきますね。
先ほどのアウトラインの3番目を書き出してもらいました。
【ChatGPT】ChatGPTの活用方法
【Claude3】
生成AIの活用事例
ChatGPTは文字数制限はあまり効果がありませんが、Claude3は比較的効きやすい印象です。
・Claudeの目は?
Vision機能も試してみました。
こちらの画像を読ませて、画像の要素を分析させます。
User prompt: 添付画像について詳細にテキストで記述してください。どんな場面か天気や写真に写っているものすべてを記載して。
【ChatGPT】この画像は、市街地の屋外で撮影されたもので、寒そうな天候を思わせます。背景には、停車中の白いバスがあり、その向こうにはビルが並んでいます。画像の前景には、中年の男性と若い女性が写っています。男性は灰色のコートを着ており、彼の顔からは軽い笑顔が見て取れます。手には紙皿を持っており、その上にはサンドイッチとフライドポテトが乗っています。彼の表情からは、落ち着いた雰囲気や穏やかな楽しさが感じられます。一方で、若い女性は茶色いジャケットを着ており、首には大きなスカーフを巻いています。彼女は紙袋を手に持っており、男性を見上げながら微笑んでいます。彼女の表情は温かく、親しみやすいものです。二人は道路沿いに立っており、通りの活動と人々の動きが背景にぼんやりと映っています。彼らの服装や表情からは、冷たいが晴れ間も見える冬の日であることが推測されます。全体として、この画像は親密な瞬間を捉えたもので、二人の間には良好な関係が感じられます。周囲の都市生活の賑わいとは対照的に、彼らはお互いの会社と軽食を楽しんでいるようです。
【Claude3】添付画像は、冬の街並みを背景に、食事を楽しむカップルの様子を捉えたものです。
背景には、路面電車や街路樹が見え、街灯の明かりが灯っています。木々には葉がなく、冬の寒い時期であることがわかります。空は灰色がかっており、どんよりとした天気であることが伺えます。
画像の中心には、30代くらいの男女のカップルが写っています。二人はテーブルに向かい合って座り、食事をしているようです。男性はグレーのコートを着用し、女性はベージュのコートにグレーのマフラーを巻いています。
テーブルの上には、プレートに乗せられたハンバーガーとポテトフライがあります。女性の手にはハンバーガーが握られており、食事中であることがわかります。
カップルの表情は和やかで、楽しそうに会話をしながら食事を楽しんでいるようです。
画像全体から、冬の寒い日に、屋外のテーブルで食事を楽しむカップルの姿が温かみを感じさせる1枚となっています。街の雰囲気と相まって、ほっこりとした印象を与える写真です。
ChatGPTはハンバーガーをサンドイッチと、Claudeはバスを路面電車と誤認識していますが、まぁ誤差範囲と言えるのではないでしょうか。ほぼ互角と判断しました。
ただし、Claude3は一つの会話で最大5つのファイル、上限10MBと決まっていますので、一度に沢山のファイルを読み込ませる事が出来ません。
ChatGPTはGPTsのknowledge含め最大10個であることを考えると、Claude3の不便な点といえば不便でしょうか。
・コード作成もお手のもの
コード機能も優秀です。
manim というアニメーションライブラリを使ってオシャレなアニメーションを作成します。
その為のコードをClaude3 とChatGPT に書いてもらいました(そのコードをGoogle colon. にそのままコピペし動作確認を行っています)。
それが以下の動画です(2秒)。音声なしですのでぜひご安心ください。一瞬なので見逃さない様に!(笑)
非エンジニアの私ですが、完全に0からでもアニメーションが作れてしまいました。驚愕です。
しかも完成するまで5分(そのうちGoogle colab.の起動・実行時間が9割!)
ちなみにmanimに関するコード生成はChatGPTと結果はほぼ変わりませんでした。
このように、ChatGPTより自然な日本語で長文が書け、PDFなどの画像を読み込めるツールとして、Claude3はかなり優秀と思っています。
今のところ、接続不良なども少なく、私は最近、専らClaude3 Opusで文章生成を行っています。
難点は、トークン数でOpusの上限が来てしまうこと。
なので長文やコードをひたすらフィードバックすると、上限に引っかかる事もしばしば。
その時は大人しくChatGPTを使っています(笑)
3. 無料版と有料版の違い
ChatGPT のGPT 3.5とGPT 4 の違いは機能面やトークン数などかなりの差がありますが、Claude3はどうでしょうか?
