AIでウィンタースポーツをより安全に。

2024年2月9日
全体に公開

 1月から寒さも本格化、この2月には週末ボードやスキーに繰り出している人もたくさんいるのではないでしょうか。

 刺激的なウィンタースポーツですが、ちょこちょこ事故も起きています。全国スキー安全対策協議会が22−23年シーズン・46のスキー場を対象に実施した調査で、受傷者の合計は2,900人弱。スキー場が全国で500箇所程度とされているので、年間3万人前後が何かしらのケガをしていると考えるのが自然です。

2022/2023シーズン スキー場傷害報告書, http://www.nikokyo.or.jp/files/libs/440/202306290944107642.pdf

 ケガの原因や種類は様々ですが、積雪量が少ない場所を滑っていて転び、手をついたり腰・首を打つことが1つのケースとして考えられます。

 このようなウィンタースポーツ現場での安全性向上にテクノロジーを活用できないか、と取り組んでいるチームがスイスにあります。スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH Zurich)の研究者たちがExoLabs社と提携して開発したシステムは、欧州宇宙機関(ESA)の人工衛星データと地形データ、さらにはAIを用いて、スイス全土の積雪深測定のマッピング精度を250*250メートルから10*10メートル単位にまで改善しました。そして一度計測したあとには、リカレント畳み込みニューラルネットワーク(RCNN)ベースでの解析を週に1度行えば高い解像度の維持が可能とのこと。これを通じて、スキー場が安全な滑走地帯を随時案内することができます。

 安全性確保だけではなく、観光マーケティングの開始時期を予測したり、雪解け時期の水力発電量の予測などにも活用できるシステムに仕上がっているとのこと。より大きな話としては、雪崩リスクの計測にも役立ちます。確かに積雪量と過去の気温、現在の天気などから一定精度で予測できそうですね。↓はドローンによる監視が取り上げられていますが、思想は同じ所にありそう。

 日本では、スキー・スノーボードの競技動画をAIで自動追尾撮影するサービスが始まっています。スキー場に設置された看板のQRコードをスマホで読み込み録画開始を押すだけで撮影が開始され、気に入ったものが取れれば1本500円でダウンロードできます。わが故郷、長野にもテクノロジーの波が。。

 安全も楽しさも加速させてくれるテクノロジーと一緒に、もっとスポーツをやっていきましょう。

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