【ChatGPTタイパ術】周囲に差をつけるテクニックとは?
こちらのトピックス“生成AI最前線「IKIGAI lab.」”は、学び合うことを目的としたオンラインビジネスコミュニティ「OUTPUT CAMP meets AI」のメンバーで運営しています。
そして、2023年最後のIKIGAI lab. の記事になります。2023年、イマイチ生成AIを活用しきれなかった人も、この記事を読んで、周りに差をつけて2024年スタートダッシュを切りましょう。
悩まずにすぐに使えるテクニックが盛りだくさんです。
目次:
1. 前もって知っておく事
2. エキスパートから学ぶプロンプトテクニック
3. さらに深掘り
4. 最後にまとめ
さて、あらためて2023年を振り返るとChatGPTが大ブレイクした1年と言えますが、ChatGPTに触れた方は一度は経験したのではないでしょうか?
「上手く答えてくれない」
「何をしていいかわからない」
この悩みを抱えている人の割合は、おそらく、今でも減っていないと思います。
今日はそんな2つの悩みを解決するテクニックを紹介、解説していきたいと思います。
前もって知っておくこと
大前提として、ChatGPTをはじめとする大規模言語モデル(LLM)を説明するときに私はこう表現しています。
“巨大な玩具箱”
GPTは、その玩具箱の中から確率でおもちゃ(言葉)を選んで取り出してきているにすぎません。
ですから、(当たり前ですが)GPTに意志があるわけもなく、淡々と取り出される言葉はあくまでも私たちが入れた単語や文章(GPT上ですとトークンと言います)から次の言葉を予測しているだけ、ということになります。
雑多なおもちゃ箱の中から、おもちゃを取り出す作業って、結構大変ですよね?
欲しいおもちゃに手が届かなかったり、間違って違うおもちゃを手に取ってしまったり。
よく言われるAI幻覚(ハルシネーション)はそんなことから起きることがあります。
それを回避するために以下のテクニックを駆使してみましょう。
エキスパートから学ぶプロンプトテクニック
ChatGPTは対話によって、欲しい答えや業務効率化のための情報を得ることができますが、下記の様なプロンプトテクニックを用いることで、タイパの高い回答を得ることができます。
イメージとともに解説していきます。
1. AI憑依型(深津式)
ChatGPTが日本で広まり始めた頃に、noteのCXOである深津貴之氏が考案された方法です。指示を明確化するために、命令文として専門家になりきるように記載します。
記入する項目も短く端的で良いことから、比較的簡単に使える方法と言えるでしょう。
まるでロボットにさまざまな望みの形になってもらう様なイメージから、「憑依型」と名付けてみました。
#命令書: あなたは〇〇です。 以下の制約条件と入力文をもとに△△を出力してください。
#制約条件:
#入力文:
#出力文:
例:
2. AI操縦型(七里式)
ChatGPTプロンプトエンジニアとして、またChatGPTを教えるスクールの経営者として活躍されている七里信一氏が提案する方法が以下になります。
日本語で数多くのトライアンドエラーを繰り返し、完成したのがこのプロンプトです。
ユーザーが細かく指定する必要があるものの、この手法はまさに、まるでロボットのコックピットに乗り操縦士の様に、詳細な指示を与えChatGPTをコントロールする「操縦型」といえるでしょう。
また、「8+1の公式」としてまとまっているので、一度覚えてしまえば使いまわすことができます。
1.前提条件
2.対象プロファイル
3.参考情報
4.名詞と動詞
5.形容詞
6.出力形式(文字)
7.出力形式(カタチ)
8.スタイル
+1 追加指示
例:
3. AI自律型(シュンスケ式)
NP記事でもおなじみ、プロンプトアーティストとして活躍される林駿甫(ハヤシシュンスケ)氏は、ゴールシークプロンプトを考案し、世間に衝撃を与えました。
シュンスケ式と呼ばれるプロンプトの最大の特徴は、「AIにやらせる」こと。
自分で考えるのは求めたいゴールのみであり、必要な情報やタスクはすべてAIから取得する形となっています。
そのため、ユーザーは管制塔に座って自走するロボットを見ているかの如く、「AI自律型」とも呼べるでしょう。
# このコンテンツの前提条件
# このコンテンツの詳細
# 変数の定義とこのコンテンツのゴール設定
# ゴールを達成するためのステップ
# 手順の実行プロセス
# ユーザへの確認事項
# 例外処理
# フィードバックループ
# 成果物の生成
例:
さらに深掘り
さて、3者3様のプロンプトテクニックを紹介させていただきましたが、自分に合いそうなテクニックはありましたか?コピペで十分なので、まずは使ってみてください。
さらに、勘の良い読者の方は気づいたかもしれませんが、いずれもプロンプト構造がしっかりとしているおかげで、人が考える思考プロセスをはっきりさせることができます。
そうすると、ChatGPTは思い通りのアウトプットをしてくれるため、何度も対話する過程を省略することができます。
そして、この思考プロセスを「見える化」する方法としてマインドマップという手法を用いることで、さらにChatGPTを使いこなすことができます。
マインドマップはビジネスシーンや教育シーンなどでも用いられるため、ご存知かもしれませんが、この方法はChatGPTにも大変有効です。
マインドマップを初めて聞いたという方は、こちらの記事をご覧ください。
マインドマップの作成方法は次の5つのステップで構成されます。
マインドマップ作成の5つのステップ
- 目標設定:明確な目標を設定して、マインドマップに方向性を与えます。
- 情報整理:収集した情報を事前に整理し、関係性を理解します。
- 視覚的強化:画像やアイコンを使用して、視覚的な魅力と理解を高めます。
- グループ化:類似するトピックをグループ化して、マインドマップの可読性を向上させます。
- 見直しと改訂:必要に応じて、マインドマップを定期的に見直し・改訂します。
これらの方法を念頭に置きながら、マインドマップを作成します。
もちろん、マインドマップを作成するのもChatGPTに任せてしまいましょう。
私はここで出来上がったマインドマップ形式の出力を、マインドマップマイスター(https://mindmeister.jp/) を利用して整理し、最終的に完成したマインドマップをそのままChatGPTにプロンプトとしてコピペして利用しています。
完成したマインドマップはこんな形。
これを利用すると構造化されたプロンプトとして機能するため、求めるアウトプットが返って来やすくなります。
最後に
今回はChatGPTのプロンプトテクニックを中心に記載しましたが、いずれも、まず最初に「やりたいこと」をはっきりさせることが重要です。
あなたのビジネスシーンで、どんな事にAIを利用してみたいですか?
どんなAIがあると業務効率化に繋がりそうですか?
この年末年始にあらためて考えてみるといいかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。それでは、良いお年を!
サムネイル画像:Midjourneyで画像生成
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