OpusとSonnetをそれぞれ比較しました。Userの指示は同じです。
このように比較するとやはりOpusの情報量が多いことがわかります。しかし簡単な内容でしたらSonnetも十分レスポンスが早く実用的と言えます。
User: 生成AIを使ってNewsの要約を行います。必要十分なステップをアウトラインで教えてください
また、Instructionsを入れると、下記の様にSonnetでも十分詳細に書いてくれます。
ただこの場合、生成AIを使う、という曖昧な表現のせいで学習させるところからスタートしてしまいました(笑)
ちなみに、最軽量モデルのClaude3 Haikuですが、速さはピカイチ。
下記の動画を参考にしてみてください。実際の速度のままです。
4. さらに深掘り
さて、ここまでClaude3を紹介していきましたが、有料課金は$20/月ですので、ChatGPTにも課金していると$40…悩みますよね。
そこで登場するのが「Perplexity.ai」です。
このツールは、さまざまなAIツールを選びながら使用できるツールです。
こちらの記事もご覧ください
Perplexityは課金するとChatGPTのGPT-4 turbo、Claude3 Opus、Claude3 Sonnet、Mistralとすべて活用できる上でPro searchを使えばWebからエビデンスを引っ張ってくることもできます。
では、果たしてWeb版Claude3 Opusと違いはあるのか?
実際に試してみました。
https://www.perplexity.ai/search/AIClaude-Claude-iiQY0FkoTLaBIVZ0cZdEeg
いくつかの課題を行ってみました。上記はその対話の共有リンクです。
Web版Claude3は残念ながら会話共有機能がありませんが、回答精度はやはりほぼ同じという印象です。
というのもClaude3のAPIを利用してPerplexityで挙動しているだけなので当たり前と言えば当たり前ですが。その点、APIの影響か、回答レスポンスはやや本家のClaude3に軍配が上がります。
そして、大きな違いが1点。
・・・それは、画像認識機能。
ここだけは真似できない様です。
Vision機能を確認した先ほどと同じ画像を利用しました。
【Perplexity】
この画像は、街路を歩く男性と女性の日常的な一場面を捉えています。場面都市の路上で、男性と女性が何かを見ながら会話をしている様子が描かれています。男性は手にメニューや地図のようなものを持ち、女性は毛皮の付いた明るい色のコートを着用しています。天気空は曇り空で、直射日光は見られません。地面に雪はなく、寒くはあるものの雪は降っていない様子です。写っているもの・男性と女性. ・男性が持つメニューや地図のようなもの. ・女性の毛皮の付いたコート. ・路上に止まっているバス. ・信号機. ・背景の建物全体として、この画像は日常の一コマを切り取ったような、ありふれた街の風景を捉えています。特定の場所や人物は分かりませんが、寒い季節の都会の路上での、ささやかな出来事を表しています。[1]
https://www.perplexity.ai/search/2DUAHDzhQDqZ0ZA08baluw
具体的な描写をするのは難しく、この部分はやはりその他の生成AIには少し劣る様です。
ただ、それ以外に関しては出典が明記されるなど、非常に使い勝手の良いPerplexity。
いくつも課金するのは・・・と躊躇される方は試してみてもいいかもしれませんね。
ちなみに、今なら下記の紹介リンクを利用すると$10/月で契約ができるとのこと。もしまだ無料版のみの登録で使ってみたいと思った方は利用してみてください。
https://perplexity.ai/pro?referral_code=TBAKBDEF
いかがでしたでしょうか?
ChatGPTのように沢山の便利ツールなどはないものの、文章の作成やコード生成は現時点ではClaude3が一歩リードした印象です。
しかし、各社の競争も激しく、GPT-5が出た際にはおそらくまたChatGPTが2歩も3歩もリードする未来が待っているでしょう。
また、性能面を競い合った先には、どの企業を使ってもほぼ同じ、というテクノロジーにありがちな未来も見えます。
目先の情報だけに追われない様に、使い慣れたものを使い続けるという選択肢もアリだと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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